金王朝「御用詩人」の告白 わが謀略の日々

張真晟

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163767109
ISBN 10 : 416376710X
フォーマット
出版社
発行年月
2013年10月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
229p;20

内容詳細

北朝鮮の特権階級に生まれ、謀略機関・統一戦線事業部に勤務。韓国や国内向けの文化戦略に重きを置く政権のために金王朝礼賛詩を書き、若くして「将軍様の接見者」になり順調に出世の道を歩む。招待所暮しで幹部たちから聞く裏話は、簡単には近づけない権力中枢の秘密だった。何不自由ない暮しを捨て、貴族詩人は表現の自由を求めて脱北する。脱北から9年、初めて明らかにする金王朝の真実。

目次 : 第1章 私が統戦部の職員になるまで(ヤマハがくれた夢/ 私の偶像はジョージ・ゴードン・バイロン ほか)/ 第2章 招待所で漏れ聞いた内密の話(衣岩招待所に集まる対南工作部署のトップたち/ 日朝国交正常化会談の参考資料 ほか)/ 第3章 『金朝実録』が語る北朝鮮の真実(金正日の『金朝実録』編纂指示/ 金正日の粛清対象は金日成のパルチザン同志たち ほか)/ 第4章 私はなぜ脱北したのか?(文学の自由は首領主義だけ/ 変貌した故郷 ほか)

【著者紹介】
張真晟 : 1971年北朝鮮生まれ。韓国のネット新聞「ニュー・フォーカス」代表。地方の特権階級子息として生まれ、平壌音楽舞踊大学を卒業。朝鮮中央放送委員会に記者として勤務。96年に詩人としての才能が認められ、統一戦線事業部に抜擢され、同時に金日成総合大学を卒業。統一戦線事業部で政治宣伝、対南工作を目的とした金正日を讃える詩を書き、金正日本人に評価され、面会が許される「接見者」となる。2004年に脱北し、現在は韓国在住

西岡力 : 1956年、東京生まれ。東京基督教大学教授。「北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)」会長。国家基本問題研究所企画委員兼評議員。国際基督教大学卒業。筑波大学大学院地域研究科修了(国際学修士)。韓国・延世大学国際学科留学。82〜84年、外務省専門調査員として在韓日本大使館勤務。90〜2002年、月刊『現代コリア』編集長

川村亜子 : 1951年長崎県生まれ。翻訳家。元東亜大学校専任講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • それいゆ さん

    「招待所で漏れ聞いた内密の話」の章に出てくるめぐみさんの死亡確認書に対する疑問、小泉元首相訪朝時に拉致を認めた経緯など権力中枢にいた人でなければ知り得ない内容だけに真実味があり、ここが読めただけでもこの本を手にした価値があったと思います。公開処刑の話には驚愕しました。夢、考え、行動でさえ自由でない北朝鮮の人々。金正恩体制は脆弱で未来がなく、近い将来滅びゆくであろうこの国から一刻も早く拉致被害者を取り戻すことを切に願っています。

  • うさっち さん

    若くして「将軍様の接見者」となり順調に出世の道を歩んでいた著者が北朝鮮を脱北するまでの話。難しかったけど、脱北し韓国で9年暮らしても24時間体制の身辺警護が未だに必要だったり、北朝鮮では週一で普通に公開処刑してたり「妊娠工作」とか、とにかく思ってた以上に恐ろしい国だった。

  • kaorin さん

    脱北者の本は3冊目です。他とは違い、脱北に至った個人の話よりも北朝鮮政府について詳細に記載されている。注目すべきは横田めぐみさんの件、そして「金日成は金正日のせいで死んだ」ということ。北では「私」というものがなく、三代目の首領が現れたことにより、住民は三代目の奴隷となったということ。国においてきた家族がどのような目に遭っているかを想像して涙する日もあるという。それでもなお儒教の人が自由を選択したと言うことは、と考えさせられる。西岡力氏の解説(小泉政権の話)も詳しい。

  • トマズン さん

    トップにして独裁を地で行った金正日 その金正日の御用詩人であり 謀略機関統一戦線部の幹部であった著者が ちょっとしたミスから粛清の危機を迎え脱北を果たす。 この本は、金政権の内側を知る著者の告白といえる本で、人生である。 にしても、金正日時代は独裁色(粛清)がケタ強く暗黒の様な世界。 現在は支配者が変わっているから、前政権よりはマシな政権であったらなと思う。

  • Porco さん

     また北朝鮮本。著者は脱北した北朝鮮の知識人で、一般の北朝鮮人が知らない政権中央の情報を多く持っています。本書で日本初公開の情報もあるみたいです。小泉訪朝時、日本人拉致被害者をめぐって北朝鮮はどう考えていたのか、などは実に興味深い。金正日が金日成の跡を継いだのは激しい権力闘争を経てのもので、晩年の金日成は金正日の掌の上の存在だったというのも初めて知りました。タイトルは俗っぽいけど、「解説」にある通り、北朝鮮の政治・外交を知るうえで基本文献の一つではないでしょうか。

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