ハンナ・ティンティ

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父を撃った12の銃弾

ハンナ・ティンティ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163913360
ISBN 10 : 416391336X
フォーマット
出版社
発行年月
2021年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
376p;20

内容詳細

父の身体には、たくさんの銃弾が残した傷がある―。エドガー賞最優秀長編賞最終候補。みずみずしい感動を呼ぶ傑作ミステリー。12歳の少女ルーは、父とともに亡き母の故郷に移り住んだ。それまでは父とふたり、各地を転々としながら暮らしてきたが、娘に真っ当な暮らしをさせようと、父サミュエルは漁師として働くことを決めたのだ。しかし母方の祖母は父娘に会おうとしない。母はなぜ死んだのか。自分が生まれる前、両親はどんなふうに生きてきたのか。父の身体に刻まれた弾傷はどうしてできたのか。真相は彼女が考える以上に重く、その因縁が父娘に忍び寄りつつあった…。ティーンとしていじめや恋愛を経験して成長してゆくルーの物語と、サミュエルを撃った弾丸にまつわる過去の断章を交互に語り、緊迫のクライム・サスペンスと雄大なロード・ノヴェル、鮮烈な青春小説と美しい自然の物語を完璧に融合させ、全米各紙誌の絶賛を浴びた傑作。

【著者紹介】
ハンナ・ティンティ : アメリカ、マサチューセッツ州セーラムに育つ。書店や出版社、文芸エージェンシーなどに勤務、2002年に文芸誌One Storyを創刊、14年にわたり編集長を務める。2005年、短編集ANIMAL CRACKERSで作家デビュー。同書はPEN/ヘミングウェイ賞の次点となるなど、高い評価を受ける。2009年の第1長編THE GOOD THIEFも全米図書館協会のアレックス賞ほか多数の文学賞を受賞。『父を撃った12の銃弾』は第2長編で、アメリカ探偵作家クラブがその年のもっとも優れた長編ミステリーに与えるエドガー賞最優秀長編賞の候補となり、現在、映像化が検討されている。ニューヨーク大学やコロンビア大学などでライティングの講師を務めた経験を持つ。ブルックリン在住

松本剛史 : 1959(昭和34)年、和歌山県生まれ。東京大学文学部卒業。英米文学翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ちょろこ さん

    じわじわくる一冊。長い父と娘の人生物語。読後はまず、読み切ったという疲労感でいっぱい。父の銃弾跡の経緯を紐解く過去パート、娘ルーの心身の成長を描く現在パートで交互にすすむ。血生臭さ、暴力はかなりあるけれど途中でやめなかったのは陰に漂う優しさ、愛、自然描写に心地良さを感じたからかな。父が娘へ贈る"生きる術"。その裏側で父の過去、母の死の秘密に独り苦悩するルーの心情が胸を打つ。大自然の美と心情の重なりを感じるラストシーンも印象的。流した血の分が愛の証、血の赤は愛の証の赤…読後じわじわとそんな想いが湧き起こる。

  • 遥かなる想い さん

    2022年このミス海外第4位。 少女と父と 亡き母の物語である。 父ホーリーの人生と 娘ルーの成長の日々が 交互に語られるが、徐々に浮かび上がる亡き母リリーの存在感が圧倒的だが、暗い予感が 漂う…母リリーの死の秘密とは何なのか? 全編に漂う 銃と暴力と血の匂いがアメリカ作品らしい、ミステリーだった。

  • アン さん

    父ホーリーの身体に刻まれた12の銃弾に纏わる過去の断章と娘ルーが様々な経験を通し成長する現在を交互に織り成す作品。ホーリーの傷跡を巡るエピソードは緊迫感に溢れ、独立した密度の濃い短編小説としても成立し、父親と暮らす思春期のルーのパートは苦悩を抱えながらも恋愛模様が瑞々しく青春小説といった趣。ホーリーの愛する妻リリーが印象的で、彼女の死の真相と喪失の痛みが胸に迫ります。壮大な氷河、迫力ある鯨、神秘的な星座。雄大な自然が彼らを包み込み、娘を守り抜きたい父の愛と逞しく羽ばたく娘の決意が響き合う親子の絆の物語。

  • のぶ さん

    二重構造の構成が、独特の余韻を醸し出し心に響く物語だった。主人公は父のサミュエルと娘のルー。ルーの母は物心つく前に世を去っている。父親と娘が二人で暮らす現在を描く章の間に、12発の銃弾の痕が体に残る父親の1発1発のエピソードが交互に語られる。現在パートはロードノベルで、青春、成長物語で親子の話でもある。自分はこのルーの行動に感情移入し楽しむ事ができた。一方父親の過去パートは一編ずつ独立しており、暴力に彩られたクライムストーリーはどれも魅力的だった。文学性の高いミステリーで、景色や生き物の描写が美しい。

  • R さん

    父と娘の間にある愛を描いた小説だった。父親が犯罪を犯していたのではという複雑な背景があり、娘は母親がどうしていないのか、その真実を語る12の弾丸の話と交錯しながら物語のクライマックスである今に至るという構成が非常に面白かった。ことの善悪とか、社会通念的なものも重たいはずなんだが、それをうっちゃって、ただ、父と娘がお互いに愛情をもって家族であった姿に胸打たれる内容だった。過去が迫ってくる様が、人生における必然のようにも読めて興味深かった。12発目の銃弾に息を呑んだ。

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マサチューセッツ州セーラムで育つ。書店や出版社、文芸エージェンシーに勤務し、2002年に文芸誌One Storyを創刊、14年にわたり編集長を務める。05年、短編集ANIMAL CRACKERSで作家デビュー。09年に発表した二作目THE GOOD THIEFで全米図書館協会のアレックス賞ほか多数の

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