さよならの儀式

宮部みゆき

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309028071
ISBN 10 : 4309028071
フォーマット
出版社
発行年月
2019年07月
日本
追加情報
:
413p;20

内容詳細

親子の救済、老人の覚醒、30年前の自分との出会い、仲良しロボットとの別れ、無差別殺傷事件の真相、別の人生の模索……淡く美しい希望が灯る。宮部みゆきの新境地、心ふるえる作品集。

『さよならの儀式』刊行によせて
〈10年前、新しく始まるSFアンソロジー『NOVA』(大森望責任編集、河出文庫)に参加しませんか----と誘っていただいたとき、これまでのような「なんとなくSF」ではなく、「ちゃんとSF」を書こうと思いました。その積み重ねで出来上がったのが本書です。歳月のなかで私が変化したところと変化しないところが浮かび上がり、作家的血液検査の結果を見るようで、嬉しくもあり恐ろしくもある作品集になりました。〉----宮部みゆき

収録作品(全8編)
「母の法律」
虐待を受ける子供とその親を救済する奇蹟の法律「マザー法」。でも、救いきれないものはある。
「戦闘員」
孤独な老人の日常に迫る侵略者の影。覚醒の時が来た。
「わたしとワタシ」
45歳のわたしの前に、中学生のワタシが現れた。「やっぱり、タイムスリップしちゃってる!」
「さよならの儀式」
長年一緒に暮らしてきたロボットと若い娘の、最後の挨拶。
「星に願いを」
妹が体調を崩したのも、駅の無差別殺傷事件も、みんな「おともだち」のせい?
「聖痕」
調査事務所を訪れた依頼人の話によれば----ネット上で元〈少年A〉は、人間を超えた存在になっていた。
「海神の裔」
明治日本の小さな漁村に、海の向こうから「屍者」のトムさんがやってきた。
「保安官の明日」
パトロール中、保安官の無線が鳴った。「誘拐事件発生です」なぜいつも道を間違ってしまうのか……

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宮部さんは、やっぱり長編のがいい。 子供...

投稿日:2021/04/11 (日)

宮部さんは、やっぱり長編のがいい。 子供にかかわる事件は、多くの場合、学校や家庭内で起こる。ほかのどんな場よりも固く閉じた密室だ。そういう密室では、第三者から見れば被害者と加害者が歴然としている 場合でも、決着は常に曖昧にぼかされる。救われるべき者が救われず、傷は放置され、加害者が保護され、制裁を受けることもない。 わたしはそれに耐えられなくなった。

serena26 さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro さん

    宮部 みゆきは、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。期待して読みましたが、SFテイストのせいか、寄せ集めのせいか解りませんが、やや残念な作品集でした。オススメは、『母の法律』&『保安官の明日』です。

  • ウッディ さん

    虐待された子供を救うマザー法がある世界を描いた「母の法律」、旧式ロボットとの別れを描いた「さよならの儀式」などSF短編集。次々と繰り出される新しい世界に、すんなりと読者を惹き込んでいく文章力は、さすがと思ったが、オチの部分が弱い感じがして、正直、あまり面白くはなかった。ただ、女子高生だった過去の自分が、冴えない今の自分の前に現れる「わたしとワタシ」は、ユーモラスな雰囲気で、長編にしても良かったと思える設定だった。もし、高校生の自分が今の自分に会うと、どんな風に思うのか、そんな空想をしながらの読書でした。

  • うっちー さん

    SF宮部みゆき、私は意外と好きです

  • ひさか さん

    河出文庫2010年7月:聖痕、2012年1月:保安官の明日、2014年10月:戦闘員、2015年10月:海神の裔、2018年12月:母の法律、角川書店2013年2月SFJACK:さよならの儀式、講談社ヴィジョンズ2016年10月:星に願いを、小説すばる2018年4月号:わたしとワタシ、の8つの短編を2019年7月河出書房新社から刊SF。宮部さん初のSF短編集なんだそうです。既読7編ですが、並べて読むと感じるところが異なりました。最も楽しめたのは、わたしとワタシ、でさすが宮部さん、アイデアがしゃれています。

  • fukumasagami さん

    産みの親から虐待をうけた子供たちの復帰と歪みを描いた「母の法律」、日常の隙間から迫る侵略に立ち向かう「戦闘員」、バブル以降の日本衰退が裏テーマ(?)の「わたしとワタシ」など、2010年から18年に書かれた8篇のSF・ホラー短編集。日本版トワイライトゾーンの趣。

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人物・団体紹介

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宮部みゆき

1960年東京生まれ。東京都立墨田川高校卒業。法律事務所などに勤務の後、87年「我らが隣人の犯罪」でオール讀物推理小説新人賞を受賞してデビュー。93年『火車』で山本周五郎賞、99年『理由』で直木賞、2001年『模倣犯』で毎日出版文化賞特別賞。02年司馬遼太郎賞と芸術選奨文部科学大臣賞文学部門、07年

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