血を売る男 許三観売血記

余華

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309206424
ISBN 10 : 4309206425
フォーマット
出版社
発行年月
2013年12月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
285p;20

内容詳細

豚レバー炒め、紅焼肉の香りの中、製糸工場の繭運搬係の一家が、激動する中国の大躍進や文化大革命を生き抜く物語。最も過激な中国人作家による涙と笑いの一代記。

【著者紹介】
飯塚容 : 1954年生まれ。中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 三柴ゆよし さん

    家人が原語版を電子書籍で読んでいるのを見て日本語版を購入。表紙が無暗に怖いが、読者においては心配無用。ハートフル売血小説なので、安心して読んでくれよな。自らの血を売ることで一家の危機を救う男の人生を描いた小説。中国の売血事情には、実のところかなり悲惨な現状があるのだが、作中ではそれが前面に押し出されることなく、あっさりと、爽やかな感じに仕上がっている。余華の小説を読むのは初めてだが、情景描写を排した舞台のト書きのような文体に特徴があり、会話のテンポが抜群。物語に派手さはないものの、非常にいい小説だと思う。

  • ののまる さん

    前半は、そうそう中国社会って、貧しい農村ってこうなんだよな〜と、エイズ村や現代中国の現実を思い起こしながら読んでいたけど、後半からはもう涙です。愚直で滑稽で血統主義で無学でメンツ大事で大声で公の場で喧嘩するし、やることはとんでもないし、でもでもそんなこと全てを超えて暖かい(本人達は文革も苦難に耐えたことも全くドラマチックだとも思っていないのが、また)。あとがきの現実のエピソード、血を売って都会の息子に送金し続け、息子は行方をくらまして不通なのに3時間歩いてずっと電話をかけにいく老いた父親の話が涙追い打ち。

  • 鈴木拓 さん

    売血によって金を稼ぎ、結婚し、家族を助ける男の物語。 舞台は中国で、大飢饉や文化大革命などを生き抜いていくのですが、淡々と日々を生きていく姿が印象的な作品です。 貧しい中で、罵り合いながらも、一方では助けあって生きていく庶民の暮らしが感じられました。

  • アイアイ さん

    茶碗二配分の血を売った後に、豚レバー炒めと紹興酒一合を飲む、貧しい村の男達。3人の子に恵まれたサンクアンだが、長男の一楽だけ自分の子ではないと発覚。親たちが一楽を猛攻撃する姿は見てられない憤り。町は洪水、畑は国に押収され、文革時代になり姦通罪?の罪で妻は髪を切られる。一家を相次ぐ不幸が襲うたびに、父サンクアンは血を売り続ける。一度にまとまったお金が入り、当時の元が今の日本円にしていくらなのか気になった。話の八割は腕を抑えて痛い痛いと唸るお話▽図書館

  • 葵 さん

    文革という貧困と激動の時代の中で、血を売りながら家族のピンチを切り抜けていく男の一代記。女を口説くため。暴力沙汰を起こした子供の尻拭いのため。浮気相手のため。飢饉のため。子供の命のため。これは特別な家族でなく、名もなき庶民たちの物語。でも主人公の許三観、全然立派な人と違いまっせ。甲斐性なしでプライド高く、身内に結構エグイこと言ったり。でも素朴で家族愛に溢れているんだ。中国人の妙な図太さや喧嘩っ早さやバイタリティは凄い!実に逞しい。悲壮感漂ってもおかしくないのに一貫してユーモラス。今のところ今年のベスト本!

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