週刊誌記者 近松門左衛門 最新現代語訳で読む「曽根崎心中」「女殺油地獄」 文春新書

小野幸惠

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784166610853
ISBN 10 : 4166610856
フォーマット
出版社
発行年月
2016年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
206p;18

内容詳細

「日本のシェイクスピア」「作者の氏神」と讃えられる近松門左衛門。その実像は、事件と聞けば現場に駕籠で駆けつける、今でいえば週刊誌のエース記者のような存在だった。なぜ近松はいつも新しいのか?日本人なら押さえておきたい人気の二作品で俗の極致に酔う。

目次 : 1 曽根崎心中―「かつて、こんな純愛があった」(観音めぐり/ 生玉社のできごと/ 天満屋/ 道行/ 解説「かわいい男」と女の覚悟)/ 2 近松門左衛門とは何者だったのか?(近松と人形浄瑠璃/ 歌舞伎との出会い/ 再び人形浄瑠璃へ/ 武士を捨てた近松のアイデンティティ)/ 3 女殺油地獄―「元禄版・衝動殺人事件」(上の巻 徳庵堤/ 中の巻 河内屋/ 下の巻 豊島屋/ 新町遊廓/ 三十五日の逮夜/ 解説 キレた若者の人妻殺し)/ 4 劇作家の誕生

【著者紹介】
小野幸恵 : 1954年東京生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経てフリー編集者となり、古典芸能を中心に舞台芸術の書籍を編集・執筆する

鳥越文蔵 : 1928年長崎県生まれ。早稲田大学名誉教授。早稲田大学坪内博士記念演劇博物館館長を経て現在顧問。早稲田大学文学部卒、同大学院修了。近世演劇専攻。92年『元禄歌舞伎攷』(八木書店)で芸術選奨文部大臣賞受賞。97年、紫綬褒章受章。歌舞伎学会初代会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yumiko さん

    「曽根崎心中」と「女殺油地獄」は文楽、歌舞伎共に人気の演目。どちらも実際の出来事をもとに書かれている(「曽根崎」はなんと心中事件後1ヶ月の早業)ことから、この題名になったよう。義太夫の朗々とした語りも素晴らしく、ひたすら健気で愛らしいお初、気弱さが男の可愛さを感じさせる徳兵衛、人形であることをふと忘れるくらい生々しい感情が伝わってきた初見の舞台を思い出す。「女殺油地獄」は今風に言うなら「坊々ニート金に困って人妻殺害」となるだろうか。300年後の今に通ずる近松の現代性にただ驚くばかりだ。

  • k5 さん

    近世文学強化月間A。ほぼ現代語訳が中心でうんちくは少なめですが、両作品ともにはじめて読むので、読みごたえありました。原文にも挑戦してみたいと思います。

  • きみたけ さん

    今年の演奏会向けに近松門左衛門を題材にした合唱曲に取り組んでおり、近松の人物像や作品について予習のために読んでみました。代表作「曽根崎心中」「女殺油地獄」のストーリーと、近松の生い立ちや武士の身分を捨て作劇の道へ進んだ経緯の紹介があり予習にぴったりの一冊でした。当時にぎわせた心中事件を元にした「曽根崎心中」は、週刊誌記者のような近松のフットワークの軽さと天性の文才のなせる技と感じました。北新地のメインストリートがかつての蜆川(しじみがわ)を埋め立てた場所と分かって良かったです。

  • かふ さん

    近松浄瑠璃の最適な入門書だ。江戸の三面記事的な心中事件と殺人事件を浄瑠璃として昇華した。浄瑠璃は仏教的な思想が底にあるから、単に情事である事件ではない。映『曽根崎心中』梶井芽衣子と宇崎竜童の映画で見たが梶井演じる芸者原作のお初は19歳で純真な乙女だった。そして最初に観音めぐりが出てくるほど信心深いのだ。一方、徳兵衛は24歳なんだけど丁稚上がりの世間知らず。だから悪友に簡単に騙される。精神年齢も14歳ぐらいで世間的には芸者であるお初の方が大人だった。

  • hoiminsakura さん

    武士の家に生まれた近松門左衛門は宇治座を興した宇治加賀掾のもとで修業を始めたとされる。宇治座に出ていた竹本義太夫が道頓堀に竹本座を興し、宇治座と対決する。義太夫のために浄瑠璃を描き下ろし、やがて歌舞伎役者坂田藤十郎に乞われて世話物も執筆するが藤十郎が第一線を退いた後竹本義太夫に呼び戻され再出発し、人形浄瑠璃に世話物を導入。時代物「国性爺合戦」は二代目義太夫で大ヒット。。。というような解説と共に「曽根崎心中」「女殺油地獄」の筋書きをたどる。女殺…には殺した後の続きのストーリーがあったんですね!

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