東京大学のアルバート・アイラー 東大ジャズ講義録・歴史編 文春文庫

菊地成孔

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167753535
ISBN 10 : 4167753537
フォーマット
出版社
発行年月
2009年03月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
16cm,335p

内容詳細

今あるべき「ジャズの歴史」とは?そもそも「ジャズ」って何なのか?音楽家/文筆家・菊地成孔と気鋭の批評家・大谷能生が、スウィング・ジャズの時代から現在までの百年を語り倒す。三百人もの受講者を熱狂させ、刊行されるや音楽好きと本好きを沸かせたスリリングでポップな講義録、待望の文庫化!文庫版あとがき対談も収録。

目次 : 二〇〇四年四月一五日講義初日 十二音平均律→バークリー・メソッド→MIDIを経由する近・現代商業音楽史/ 二〇〇四年四月二二日講義第二回 ジャズにおいてモダンとは何か?―ビバップとプレ・モダン・ジャズ/ 二〇〇四年五月六日講義第三回 モダンとプレ・モダン―五〇年代に始まるジャズの歴史化・理論化と、それによって切断された事柄について/ 二〇〇四年五月二〇日講義第四回 一九五〇年代のアメリカと、ジャズ・モダニズムの結晶化/ 二〇〇四年五月二七日講義第五回 一九五九〜一九六二年におけるジャズの変化(1)/ 二〇〇四年六月三日講義第六回 一九五九〜一九六二年におけるジャズの変化(2)/ 二〇〇四年六月一〇日講義第七回 フリー・ジャズとは何からのフリーだったのか?/ 二〇〇四年六月二四日講義第八回 一九六五〜一九七五年のマイルズ・デイヴィス(1)コーダル・モーダルとフアンク/ 二〇〇四年七月一日講義第九回 一九六五〜一九七五年のマイルス・デイヴィス(2)電化と磁化/ 二〇〇四年七月八日講義第十回 MIDIとモダニズムの終焉〔ほか〕

【著者紹介】
菊地成孔 : 1963(昭和38)年、銚子市生まれ。音楽家、文筆家、音楽講師。85年にプロデビュー。デートコースペンタゴン・ロイヤルガーデン、SPANK HAPPYなどでジャズとダンス・ミュージックの境界を往還する活動を精力的に展開。現在は菊地成孔ダブ・セクステット、菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラールを主宰して活動中

大谷能生 : 1972(昭和47)年生まれ。批評家、音楽家。96年、音楽批評誌「Espresso」を立ち上げ、02年まで編集、執筆。日本のインディペンデントな音楽シーンに実践と批評の両面から深く関わる。菊地成孔とのコンビによる講義は02年、アテネ・フランセ映画美学校で始まり、東京大学教養学部(04年度、05年度)と慶應義塾大学(08年度)でも行なわれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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まず難解である。これは菊地氏の語り口調(...

投稿日:2021/07/01 (木)

まず難解である。これは菊地氏の語り口調(編集されたもの)も一見取っつきやすいようだが、話の要点が掴みにくく理解が難しい。またあまりにも情報量が多すぎる。よく分からないところをしつこく(しかも分かりにくく)解説する割に、特に説明もなく簡単に流してしまうトピックスもあり、本当に本書の内容を理解するには多くの他の文献を参照する必要があるだろう。ただし歴史という史実に基づく内容が中心であるため、読んでいて取り残されるということはなかった。また著者独自の解釈や研究内容には他に類を見ない斬新なところもあり、多角的なジャズそして広く音楽についてを知ることが出来る点においては名書と噂されるだけのことはあると思った。

青のサボイア さん | 東京都 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • zirou1984 さん

    再読。ビバップ (bebop)をジャズにおけるモダニズム運動として捉え、西洋音楽史における音楽を記号的に処理しようとする系譜の中でジャズはどのように「通史」として解釈できるか、というのが本書の狙いであり、それはジャズの全盛期をその時代のアメリカの空気と重ね合わせることで見事に成功している。それも、わかりやすすぎるほどに。後書きで二人が懸念している通り、本作は決してジャズを聴くための解答ではない。音楽の楽しみ、それはわかることとわからないことの反復運動の中から生まれてくる。大切なのは考えながら感じることだ。

  • Sam さん

    書斎を整理してたら出てきて「おー懐かしい!」と思ってパラパラ読んでるうち結局そのまま最後まで。思えば本書で菊地成孔にハマったものでした。十二音平均律からバークリーメソッド、そしてMIDIをキーワードにジャズの歴史を語るという切り口は新鮮だったし、講義録ゆえ菊地成孔のひたすら饒舌な語りっぷりも面白く、当時夢中で読んだのを思い出しました。せっかくなので下巻の「キーワード編」も読んでみるかと。

  • Kano Ts さん

    面白かった!菊地成孔さんの講義を聞いていると思い込まされるくらい、文章(というか書き方か)が上手い。そうだとな。実際を書き起こしたらこんな分かりやすい文章になるわけないもんね。音楽理論の部分で一部理解できていない部分もあるが、モードの意義など今までよく分かっていなかったことの解像度が上がった気がする。音源を聞きながら楽しめるのも良い。バークリーが何故ジャズの学び舎として有名かも理解が出来た。今のジャズはどの段階なんだろう。ロバートグラスパーやカマシワシントンはどんな立ち位置でジャズをやっているのだろうか。

  • 緋莢 さん

    2004年に東京大学で行われた1年間の講義をまとめた本。こちらは前期です。「ジャズにおいてモダンとは何か?」や、世界の色々な文化に影響を与えた50年代のアメリカの文化について、などが書かれています。半数以上の聴講生が学外からの「モグリ」だったらしいですが、その理由も何となくですが、理解できる雰囲気がありました。ただ、内容に関しては、十分に把握できたとは言えず。ここの感想で「初心者にも嬉しい」とありますが、自分はその「初心者」という位置にすら達していないようです。もっと勉強しないと。

  • 田氏 さん

    鯵の小骨の中落ちくらいのわずかな身を音楽業界の隅に置いている愚生だが、その割に音楽史に不調法なので、改めて認識を正すべく読んでみた。ペダンチックに思える部分もあるものの、話し言葉で進む講義録は概ね読みやすい。なるほどだいたいわかったわあんがとさん、と本を閉じると、そこにかかる帯に「ジャズ100年の歴史をまったく新たに書き換える。」とある。そう、冒頭に「人の編纂した歴史は全て偽史である」と述べられているとおり、これもまた一つの偽史に過ぎない。結局は己の耳と渉猟によって、自分なりの偽史を作らねばならないのだ。

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菊地成孔

1963年生まれの音楽家/文筆家/大学講師。音楽家としてはソングライティング/アレンジ/バンドリーダー/プロデュースをこなすサキソフォン奏者/シンガー/キーボーディスト/ラッパーであり、文筆家としてはエッセイスト&批評家であり、映画やテレビの劇伴も多い

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