百年の孤独を歩く ガルシア=マルケスとわたしの四半世紀

田村さと子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309020358
ISBN 10 : 4309020356
フォーマット
出版社
発行年月
2011年04月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288

内容詳細

四半世紀にわたってガルシア=マルケスとの友情を育んできた筆者が、「百年の孤独」をはじめ、数々の作品の舞台となったカリブ海地方を歩き、作品誕生の秘密に迫る。マルケス本人や家族の貴重な証言も多数収録。

【著者紹介】
田村さと子 : 1947年、和歌山県新宮市に生まれる。現在、帝京大学教授。お茶の水女子大学卒業後、メキシコ国立自治大学でラテンアメリカ文学を、スペイン国立マドリード大学で詩論を学ぶ。帰国後、お茶の水女子大学大学院博士課程修了。1991年、同大学にて学術博士号(Ph.D.)取得。チリの詩人ガブリエラ・ミストラル研究によりスペイン王立アカデミーチリ支部・チリ言語アカデミー外国人会員に東洋人として初めて選出される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • どんぐり さん

    『百年の孤独』の舞台を訪ねて、ガルシア=マルケスの作品世界にふれるエッセイ。著者はマルケスの友人でもあり、『楽園への道』の翻訳書などがあるラテンアメリカ文学の研究者、惜しくも今年1月に亡くなっている。「まえがき」に、著者が小学校時代からの同級生の中上健次からマルケスとの面談の仲介を依頼される話が出てくる。中上は結局、マルケスに会えずに終わるが、二人の作家が出会っていたらと想像すると、このエピソードはなかなか興味深いものがある。本書の旅の出発点はマコンドを生み出した港町リオアチャ。そしてマルケス記念館のある

  • zirou1984 さん

    蜃気楼の中に浮かぶ幻想的な街並みの景色は、想像していた以上にコロンビアの土地に根差した現実的な風景だったのか―思わずそんな感想が口を付いて出そうになった。著者はガルシア=マルケスと四半世紀に渡る友情を結び、『百年の孤独』に限らず彼の小説に出てくるエピソードの数々が著者の家族や環境、コロンビアの実生活にいかに根差していたのかをゆかりの地を歩き辿りながら実感していく。本書を読んだ後では現実と幻想を取り違えた己の想像力の欠如を恥じてしまいたくなる。まさに、「私の書いていることは、みんな現実に根ざしている」のだ。

  • ミツ さん

    乾いた砂埃、焼けつく陽光、グァバの実の香り、舞い踊る黄色い蝶――。約25年にわたり親交を温めた著者がガルシア=マルケスの小説世界、およびその舞台であるコロンビアのカリブ海沿岸地方の魅力について、ルポあるいは紀行エッセイの形をとって語る。「私の作品はどの一行をとってもカリブの現実に根ざしている」というガルシア=マルケス自身の言葉の通り、過酷で熾烈、混沌として驚異的な現実と、そこで暮らす人々の愛と哀しみに満ちた生、それらがどのように小説という虚構に反映されていったのか、その舞台裏を垣間見ることができる。

  • コニコ@共楽 さん

    たまたま図書館で見つけた本です。「百年の孤独」を知るのに何かやヒントになるかなぁと思い、読んでみました。ガルシア=マルケスと親しかったラテンアメリカ文学専門の田村氏が四半世紀にわたって、彼の描いた世界を旅した記録です。現地を見る田村氏の観察は鋭く、時には無鉄砲で南米を旅する危うさをも感じられました。田村氏が聞いたり、見たりしたマルケスの言動を考えると、物語のフィクションはリアルな現実にも思える不思議さが漂います。やっぱりそこが「百年の孤独」のすごさかなぁ、と思うのでした。

  • やまはるか さん

     著者のマルケスとの20年に及ぶ交流と、数次にわたる現地入りにより、作品の舞台を見、関係者から聞き取った生きたマルケス論である。作品の分析というより成立を明らかにした書と言える。「百年の孤独」はマルケスの創造による世界だと思い込んでいたが、「私の作品はどの一行をとってもカリブの現実に根差している」との言葉には脅威を覚えた。世界は広く深い。「百年の孤独」の美女レメディオス。体臭を嗅いた男がこれほど欲しいと思わせられたことはないという官能的な女性性の権化。そんな彼女さえ、カリブの神話に根ざしている。

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