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CD 若杉 弘&ケルン放送交響楽団/WDR録音集成(7CD)

若杉 弘&ケルン放送交響楽団/WDR録音集成(7CD)

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    kadoshin  |  東京都  |  不明  |  2020年12月22日

    元日経の池田さんがライナーを書いています。NHK響のブルックナー全集でも池田さんが書かれていましたが、腰椎を骨折してからの若杉さんの指揮は焦点が定まらず、急速に生彩を失っていったという旨のことを書かれていました。2000年代に東フィルとの演奏を何度か聴いた印象では、私も全く同感です。巨匠風にスケールは大きくはなったものの、音楽の流れの良さや細部の詰めの甘さを感じるようになったのです。 やはり若杉さんの全盛期は(こういう言い方は注意が必要なのも分かりますが)、このケルンの時代、それに続くドレスデンの時代、そしてN響とのブルックナー全曲をやった70年代半ば〜90年代半ばではなかったかと思うのです。 そのケルン時代の最良の遺産が、アルトゥスがまとめてくれました。秘曲好み(?)の若杉さんですが、ここに収められているのはきわめつけの名曲ばかり、ファンにはうれしい限りです。もとからブラームスの4番やピアノ4重奏曲(シェーンベルク編)など聴いたことはあったのですが、チャイコフスキー「悲愴(ひそう)」やベートーヴェン「英雄」、マーラー第9などを聴き、そのあくまでも純音楽的な美演に酔いしれました。なおライヴ録音が多いですが、どれも放送録音らしいクリアな音質でまったく不満はありません。また拍手は入っていません。 若杉さんの特徴である、横の流れと縦の線の綾、楽器のバランスの良さ、構築力、クライマックスの作り方の巧さなど、とても素晴らしいです。ケルン放送響もまずは不満のない演奏を繰り広げています。 ミュンヘンフィルの楽団員が「棒はいまいちのところもあるが、ドイツ音楽や文学など教養の深さから、楽員は若杉を尊敬して付いていっった」というような内容のことを池田さんがライナーノートに書いています。ドイツの重厚な響きを生かしながら、若杉さんならではの個性を刻印した名演がそろっていると思います。

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