交響曲第6番『悲劇的』 ミヒャエル・ギーレン&南西ドイツ放送交響楽団(2種の演奏、1971年&2013年)(3CD)
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John Cleese | 静岡県 | 不明 | 2019年08月26日
ギーレン先生、あなたもか。 最新録音2013年のこのマーラー6番を聴きますと、最晩年の指揮者にしばしば起こる現象、すなわちテンポが極めて遅くなり細部の拘泥などの「巨匠化現象」とでもいうべきものが、やはりギーレン先生にも起きていたようで、それを1971年の録音と並べることでより際立った差異がある印象を抱かせる罪作りなセットであります。すべての楽章において、71年に比べてはもちろん、84年の旧ベルリン放送交響楽団とのライブ、および全集に含まれている99年録音と比べても際立って遅いテンポとともにフレージングの伸びたり縮んだり変化に富んでいるのもちょっとギーレン先生らしからぬ。これを「主情的」と呼ぶのは簡単ですが、ギーレン先生の作ってきた音楽一般を形容するにはふさわしくない言葉ですね。と、書くと何か非常に否定的に聞こえますが、私は実に満足しているセットです。71年の方も非常に聴きやすい音ですが、2013年は録音がすごく優秀とあって細部までマーラーの管弦楽法の意図がよくわかる素晴らしい録音に違いありません。いままで聴いてきたギーレン先生と違うけど。5人の方が、このレビューに「共感」しています。
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