Zal: 崔善愛(P)三宅進(Vc)
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セロ弾き猫 | 神奈川県 | 不明 | 2011年04月27日
Zal… これはポーランド語で「憂い、悲しみ」を表す言葉だという。このCDの中でショパンの曲を挟んで朗読されるショパンの言葉と手紙の中でも触れているが、日本語にピタリとあてはまる訳語はなく、「根源的で決定的な喪失感」のような情念を私は感じる。 「祖国」という人間のアイデンティティの一番深い根源を失った(あるいは深く傷つけられた)人間であるショパンの魂の奥底に通奏低音のように存在した情念としての、Zal. 三宅進と崔善愛という2人の音楽家が人生で共振し合い共に背負ってきたものがこのアルバムの中からは感じられる。 バッハ=グノーの祈りのような「アヴェ・マリア」で静かに幕開けされ、ショパンの音楽から注意深く厳選されたかのような選曲の合間にショパンの言葉の朗読を挟みながら、このCDは進む。 (嬰ハ短調のノクターン「遺作」と、バラード第1番の素晴らしさ!) 一連の音楽が終わり、そこで演奏されるフォーレ「夢のあとに」。 Reve…「人生」という夢。 そしてカザルスの言葉が朗読され、「鳥の歌」。 最終章。 朗読されるのは、文益煥牧師(民主化・統一運動家)の言葉。 韓国童謡「故郷の春」と日本の童謡「夕焼け小焼け」で幕を閉じる。 非常に重たいテーマを背負ったアルバムである。 2回通しで聴き終わって今、深い感動に身動きできずに居る。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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