たとへば君 四十年の恋歌

河野裕子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784163742403
ISBN 10 : 4163742409
フォーマット
出版社
発行年月
2011年07月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
288

内容詳細

昨年8月に乳がんで亡くなった歌人の河野裕子。そのすべてを見届けた夫・永田和宏。出会い、結婚、子育て、発病、再発、そして死まで、歌人夫婦が交わした愛の歌380首とエッセイ。

【著者紹介】
河野裕子 : 昭和21年熊本県生まれ。京都女子大学卒業。在学中に第十五回角川短歌賞受賞。平成14年「歩く」で若山牧水賞および紫式部文学賞、平成21年「母系」で斎藤茂吉短歌文学賞および迢空賞受賞。宮中歌会始詠進歌選者。平成22年8月12日、乳癌のため死去

永田和宏 : 昭和22年滋賀県生まれ。京都大学卒業。京都大学再生医科学研究所教授などを経て、現在京都産業大学総合生命科学部学部長。平成16年「風位」で芸術選奨文部科学大臣賞および迢空賞受賞。平成21年紫綬褒章受章。「塔」短歌会主宰。宮中歌会始詠進歌選者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • ヴェネツィア さん

    永田和宏が河野裕子を追悼し、自らその後を生きていくために、少なくとも3冊の本を必要とした。これは、そのうちの1冊。二人の出会いから結婚、河野の癌発病、そして別れまでを、歌とエッセイによって編年体で回想したもの。まことに羨望を禁じ得ない相聞歌群だ。河野は早くから歌才を発揮し、表題に取られた彼女の代表作ともいうべき「たとへば君…」の歌も、弱冠21歳の時のもの。一方の永田の若き日の歌は、「華麗なる馬車馬」と塚本邦雄に評されたように、やや気恥ずかしくなるようなもの。彼が真の歌才を発揮するのは、河野の発病後だ。⇒

  • seri さん

    三十一文字で綴る蒸留水と井戸水のふたりの人生、愛のかたち、家族のかたち。生きることに器用でなかった人。「たとへば君 ガサッと落葉すくふやうに私をさらつて行つてはくれぬか」歌で出会い、ひとりはふたりになって、歌と一緒に築くたったこれだけの家族。なによりも痛切に懸命に生きていたことを、強く強く歌が伝えてくれる。「一日が過ぎれば一日減つてゆく君との時間 もうすぐ夏至だ」そこにある揺るぎない愛が見える。河野さんの最期の歌、永田さんの挽歌。なんて強い思い。言葉を越えて伝わる。「我は忘れず」私も、この本を忘れない。

  • パフちゃん@かのん変更 さん

    表題の歌は「たとへば君ガサッと落ち葉すくふやうに私を攫って行つては呉れぬか」出会いの頃、二つの恋に悩む河野氏の歌。大学時代の歌会で出会い、結婚し、子どもが生まれ、54歳で乳癌が発覚、64歳で亡くなるまでの相聞歌やエッセイ。高校時代に神経を病み一年休学した河野氏。幼い頃母を亡くし、暗いところのあった永田氏。支えあい、時に荒々しく傷つけあいながらも真っ直ぐに愛し合っている。永田氏は生物学者で歌人。河野氏が死の前日に詠んだ「手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が」天性の歌人である。

  • ひらちゃん さん

    出会いから40年。同じ時を歌人として家族として互いに詠んできた二人。恋する歌から身篭って生々しくなり、家族として思い、荒々しくなり。闘病の頃になると震えて読む手も止まらない。短歌であるのに先へ先へとその人生を写してゆく歌たち。河野裕子の生涯をずっと追ってきて最後に永田和宏が残った。彼女を忘れてしまわぬように。壮絶な恋歌達であった。

  • テトラ さん

    学生時代に短歌を通じて出会った二人は時を経て結婚。本書は死がふたりを分かつまでの切々とした記録であり、二人の恋文の集積ともいえる。ページをめくる指が止まり、涙で文章が滲んで読めなくなった。相聞歌は甘いだけのものではなく、愛は時に淋しく痛いものなのだと静かに訴えかけてくるような歌の数々。時折語られる京都の風景が愛おしくて少し哀しい。時は移ろい人は老い、溢れんばかりだった生の煌めきは死への傾斜を滑り落ちていく。とまらない。どうしてこんなに涙が出るのだろう。恋も生死も、余りにも鮮烈で儚いからだろうか。

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人物・団体紹介

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河野裕子

1946年熊本県生まれ。京都女子大学卒業。在学中に角川短歌賞受賞。72年、歌集『森のやうに獣のやうに』にてデビュー。同年、永田和宏と結婚した。斎藤茂吉短歌文学賞ほか多数受賞。2008年より宮中歌会始詠進歌選者。10年8月、乳がんのため逝去。享年64

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