金色機械

恒川光太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163825601
ISBN 10 : 4163825606
フォーマット
出版社
発行年月
2013年10月
日本
追加情報
:
445p;20

内容詳細

触れるだけで相手の命を奪う恐ろしい手を持って生まれてきた少女、自分を殺そうとする父から逃げ、山賊に拾われた男、幼き日に犯した罪を贖おうとするかのように必死に悪を糺す同心、人々の哀しい運命が、謎の存在・金色様を介して交錯する。人にとって善とは何か、悪とは何か。

【著者紹介】
恒川光太郎 : 1973年東京都生まれ。2005年、「夜市」で第一二回日本ホラー小説大賞を受賞。書き下ろしの「風の古道」を併録した『夜市』は第一三四回直木賞の候補となる。独特の幻想的・民話的世界観で読者を魅了する作家である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • yoshida さん

    恒川光太郎さんの長編を初めて読みました。唸らされる面白さ。舞台は江戸時代。遊廓「しなの屋」の大旦那である熊悟朗に、遥香という女が訪れる。そこから始まる幻想的な大河作品。「金色様」と呼ばれる謎の存在。実態は他の惑星から不時着した民の持つ機械。永久機関を持ち数百年の時を生きる。時代毎に哀しさがある。戦国の頃、不時着した民の末裔である幽禅家の暮らし。子供と思っていた、ちよの恐ろしい企て。そこから始まる鬼御殿。熊悟朗と紅葉の淡い恋心。遥香と厳信の恩讐を超えた心の繋り。恒川光太郎さんの紡ぐ世界。素晴らしい傑作です。

  • サム・ミイラ さん

    夜市を読んだ時にも感じた事だが非常に不思議な感性を持つ作家である。日常の中に非日常を織り込むのが抜群に上手い。突飛な話でも普通にありそうに思ってしまう。今回は戦国時代の設定でその特性がピタリはまっている。主役が複数の群像劇だが金色様と呼ばれる謎の物体?を核として物語は展開する。時系列を組み替えるだけでこれほど謎をはらみ複雑に出来る事に驚かされる。無常感と抒情性と怪しい美しさ際立つ名編。特に抑えた描写からラストの盛り上げ方が見事。ところで金色様は何なのか。宇宙から来たのか未来からか。それを考えるのも楽しい。

  • takaC さん

    厚さを物ともせず一気に読んだよ。このリーダビリティは圧倒的。凄い。「金色様と遥香のまた別の物語」も是非読む機会が欲しい。

  • ウッディ さん

    女をさらい人里離れた鬼御殿で暮らす無法者たちと金色様、そして人の体に触れることで命を奪う少女、復讐の想いを胸に秘め、展開していく妖しい物語。「夜市」を読んで以来の恒川さん、彼が描くホラーとファンタジーにSFを加えた不思議な世界観にどっぷり浸りました。善と悪の境界が曖昧になり、入り混じっていき、黄金の身体と無敵の強さを持ち、永遠に生き続ける金色機械の絶対的な存在感、記憶に残る一冊でした。面白かったです。

  • Tsukamo さん

    本当に素晴らしい物語で金色様を介して遥香、熊悟朗、厳信らが繋がり、交錯していく様子は読んでいてワクワクさせられた。金色様の中に「天に聳える神々の建築物。土ではない道。不思議な塗料で塗られた世界一。馬も牛もいないのに進む車。空を飛ぶ乗り物。」という現代らしき記憶があり、幽禅家の祖先は空を飛ぶ船でやって来たというから、恐らく遠い未来からタイムスリップしたのだと思われるが、どのような経緯で大昔に来たのかその辺の事情が非常に気になる。いつか続編として出して欲しいと密かに期待している。たとえ蛇足と言われようとも。

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人物・団体紹介

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恒川光太郎

1973年東京都生まれ。2005年本作で日本ホラー小説大賞を受賞。単行本はデビュー作にして直木賞候補となる。続く『雷の季節の終わりに』『草祭』『金色の獣、彼方に向かう』(角川文庫版は『異神千夜』に改題)は山本周五郎賞候補、『滅びの園』は山田風太郎賞候補となる。14年、『金色機械』で日本推理作家協会賞

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