軋む社会 教育・仕事・若者の現在 河出文庫

本田由紀

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309410906
ISBN 10 : 4309410901
フォーマット
出版社
発行年月
2011年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
15cm,285p

内容詳細

夢を持てない。将来の展望が見出せない。社会の軋みを作り出したのは一体誰なのか。その負荷を、未来を支える若者が背負う必要などあるのか。非正規雇用、内定切り、やりがいの搾取で拡大する「働きすぎ」…今、この危機と失意を前にして、働くことの意味はどこにあるのか。文庫版増補として、「シューカツ」を問う論考を追加した、若者の苦しみを解き放つ糸口を探る一冊。

目次 : 1 日本の教育は生き返ることができるのか/ 2 超能力主義に抗う/ 3 働くことの意味/ 4 軋む社会に生きる/ 5 排除される若者たち/ 6 時流を読む―家族、文学、ナショナリズムをキーワードにして/ 7 絶望から希望へ/ 8 増補・シューカツを乗り越えるために

【著者紹介】
本田由紀 : 1964年徳島市生まれ。社会学者。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学(教育学博士)。現在、東京大学大学院教育学研究科教授。『多元化する「能力」と日本社会』で第6回大佛次郎論壇賞奨励賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 夜間飛行 さん

    著者同様、私も人間力という言葉に胡散臭い方向づけを感じてしまう。コミュニケーション能力とは排除の構造に加担することにさえ思えるのだ。「やりがいの搾取」というやる気を出させて長時間労働に導く(ワーカホリック誘導のような)手口もあるというから怖い。十代の頃の環境や或る局面での成功不成功で、将来が決まってしまう社会の仕組みにこそ問題があると思う。その辺り著者の考え方に大方賛同できるが、早期の専門職業教育への思い入れは理想的すぎやしないか。実用英語偏重の時代に、もう少し時間をかけて学びたい基礎教養科目も沢山ある。

  • えちぜんや よーた さん

    個人的に「軋む社会」というタイトルから読み取れる問題意識は、 本文中でも用いられている「官僚制システムにおける機械人間」が、「機械である資本」にとって代わられていることが、「社会の軋み(きしみ)」となっていることです。人間と機械に役割分担を考え直した方が良いと思うが、本書のニュアンスだと機械の仕事を人間に当てはめようしている感じがなんとなくする。。。

  • みっくん さん

    「良い学校、良い会社、良い人生」のロールモデルが成り立たなくなりつつある現在(いや、もう成り立ってないか。いやいやそんなモデルはそもそもほんの一握りの恵まれた方々の。。。)のまさに軋み始めた社会の音を伝える一冊。受験やその他各種競争が厳しさと共に明確な判断(評価)基準を示し、社会がそれを重視していた業績主義(メリトクラシー)に対し、今の時代は人間力など測定の難しい非認知能力的な側面が重視されるハイパー・メリトクラシーに覆われた社会。んー。どっちが良いということではないかもしれないが、どっちが良いんだろうw

  • takeapple さん

    キャリア教育の問題点について考えさせられた。でも読んでいて元気が出ます。「コラム 不可視化と可視化」、「大不況下の就活 驕るな/社会と対峙せよ」がいい。思わず涙してしまう。大学生、教育に携わる人、保護者、苦境を味わっているすべての人に読んでほしい。

  • 武井 康則 さん

    筆者は教育社会学を専門にしていて、結果教育、仕事、家族まで射程に入ってしまったらしい。貧困は、金銭だけでなく家族、企業福祉、そして人間の尊厳からも排除されるようになってしまうものだ。企業が若者を低賃金で使い捨てにできるのも、昭和の経済成長とその後の家族システムの含み資産のおかげだが、今底をつきつつある。そうなると、リアルな貧困が現前に立ちはだかることになる。ただ、雑誌に発表した短文なので筆者がどこまでの貧困者を救いたいのかが見えない。対談をしている阿部真大、湯浅誠には具体性があり読んでみたい気がした。

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本田由紀

東京大学大学院教育学研究科教授。専攻は教育社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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