怪奇大作戦 セカンドファイル DVD-BOX

　『怪奇大作戦』は1968年に、円谷プロダクションが『ウルトラセブン』の後番組として制作、放送した特撮犯罪ドラマ！（制作：円谷プロダクション、TBS）　それまでの怪獣もの特撮ドラマからイメージを一新し、怪奇犯罪とその謎解きの面白さはもちろん、事件の背後に隠された人の心の闇にこそ真の“怪奇”が潜むという社会派のスタンスが大人のファンも巻き込み、平均視聴率22%の人気番組になりました。
　1969年3月の放送終了から38年。　今なお多くのファンを惹きつけている『怪奇大作戦』が待望の復活！ オリジナルの基本設定を引き継ぎつつ、その上で現代的にアレンジした『怪奇大作戦　セカンドファイル』全3話がNHK、円谷プロによって制作され、2007年4月にNHK BS hiにて、5月にはNHK BS2で放送されました。　このリメイク版『怪奇大作戦』は、旧作を手がけた監督のひとりで、昨年急逝した実相寺昭雄監督が長年温めてきた、まさに悲願の企画。　今回実相寺監督は、シリーズ構成を担当するなど中心的役割を果たし、1作で脚本も手がけています。
　注目すべきは、そんな実相寺監督の遺志を継いで、今回の3話の演出を担当した気鋭の映像作家たちです。　「ゼウスの銃爪（ルヒ=ひきがね）」は『呪怨』でハリウッド進出も果たした清水崇監督、「昭和幻燈小路（ルヒ=げんとうこうじ）」は実相寺監督の愛弟子である北浦嗣巳監督、そして「人喰い樹（ルヒ=じゅ）」は『リング』でホラー・ブームを巻き起こした中田秀夫監督。　世界を相手に活躍する監督陣の競演も大きな見どころです。
　奇想天外な事件の謎を卓越した科学力と鋭い洞察力を駆使して解き明かすSRI（特殊科学捜査研究所）のメンバーたち。そして意外な結末……。


第1話「ゼウスの銃爪（ひきがね）」
　白昼の商店街、携帯電話で通話中の女性が謎の焼死を遂げる。　しかし不思議なことに、被害者の衣服や所持品はすべて焼け残っていた。　調査に乗り出したSRIをあざ笑うかのように、やがて起こる第2の殺人事件。　その背後には地球規模のトリックが潜んでいた……。

第2話「昭和幻燈小路(げんとうこうじ）」
　東京下町で原因不明の電波障害が発生、住民157名が行方不明になる。　事件を追うSRIの牧（西島秀俊）たちは、過去と現在が渾然一体となった不思議な空間に迷い込む。　やがてSRIは過去のビジョンを視覚化する謎の波長をとらえ、発信源である古い写真館へ向かう……。

第3話「人喰い樹（じゅ）」
　東京近郊の温泉に来ていたSRIのさおり（美波）は、連れ立って出かけた女友達の変死事件に巻き込まれる。　その遺体からは赤血球が残らず消失し、血管は植物の根状に変異していた。　SRIは、人間の体内に侵入し自己増殖する新種の殺人花粉の存在を突き止めるが……。

1968年の『怪奇大作戦』を、38年ぶりにリメイクしたNHK-BSのサスペンス・ドラマ。SRI（特殊科学捜査研究所）の面々が、数々の怪奇現象に立ち向かう。出演は西島秀俊、田中直樹ら。(CDジャーナル　データベースより)