あなたが私を竹槍で突き殺す前に

李龍徳

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309028712
ISBN 10 : 4309028713
フォーマット
出版社
発行年月
2020年03月
日本
追加情報
:
384p;20

内容詳細

特別永住者制度の廃止、外国人への生活保護違法化、公文書での通名使用禁止…。排外主義が支配する日本で、在日三世の柏木太一が反攻の計画のために集めたのは、“武闘派”少年の尹信、自殺願望を抱える宣明、帝國復古党の貴島、妹を「在日韓国人であるゆえ」殺された金泰守、そして―。怒りと悲しみの青春群像。

【著者紹介】
李龍徳 : 1976年、埼玉県生まれ。在日韓国人三世。早稲田大学第一文学部卒業。2014年『死にたくなったら電話して』で第五一回文藝賞を受賞しデビュー。他の著書に『報われない人間は永遠に報われない』(2016年、第三八回野間文芸新人賞候補)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • あも さん

    排外主義者たちの夢は叶った_その一文から始まる差別と排斥と抵抗の物語。在日韓国人へのヘイトが頂点に達し、制度的にも心情的にもどんどん彼らが生き辛くなった近未来の日本。作中に描かれる差別主義者たちの言動は余りにもリアルな今の日本の一面だ。みっしり詰まった文字がのしかかってくる。しかしこの作品のテーマはなんだ。在日3世である作者の出自、経験を想像する。けれど差別される者・虐げられる者を善であるとも描いていない。複数の人物をとおして描かれる暴力・詭弁・自己顕示。人という生き物のどうしようもない愚かしさ。空虚だ。

  • キク さん

    「投げ出したいほど痛いけど、これは最後まで読まなきゃいけない小説だ」と感じたのは、井上荒野の「生皮」以来だ。在日韓国人3世の著者は反日、反韓、帰化、帰国、歴史問題、極右ヘイトデモと在日武闘派で構成される大久保防衛隊の抗争、政治活動と文学的野心、精神薄弱者と政治団体の共依存的関係性、炎上狙いの集団殺人までぶち込んでくる。事実ではないだろうけど、きっと真実だ。「そこまでしなくちゃ駄目なのか?」と思う僕は、「パンがなければ、ケーキを食べれば?」と言ったマリー・アントワネットと、ある意味では同じなんだろう。キツい

  • いたろう さん

    何ともショッキングなタイトルだが、これは戦時中の話ではない。舞台は、日韓双方で、反韓、反日感情が極限に達し、移民受け入れが推進される一方で、在日コリアンだけが、集中的に攻撃されている近未来の日本。在日朝鮮・韓国人、両親のうちどちらかが韓国人、韓国人と結婚した日本人、日本に帰化している、していない、いろいろな立場の人物を描いた群像劇は、在日韓国人3世の著者ならではの視点で描かれているが、一方的に日本人の韓国人に対する差別意識を糾弾するのではなく、韓国人による反日行動の極端さも描いていて、その意味ではフェア。

  • fwhd8325 さん

    著者のデビュー作も強烈でしたが、この作品も力のある作品でした。作品の世界はフィクションではあるけれど、現実の世界と紙一重のように感じます。日本と韓国。一番近い隣人でありながら、互いに相容れない。あくまでも小説。そして韓国側から書かれた作品。こんなすごい作品を突きつけられたら、それは、少し悔しい。

  • アマニョッキ さん

    野間文芸新人賞候補作品を勝手に読んでみようシリーズ。ですがちょっと今のわたしには重たすぎる内容でした。悲しいニュースがたくさん聞かれる現状で、こんなにも人が人を攻撃し、排他し、追いつめていく作品を読めるほどわたしは強くなかったようです。力のある作家さんだと思いますので、良きタイミングがあればまた読んでみたい。とりあえずコプチャンチョンゴルが食べられなくなる日本は嫌だなあ、という感想だけ置いておきます。

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李龍徳

1976年埼玉県生まれ。在日韓国人三世。2014年『死にたくなったら電話して』で第51回文藝賞を受賞しデビュー。2020年『あなたが私を竹槍で突き殺す前に』で第42回野間文芸新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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