香港世界 河出文庫

山口文憲

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309418360
ISBN 10 : 4309418368
フォーマット
出版社
発行年月
2021年08月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
298p;15

内容詳細

もともと、あるべくしてあった都市ではない。だからいつの日か、死に絶えることはあるだろう―英国統治下、自由でエネルギッシュな独自の発展を遂げた香港。ネオン輝く看板建築や街市、飲茶や叉焼飯など庶民の味、映画、天星小輪、人々の死生観まで生き生きと描き、旅行者のバイブルとなった路上エッセイの名著。香港生れのイラストレーターLittle Thunder書下ろし漫画「郷愁」を収録。

目次 : 巻頭カラー漫画 郷愁HOME,SICK 門小雷Little Thunder/ 1 「慕情」の島/ 2 香港街路考/ 3 香港対話篇/ 4 香港人の素顔/ 5 香港トワイライト

【著者紹介】
山口文憲 : 1947年、静岡県生まれ。20歳からライターとして寄稿をはじめる。パリを経て、返還前の香港に滞在。1979年『香港 旅の雑学ノート』で知られざる香港の姿をユーモアとウィット溢れる文章で紹介、新たな異文化ルポルタージュとして話題となり、多くの若者を旅へと誘った。以後、ノンフィクション作家、エッセイストとして活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • へくとぱすかる さん

    「在りし日の」と、オビに書かれているように、1984年のイギリス統治時代に書かれたエッセイ。近年の香港にかかわるニュースを見る限り、今は街の雰囲気は全く様変わりしているのだろう。自由港と言われた都市を、細かく観察・考察した文章は、かりそめの存在として、土地も貨幣も「国家」とはちがったレベルにある生活のもつ様相を、読者が日本と対照するだろうことを前提に綴っていく。そしてそのすべてが記憶になりつつある。この2021年の復刻本には、夢から現在に引き戻すかのように、文章末の注記に「雨傘運動」の文字が加わる。

  • TomohikoYoshida さん

    70年代の香港の姿が描かれたエッセイ。小学校時代にあこがれた映画Mr.Booのまさにその時代の香港の話である。植民地で、中国人はほぼ移民(難民?)で、大陸から泳いで渡ってきた人もいて、価値基準は収入で、自由貿易都市で、家賃は高く部屋は狭くて…。読んでいると、遠い過去の話なのに、今まさに香港の空気を吸っているかのような気持ちになる。憧れた場所は、今や完全に中国の一部になってしまった。そんな寂しさも感じた。きっとこの時代の香港らしさというのも、今に至る過程で失われてきたし、これからも失われていくのだろう。

  • ポテンヒット さん

    香港映画が好きで、一時期よく観ていた。香港は煌びやかで、猥雑で、エネルギッシュだった。この本は著者が香港に住んでいた77年頃の話。当時の街の喧騒、人々の生活の温度や匂いが伝わってくる。酒場でブラームスを弾く赤毛のイギリス人、映画館で「アイヤーッ」と叫ぶ観客、ドアの隙間から新聞を差し込む新聞配達の少年…私が好きだった頃の香港を思い出させる。せめてあの頃の香港の記憶を共有していければと思う。因みに、文庫本のためのあとがきはリンゴ日報が廃刊した日付である。

  • しょうゆ さん

    完全にジャケ買いでしたが中身も面白かったです。香港という場所は政治的にも文化的にも特殊なところなんだろうと思っていましたが、もっともっと雑多で自由な感じなんですね。犬鍋、英語名、九龍城についての文章は興味深く読みました。返還前の自由な空気が失われてしまった現在の香港が気になる。

  • バジルの葉っぱ さん

    この本に書かれている70〜80年代の返還前の香港には父が赴任していため、学生だった私も長い休みには何度も訪れていたのでとても懐かしく読んだ。本書を読んでいて街の空気のにおいや広東語の独特なイントネーションの喧騒、ほとんど真上からの強烈な日差しのアスファルトからの照り返しなど・・記憶が甦ってきた。そして90年代前半仕事についてからもなぜかご縁で香港担当となり1年ほどの間はひと月のうち10日間を香港で仕事していた時期もあった忘れられない国。 返還後のいまの香港もいってみたいなぁ。もう行くことはないだろうか。。

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