谷崎潤一郎 池澤夏樹=個人編集 日本文学全集

谷崎潤一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309728858
ISBN 10 : 4309728855
フォーマット
出版社
発行年月
2016年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
494p;20

内容詳細

遊女に幻術使い、海賊らが織りなす伝奇時代小説「乱菊物語」、浄瑠璃や和歌と母恋いに彩られる「吉野葛」、女性への思慕を夢幻能の構図で描く「蘆刈」他。巨人が紡いだ豊饒幻妖な物語たち。

【著者紹介】
谷崎潤一郎 : 1886〜1965。東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。第2次「新思潮」の創刊に携わる。『刺青』などが永井荷風に激賞され、文壇での地位を確立。関東大震災後、関西へ移住。古典回帰を強め、独自の美学のもと『盲目物語』『春琴抄』『陰翳礼讃』や現代語訳『源氏物語』などを発表。戦後、『細雪』で毎日出版文化賞、朝日文化賞を受賞。1949年、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    この全集の谷崎純一郎の巻はほかの全集でもあまり掲載されていないものがあり楽しめました。まず、谷崎の中では一番エンターテイメント性が強そうな「乱菊物語」が収められています。これは、新聞に連載されていたものですが、様々な事情があったらしく前半で未完となってしまったものです。完成していたら、角田喜久雄や吉川英治の伝記小説をしのぐ作品ができたのではと思わせてくれます。そのほか、随筆あるいは紀行的な作品の「西湖の月」「厠のいろいろ」が楽しめました。

  • 藤月はな(灯れ松明の火) さん

    谷崎潤一郎作品=バタ臭いという印象を見事に覆した「乱菊物語」。夢中になって読んだ和風ファンタジーの真髄ともいえるでしょう。縁を結ぶ金の筥。果信居士めいた老法師と侍の幻術を用いた騙し合い。市井の図太さからの立場が引っ繰り返る事への軽妙さ。なよやかな姫と豪気な御前二人の美女を巡る駆け引きはじれったいほど、緻密だ。そして撃ち落される筈の鳩が絹の天蓋を作るだけでなく、煙幕で文を描くという描写はまさに映像として見たい程、雅。ところが最も盛り上がる上巻の終わりで未完となってしまったのです!なんと惜しい!

  • starbro さん

    池澤夏樹=個人編集 日本文学全集全30巻完読チャレンジ第十四弾です。谷崎潤一郎の作品を読むのは30年ぶりのような気がします。池澤夏樹=個人編集の独自色が強く、いわゆる代表作は含まれていません。今回は修行的な要素が強いですが、「厠のいろいろ」のような文章を大谷崎潤一郎が書いているのがビックリした。谷崎潤一郎と芥川龍之介が同世代ということを今回初めて意識しました。 

  • たーぼー さん

    昭和5年から朝日新聞に連載された未完の大冒険絵巻『乱菊物語』をメインに据えることで、血の滴る肉を食した後の『吉野葛』、『蘆刈』のサラリとした感覚が頂けるという心憎いセレクト。当時の乱菊物語愛読者の谷崎を読むことを『待つ』行為に羨ましさを覚える。かげろう御前花婿入来における海龍王の九郎判官の如き若武者ぶり、そして海賊船襲来へと繋がる騒擾シーンは圧巻。そこに幻術師、美女(悪女)が入り乱れ…。この広大な可能性を持つ物語がどのような形で収斂するのか興味深いところであるが、謎を残したままプツリと終わるのもまた一興。

  • ぐうぐう さん

    数ある長編の中から『乱菊物語』を選んだのには、この作品が大エンタメ小説であるからなのだろう。若い世代に文学の魅力と触れてもらいたいという全集刊行の大きな目的からすれば、そのチョイスに理解ができなくもないが、しかし、谷崎潤一郎という作家を知るうえで最適の作品とは正直言い難い。何よりも『乱菊物語』は未完なのだから、もっと他の長編を収録したほうがよかったのではないか。気を取り直し、短編に目を向けると、そのうまさに唸らされる。中でも、名作「吉野葛」はその余韻の深さが特別だ。(つづく)

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谷崎潤一郎

1886年東京生まれ。東京帝国大学国文科中退。1910年、第二次「新思潮」創刊に関わり、同年「刺青」を発表。代表作に『細雪』や随筆『陰翳礼讃』など。1949年、第8回文化勲章受章。1964年に日本人で初めて全米芸術院・米国文学芸術アカデミー名誉会員に選ばれる。1965年没(本データはこの書籍が刊行さ

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