謎解き印象派 見方の極意 光と色彩の秘密 河出文庫

西岡文彦

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309414546
ISBN 10 : 4309414540
フォーマット
出版社
発行年月
2016年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
197p;15

内容詳細

単なる“印象”を描いたにすぎないという批評家の酷評から、その名がついた印象派。モネのタッチは「よだれの跡」ルノワールの裸婦の色彩は「腐敗した肉」と嘲笑された。当時の人々にとって、印象派の絵は、なぜ下手で下品に見えたのか?そんな不遇の絵画が、今日では、なぜ名画の代表になったのか?そして印象派が、日本で人気の理由とは?モネ、マネ、ドガ、ルノワール…究極の鑑賞術を通して、印象派の謎のすべてに答える画期的入門書。

目次 : はじめに モネは、なぜ「わからない」と非難されたのか/ 1 モネは、なぜ「下手」と笑われたのか―軽やかな画風が嘲笑された理由/ 2 印象派はインディーズの元祖だった―印象派展は、なぜ開催されたのか/ 3 チューブ入り絵の具が印象派を生んだ―印象派はなぜ屋外で絵を描いたのか/ 4 マネは、なぜ「不道徳」と叱られたのか―リアルなヌードが罵倒された理由/ 5 画家達のカフェ―皇帝のリューマチが近代都市を生んだ/ 6 絵画のリゾート―レジャー・ブームが印象派のタッチを生んだ/ 7 個性のカタログ―印象派の見分け方/ 8 日本人は、なぜ印象派が好きなのか―明治維新とジャポニスム/ 9 未完の光―永遠の「今」を求めて

【著者紹介】
西岡文彦 : 1952年生まれ。多摩美術大学教授。版画家。柳宗悦門下の森義利に入門、伝統版画技法の継承者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夜長月🌙@5/19文学フリマQ37 さん

    印象派の入門書です。印象派が登場した当時なぜ評価されなかったのか。評価されないというよりも強く非難されたのはなぜかという美術史から入ります。印象派により、それまでは絵画は教養(上流階級の知識)でしたが人生に幸福と彩りを与えるものになったのです。

  • ホークス さん

    2016年刊。著者が決定版を目指して解説。印象派直前の絵画は既定のルールに則って描かれていた。印象派では、画家が受けた印象そのままを色と筆触で表現。著者は「鳥の歌は意味が分からなくても美しい」と例える。個人の美が解放され、新たな喜びと慰めが生まれた。「個人が神や王ではなく、自らを主人として幸福を追うのが近代」とも言い、印象派は絵画に近代をもたらしたと示唆する。モヤモヤが整理できた。特にマネとドガの果たした役割は興味深い。印象派の苦しみと挑戦はいつも心を揺さぶる。自由は意思をもって獲得するしかない。

  • booklight さん

    【読友本】印象派とは、カメラ以前の視覚メディアと権威と技術の結晶であった絵画を、テーマも民主化しより感覚的な方向に舵を切った分岐点だったわけだ。宗教や歴史をテーマにリアルに描くのではなく、モネが外にでて自然の一瞬の輝きを描き、ルノアールが女性の美しさや都市生活の楽しさを描く。なにをどのように描いてもいい。ドガは都市生活の裏側を、ゴッホは苦悩を、セザンヌは色と構造を描き出し、現代美術の混沌が始まる。印象派は明治維新みたいなもんだな。流派でなく、事件と捉えたほうが面白い。であるなら、また事件があってもいいな。

  • kei-zu さん

    モネの「印象・日の出」に出合ったのは、中学生の頃の音楽の教科書に掲載された小さな写真。実に30年後、ようやく実物を見ることができた。 本書のカラーページで、モネの同作の筆致を日本の色紙に重ねる。違和感のなさが楽しい。 印象派の画家の作風がそれぞれであるのは、個人が幸福の追求を行うことが叶うようになった時代の変化があるという。 歴史的背景とともにそれぞれの画家の半生も解説され、この著者らしく、読みやすく勉強になります。

  • なおみ703♪ さん

    この本の出会いは私の意志ではない。メルカリでポーラ美術館の図録を購入したら、オマケにつけていただいた本である。せっかくだから読んでみようと思ったら、心が癒されたし、幸せな気持ちになった。現代の我々の感覚とは異なり、戸外に出て、身近な題材を自分の好きなように描くことこそが幸せだった印象派の画家たち。「絵姿を通して生きることの幸福を賛美していたのである。」モネやルノアールの絵を見て気持ちが和むのはそんな画家たちの想いが伝わるからだと思う。モネやマネに大きな影響を与えた人物がブータンだったということは新知識。

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