小屋を燃す

南木佳士

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163908199
ISBN 10 : 4163908196
フォーマット
出版社
発行年月
2018年03月
日本
追加情報
:
208p;20

内容詳細

思い起こされる幼年時代、患者の最期を看取る医療と作家業の両立の無理からの発病…その日その日を生きのびるために、畔を歩き、四股を踏む。たぶん、答えはあらかじめからだのなかに用意されていたのだろう。南木物語の終章。信州の総合病院を定年退職した。同時代の男たちとイワナをつかみ獲り、小屋を造って集い、語り、そして燃す。生死のあわいをおだやかに見つめる連作短篇集―医師として生死を誠実に見守りつづけた著者にしか描きえぬ、幽明境を異にした者たちとの饗宴。充実の最新作品集。

【著者紹介】
南木佳士 : 1951年、群馬県に生まれる。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民救援医療団に加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第五十三回文學界新人賞受賞を知る。1989年「ダイヤモンドダスト」で第百回芥川賞受賞。2008年『草すべり その他の短篇』で第三十六回泉鏡花文学賞、翌年、同作品で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • いつでも母さん さん

    やはり芥川賞作家の作品は読了に時間がかかる。行間を読み取る力が私には欠けているのだろう。お初の作家さん。連作短編とあるが、回顧録のような感じ。静かに流れる時間のどこかにいた自分をこんな風に書き残してみたくはあった。まだ、それほど生きてはいないかーだから、背中の荷も下ろせない・・

  • みも さん

    50頁程度の関連性のある4篇。だがそれらは、ほぼほぼ小説としての態を成しておらず、知人・友人との日々の交流を通してのよしなしごとを、まさに、徒然に書き綴った散文の様だ。定年退職し医師としての責務から離れ、かつてのひりつく様な緊張から解き放たれた心の弛緩ぶりが嬉々として描かれている。単行本として刊行出来たのは、作家としての総括的な意味合いもあり、実績に対する出版社からの慰労なのかも知れない。その意味では、読者は本作品集に何かを求めるべきではない。著者の健在を、ただただ微笑みをもって受け入れるべきなのだろう。

  • かみぶくろ さん

    3.6/5.0 もともと山の空気を感じる文章だったが、本作は土の匂いもした。うつ病を乗り越え、老境に達し、なんだか悟りの境地に至ったかのよう。穏やかに透徹していて、そのわりに人間くささも存分にある、魅力的な連作短編でした。

  • しゃが さん

    短篇私小説集、既視感のある内容だが、南木さんらしい文章とそのリズム感に浸った。幼年の頃、末期患者の死と向き合いと物書きとの疲れからの発病、からだに聴く、定年後の山里で男たちの生きる知恵、そして『小屋を燃す』はあの世とこの世のことを描きながら、市井の人びとの終いかたを…。この作品集は人を選ぶかもしれないが、南木さん好きの嗜好品としては癖になる。

  • ちゅんさん さん

    とても繊細な人なんだろうな、この人は。 昔の作品に比べて現実と創作の境が曖昧になってきている印象を受ける。とても好きな作家なのでこれからも書き続けてほしい。

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南木佳士

1951年、群馬県に生まれる。現在、長野県佐久市に住む。1981年、内科医として難民救援医療団に加わり、タイ・カンボジア国境に赴き、同地で「破水」の第五十三回文學界新人賞受賞を知る。1989年「ダイヤモンドダスト」で第百回芥川賞受賞。2008年『草すべり その他の短篇』で第三十六回泉鏡花文学賞、翌年

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