部落史入門 河出文庫

塩見鮮一郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309414300
ISBN 10 : 4309414303
フォーマット
出版社
発行年月
2016年01月
日本
追加情報
:
215p;15

内容詳細

明治維新後、なぜ被差別部落だけが、近代の思想に抗して残ったのか―。被差別部落の誕生から歴史を解明した的確な入門書は意外に少ない。柳瀬勁介、高橋貞樹、喜田貞吉、柳田国男、佐野学らの先行文献を検証しながら、マルクス主義史観にとらわれず、著者の肉声で綴られる、わかりやすい被差別部落の歴史と実際の決定版。

目次 : 青春と美酒 部落史の始まり/ 士族と水平 高橋貞樹『特殊部落一千年史』と水平運動/ 早熟と早世 柳瀬勁介という先駆者/ 子息と学者 柳瀬勁介を葬ったふたりの学者/ 維新と肉食 良賎の由来をつまびらかに/ 廃仏と尊神 仏教がえたを排斥したのか/ 飢饉と馬食 仏教批判が為政者の姿勢を隠す/ 観察と伝説 柳田国男の慧眼/ 生殖と経済 柳田国男の限界/ 解放と隠蔽 解放令で部落があいまいに〔ほか〕

【著者紹介】
塩見鮮一郎 : 1938年、岡山市生まれ。河出書房新社編集部を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Shoji さん

    部落差別の根源とは何かについて論じている。民俗学、歴史学、人類学、芸能、神話など多岐に渡っており、興味深い。部落差別の根っこの部分は何か。ヤマト王権の時代まで遡るのではなかろうか。ヤマト民族は死をケガレとして忌み、死を取り扱う者をケガレた者と考えた。歴史時代に入り、「死を取り扱う人や集団」や「死肉を食する人や集団」はがケガレた者であり、居住域が部落化された。そこにこの問題の根っこがある。民俗学や歴史学の視点から捉えており、論旨の蓋然性は高いと思われた。

  • 佐島楓 さん

    学術的価値はあると思う。が、構成に問題があって読みにくいのが残念。

  • イトノコ さん

    「部落史」という分野が明治維新以降どのような変遷を辿ったか。/直接、「部落史」を説明する文章ではない。研究者たちがどのように「部落史」を取り扱って来たかを解説する。どの時代も、時代の煽りを受けてマルクス主義だったり皇国史観だったりを背景としてその差別の原因が説明されてきた。最終的にその原因が語られないのは(著者はマルクス主義にも皇国史観にも否定的)、結局その原因が解明されていないからだろうか?既読の柳瀬勁介「えた非人」では仏教の関与が強調されていたが、著者は体制による経済的理由を主因とするようだが。

  • ぼちぼちいこか さん

    部落史の記録というのはあまり残っていないらしい。ほぼ江戸時代後期からの書物から抜粋している。そして明治から大正、昭和にかけて、マルクス主義を唱え実質の身分開放運動がおこる。日本独特の身分制度をマルクス主義に当てはめることに矛盾があるのだが、そこは目をつむってしまう。この書は入門書というだけに、既刊されている書物の考証などが占めている。私はマルクス主義を読んでいないので細かいところが理解できませんでした。部落問題がどうして同和問題になったのか知りたいと思いました。

  • メイロング さん

    入門とついてるけど入門じゃないパターン。他の本で予習して、できれば高橋貞樹の一千年史も読んで、その上で見えてなかったマルクス主義のカバーを手術のように除去してみせる腕前が楽しい。他の塩見本の集大成のようで、入門本なのに他のを読んできたからわかる所が多い。注釈でちょくちょく「復刻して刊行しておいた」されて行動力の化身。たすかるー。

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塩見鮮一郎

1938年、岡山市生まれ。河出書房新社編集部を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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