秘密の花園

三浦しをん

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784838713660
ISBN 10 : 4838713665
フォーマット
出版社
発行年月
2002年03月
日本
追加情報
:
20cm,235p

内容詳細

性的いたずらによるトラウマを抱える那由多、教師との不倫の恋に悩む淑子、那由多にひそかな思いをよせる翠。カトリック系女子高校に通う17歳の3人が織りなす心理&青春小説。衝撃の書き下ろし新作。

【著者紹介】
三浦シヲン : 1976年東京生まれ。早稲田大学卒業。2000年、就職活動中の大学生たちの日常をコミカルに描いた小説『格闘する者に○』(草思社)でデビュー、絶賛される。2001年には、古書の世界を舞台に青年二人を描く青春小説『月魚』、孤島を舞台に高校生たちが活躍するホラー&ミステリー仕立ての小説『白蛇島』(いずれも角川書店)と、次々と注目作を発表。エッセイ集もある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Rosemary* さん

    カトリック系女子校を舞台に、那由多、淑子、翠の三人の視点で描かれた秘密の花園。研ぎ澄まされた感受性が痛いほど。甘美で繊細で、残酷でとても不安定な心情を上手く表現されている。今まで読んだ作品とは違った感じで新鮮でした。

  • 七色一味 さん

    昨日の超短縮しかも偶然なプチオフお茶会からの帰りの電車の中で読破。「花園」は、男性にとっては不思議なフェロモンを発揮する言葉。この装丁自体が、妖しく危険で不思議な雰囲気を醸し出している。作品自体も、女子高生の複雑で突拍子もなくて──男性からすると宇宙人のようにも思えるだろう心情や行動で溢れかえっている。 キャピキャピした女子高生に、これほどドロドロとした感情が流れているなんて、世の、女子高生好きな男性にとっては、絶対ショックかも知れない。綺麗なばかりじゃない、動物臭さがタイトルに隠れている。

  • takaC さん

    前に読んだ時はW花園Wは単純に Garden かと思ったが、寧ろ Gardens の方が適切かもね。

  • mikea さん

    作品に白しをんと黒しをんがあると聞いていますが、こちらの印象はどちらでもないグレーでした。将来白にも黒にも変化する可能性を秘めたグレー。表紙の花たちのような少女が登場します。自分の心と向き合いつつ、それを導いてくれるはずの大人に失望したり、うまく吐き出せずに悶々とする年頃の3人を描いています。女子だけの世界に身を置いた事がある人にはあの何とも言いようのない空気を感じとれるかもしれません。爽やかでない青春もあるのです。

  • nyanco さん

    女子校の閉鎖感、これは通ったものにしか解らないかもしれない。どちらかと言えば浮き気味の那由多、一匹オオカミ風の翠、幼稚舎から通うどっぷり女子校の淑子。この不思議な三人の取り合わせが面白い。那由多が抱えているものは何なのか?翠の家の書店である事件を目撃したことから那由多は過去の呪縛と向き合うことになる。誰にも言えない、誰にも解って貰えない那由多の気持ちが重い。淑子の話は女子校にありがちな事件であり、彼女が那由多や翠に感じる羨望や、それを覆そうと背伸びをするシーンも女を感じる。続→

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