ミシェル・ウエルベック

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ミシェル・ウエルベック

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309464145
ISBN 10 : 4309464149
フォーマット
出版社
発行年月
2015年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
414p;15

内容詳細

「なぜ人生に熱くなれないのだろう?」??圧倒的な虚無を抱えた「僕」は父の死をきっかけに参加したツアー旅行でヴァレリーに出会う。高度資本主義下の愛と絶望をスキャンダラスに描く名作が遂に文庫化。

【著者紹介】
ミシェル・ウエルベック : 1957年生まれ。1998年、長編『素粒子』が大ベストセラーとなり、世界各国で翻訳・映画化される。現代社会における自由の幻想への痛烈な批判と、欲望と現実の間で引き裂かれる人間の矛盾を真正面から描きつづける、現代ヨーロッパを代表する作家。『地図と領土』(2010、ゴンクール賞受賞)

中村佳子 : 1967年、広島生まれ。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • やいっち さん

    読んでいる途中、以下のように書いた:  とても楽しんで読めている。シニカルだが、ほどよくリリックであり、現代社会の一部を踏まえている感じがある。主人公(語り手)を旅行業界に身を置く人物たちに関わらせることで、主に中産階級以上の連中のリゾートツアーに求める内容の変化を探ることで、西欧(と相関するリゾート地や国々)の変化を炙り出している。驚きなのは、意外でもあるが、シニカルな自分を持て余している彼(語り手)が自分ならこういうものをこそ観光業に求めるという話が物語を大きく展開させること。

  • syaori さん

    この物語が見せるのは「西側世界」が構築してきた「システム」の行き詰まりのように思います。システムがもたらすと信じられていた「ユートピア」の夢は消滅しているのに、人々は未だその中で利益や進歩のために闘い疲弊している。そんな社会に順応し、しかしシステムに対する「不安と恥」のために順応できない主人公を通して作者は何と皮肉に現代の資本主義の停滞と人々の虚無を描くことでしょう。「わたしは、わたしたちが生きているこの世界が嫌い」、現代人は多かれ少なかれこの思いを抱えて生きているのだと突きつけられたように思いました。

  • 南雲吾朗 さん

    他の人のレヴューにも書いてあったが、面白い本なのだが大手を振って他人には進める事が出来ない。ウエルベックの小説はそんなのばかりだ…。個人的にはすごく好きな作家であるが…。他人の気持ちや行動、社会の在り方を少し斜に構えた視点で皮肉を込めて語る。性行為は愛の営みではなく単なる排泄行為として語られる。性描写を隠れ蓑にしてかなり辛辣に世界を皮肉っている。凄く明るい未来しか約束されていないような物語が、第2章の終わりから最終章にかけて一変する。前半が明るいだけにこの後半の悲惨さは兎に角暗い気持ちにさせる。

  • zirou1984 さん

    前期ウエルベックの集大成とも言える濃密さと悪辣さ。資本主義と性愛競争を重ね合わせる手法は過去の作品と変わらないが、本作では第三世界における売春ツアーというその両者を悪魔合体させた内容にくどいほどのセックス描写、そしてイスラームとの文化対立まで盛り込まれている。しかしながらそうした醜悪さの背後でボロボロと零れ落ちている愛と悲哀から、どうしても目を逸らすことができないのだ。それは張りぼてのエゴイズムを剥き出しに表現してしまうウエルベックの才能であり、だからこそ彼の言葉は上手く生きれない人たちに突き刺さるのだ。

  • ふみあき さん

    ウエルベック7冊目。今度はタイの買春ツアーのお話。「我々はなによりもまず自己喪失と依存関係の回避を望む。そのうえ健康やら衛生やらにとり憑かれている。まさにセックスには向かない状況だ」。金銭の介在しないセックスは、現代においては成立しがたいというわけだ。ニヒリズムの源である自由なぞ放棄して、結婚と子育てという頸木に飛び込み、とっとと恋愛市場から卒業すればいいのだが、なぜできないのか? 第2章16節から結末までの怒濤の展開はいい。これでほぼウエルベックの既刊は読了したので、あとは来月の新刊の発売を待つだけか。

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