カムパネルラ版 銀河鉄道の夜

長野まゆみ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309027678
ISBN 10 : 4309027679
フォーマット
出版社
発行年月
2018年12月
日本
追加情報
:
224p;20

内容詳細

ジョバンニの旅は終わってもカムパネルラの旅は続く…。あの「銀河鉄道の夜」を今夜、カムパネルラが語りなおします。長野まゆみデビュー30年記念小説。

【著者紹介】
長野まゆみ : 東京都生まれ。1988年「少年アリス」で第二五回文藝賞を受賞し、デビュー。『冥途あり』では泉鏡花文学賞と野間文芸賞を受賞。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • へくとぱすかる さん

    なぜ「銀河鉄道の夜」は「二人の」少年の旅として書かれているのだろうか? それがわかったような気がする。カムパネルラ視点で書かれたパスティーシュ、かと思ったら、物語仕立てで「銀河鉄道の夜」を精読していく。しかし、そこに中原中也もどきの「中原宙也」が語りに割り込み、賢治自身の恋についての推理が繰り広げられる。これまで意味不明とされてきた「プレシオスの鎖」などの解釈が新鮮だ。それが正解かどうかは私にはわからないが、すごくいい点を突いているように思った。

  • buchipanda3 さん

    カムパネルラが語る銀河鉄道の夜。アナザーストーリーというよりも長野さんによる作品&宮沢賢治の考察を物語仕立てにしている感じ。中原中也ならぬ中原宙也が乱入するなどハチャメチャなんだけど、よく考えたら童話の世界ってこうだよなあと楽しんで読めた。第4稿だけでなく初期稿や「春と修羅」とリンクさせて場面の意味合いが読み解かれる。その際に賢治の性格も浮かび上がってくるが、恋愛模様も語られてあの場面の人がそうだとか、賢治自身が投影されたのは誰とか。とても詳細に語られて長野さんの愛が感じられた。原本の初期稿も読みたい。

  • さつき さん

    『銀河鉄道の夜』の登場人物カムパネルラが作者の心に迫るように語る形式の作品。知識が足りなくて受け止めきれない部分もありましたが、中原中也の宮沢賢治への思い入れや、賢治の恋についてなど興味深かったです。『銀河鉄道の夜』が何度も書き直され、いわば未完の作品であることは漠然とは知っていましたが、この本を読むと、初期とはずいぶん物語が変化していたことに驚かされました。

  • ダミアン4号 さん

    著者の“賢治愛”溢れる作品。原作は明確な結果を語らぬまま終わったので(←作者が推敲を終えない内に他界したのですから仕方ありません)カムパネルラが主役となって続きを語るというのを期待したのですが…続きやディテールを描き直すというよりも物語の背景となった“賢治の物語”をカムパネルラと生前、交友関係のあった詩人 中原中也(宙也)の言葉で物語る内容でした。何度も削除や手直しが繰り返され、その時々の賢治の思いを詰め込んだ作品…心の中に湧き出るモノをそのまま言葉にする能力…本当に物書きというのは素晴らしい生き物です!

  • あおでん@やさどく管理人 さん

    カムパネルラの視点で語られる「銀河鉄道の夜」というよりは、彼への取材(と謎の割り込み)という形をとって同作を読み解いていくような作品。修正される前の原稿や、「春と修羅」をはじめとした数々の詩も登場し、宮沢賢治が作品に込めた思いが解釈される。自分が初めて読んだのは小学生の頃だったが、カムパネルラが持っていた列車の運行地図(星座早見)は、今でいうタブレット端末だという表現が妙にしっくりきた。小さい頃から印象に残っている作品を、大人になって分析的に読んでみるのも面白い、と思わせてくれた。

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長野まゆみ

東京生れ。1988年『少年アリス』で文藝賞受賞。2015年『冥途あり』で泉鏡花文学賞、野間文芸賞受賞

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