風雲児たち SPコミックス SPポケットワイド
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ねも | 兵庫県 | 不明 | 2021年02月24日
ギャグマンガであり、絵柄もあって、最初は、ちょっとと思う人もいるかもしれないが、歴史マンガとしては、傑作中の傑作と言っていい。 著者の目論見は、幕末を描くことだった。幕末に江戸幕府と対立したのがなぜ薩摩・長州・土佐だったのか。その遠因が関ケ原にあったというのが著者の見立てである。そこで、関ヶ原の戦いが、この第1巻では描かれる。 最初に本作を連載した雑誌は潮出版社から出ており、コミックスも外伝をふくめ30冊が潮出版社から刊行されていた。今回の、この第1巻収録されているのは、そのコミックスの第1巻と第2巻にあたる。 内容としては、関ヶ原の戦いと戦後処理である。西軍についたため敗者となった薩摩・長州・土佐がどのような扱いを受けたのかも描かれている。それを読むと、幕末の遠因としての関ケ原、という著者の見立てには充分な説得力がある。 個人的には、大谷吉継が最も印象的である。家康と三成の力関係をはっきりと理解していながら、あえて三成についた吉継はある種のヒーロー像を体現しており、小早川秀秋とは極めて対照的だと言える。著者がこの関ケ原について描いてから30年以上も経過した2010年に刊行した『風雲戦国伝』では、さらに吉継に関する情報を加えている。著者にとっても思い入れのある人物だと思われる。 歴史好きには手に取って欲しいマンガの代表格だ。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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