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マーラー(1860-1911)

CD 大地の歌 インバル&フランクフルト放送交響楽団

大地の歌 インバル&フランクフルト放送交響楽団

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    つよしくん  |  東京都  |  不明  |  2012年08月14日

    インバルがかつての手兵であるフランクフルト放送交響楽団とともにスタジオ録音を行ったマーラーの交響曲全集(1985年〜1988年)は、インバル&フランクフルト放送交響楽団の実力を世に知らしめるとともに、インバルの名声を確固たるものとした不朽の名全集であると言える。それどころから、録音から20年以上が経過した今日においても、あまたのマーラーの交響曲全集の中でも上位を占める素晴らしい名全集と高く評価したい。インバルのマーラ―に対する評価については百家争鳴の感がある。それは、指揮者が小粒になった今日において、それだけインバルの存在感が増した証左であるとも考えられる。インバルのマーラーは、近年の東京都響やチェコ・フィルとの一連のライヴ録音では随分と変容しつつあるが、全集を構成する本盤におさめられた交響曲「大地の歌」の演奏においては一聴すると冷静で自己抑制的なアプローチであるとも言える。したがって、演奏全体の装いは、バーンスタインやテンシュテットなどによる劇場型の演奏とは対極にあるものと言えるだろう。しかしながら、インバルは、とりわけ近年の実演においても聴くことが可能であるが、元来は灼熱のように燃え上がるような情熱を抱いた熱い演奏を繰り広げる指揮者なのである。ただ、本演奏のようなスタジオ録音を行うに際しては、極力自我を抑制し、可能な限り整然とした完全無欠の演奏を成し遂げるべく全力を傾注していると言える。マーラーがスコアに記した様々な指示を可能な限り音化し、作品本来の複雑な情感や構造を明瞭に、そして整然と表現した完全無欠の演奏、これが本演奏におけるインバルの基本的なアプローチと言えるであろう。しかしながら、かかる完全無欠な演奏を目指す過程において、どうしても抑制し切れない自我や熱き情熱の迸りが随所から滲み出していると言える。それが各演奏が四角四面に陥ったり、血も涙もない演奏に陥ったりすることを回避し、完全無欠な演奏でありつつも、豊かな情感や味わい深さをいささかも失っていないと言えるところであり、これを持って本盤におけるインバルによる演奏を感動的なものにしていると言えるところだ。前述のように、インバルによる本演奏に対する見方は様々であると思われるが、私としてはそのように考えているところであり、インバルの基本的なアプローチが完全無欠の演奏を目指したものであるが故に、現時点においてもなお、本盤におさめられた交響曲「大地の歌」の演奏が普遍的な価値を失わないのではないかと考えている。メゾ・ソプラノのヤルト・ヴァン・ネス、そして、テノールのペーター・シュライアーも最高のパフォーマンスを発揮していると高く評価したい。音質は、初出時から高音質録音で知られたものであり、ゴールドCD仕様のボックスのみならず、従来CD盤でも十分に満足できる音質であると言えるが、今般のBlu-spec-CD化によって更に素晴らしい高音質に生まれ変わった。いずれにしても、インバルによる普遍的価値を有する素晴らしい名演をBlu-spec-CDによる高音質、しかも廉価で味わうことができるのを大いに喜びたい。

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  • ★★★★☆ 

    盤鬼hmv11  |  福岡県  |  不明  |  2011年11月03日

    P.シュライアーの美声は恰も空間に溶け込むかの様に響く、バックのオケの響きも深い、Denonの録音も前後左右のパースペクティヴが極めて自然な真っ当なもの、本当に良いCDである。それでも残念ながら満点を与えられない理由は女声にある。と言うのも、J.V.ネス(メゾソプラノ)の声色はこの曲想に合っていない様な気がするのだ。殊に最後の【告別】を耳にする時一層その感を強くする。まず声自体に力というか張が無い、表層的でやや上擦っているためか深みにも欠ける、消え行くewig…にもグッと胸に迫る来るものが無い。この曲の大黒柱とも云うべき【告別】がこの有様では盛り上がった興も醒めてしまうというものだ。彼女のファンには気の毒とは思うが、女声に関してはミスキャストだと思わずには居られない。

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  • ★★★★★ 

    大沢夏男  |  兵庫県  |  不明  |  2006年02月17日

    シュライヤー・ファンにとって最高の贈り物だろう。哀切で劇的で繊細な表現に傑出した歌声には陶酔のほかない。マーラー演奏史を飾るインバルの記念碑的演奏は、録音ともども、まず文句のつけようのない出来映えである。

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