Cambodian Nuggets (アナログレコード）

久々のカンボジアン・ロック・コンピレーションがアナログ・リリース!
今からたった40数年前の1975年4月17日、かつて「アジアの真珠」 として知られた首都プノンペンがクメール・ルージュによって占領され、クメール共和国(ロン・ノル政権)は崩壊、同時にカンボジアのロックンロールも悲劇的な終わりを迎えることになりました。多くの知識人同様にポップ・ミュージックにおけるスターたちも拘束され処刑され、レコード・コレクションは壊滅的に破壊、クラブも閉鎖、西洋風の音楽、ダンス、洋服も厳しく法に触れるものとなり。。。

フランスのJOHNNY HALLYDAYやイギリスのCLIFF RICHARD & THE SHADOWS等の影響を受け、50年代後半からはじまったカンボジアのポップ・ミュージック/ロックンロール・シーン。かつての日本のようにフレンチ、ラテン、リズム・アンド・ブルース、サーフ、サイケデリア、ソウル等々ありとあらゆる西洋音楽が柔軟に取り入れられ、雑多で多様なシーンを形成していたカンボジアン・ロックの栄光と繁栄、そして唐突な終焉。

、、辺境ガレージ・シーンに一石を投じた先駆的コンピレーション『CAMBODIAN ROCKS』、SUBLIME FREQUENCIESからの掘り起こし決定版『CAMBODIAN CASSETTE ARCHIVES』、遠くUSから現れた新世代バンドDENGUE FEVERやCAMBODIAN SPACE PROJECTらが担ったリヴァイヴァル、悲劇の歴史そのものに迫ったドキュメンタリー「DON'T THINK I'VE FORGOTTEN: CAMBODIA'S LOST ROCK AND ROLL」のサウンドトラック盤等のリリースを経て、少しずつ露になってきたカンボジアン・ロック/クメール・ポップの黄金期の記憶に続く一枚が久しぶりのアナログ音盤化です。

歌姫ROS SEREY SOTHEAのゴールデン・ヴォイス・ファズ歌謡"JAM 10 KAI THIET"、いまや日本語WIKIも出来るシーンの中心人物ガレージ・ロッカーYOL AULARONGの"GLORIA"ライクな"YUVAJON KOUGE JET"、スター少女歌手PAN RONの巻き舌系哀愁ガレージ・ロケンロー歌謡"WHY FOLLOW ME"、シンガー&コメディアンなTET SOMNANG & MEAS SAMONが「空手」を題材に歌いオルガン&ギターが激グルーヴィンに爆発するクメール・サイケデリック・ガレージ最高峰"KHNYOM JAH KARATE"、ラジオ・アナウンサー/シンガーHOUY MEAS & DARA CHOM CHANのイェイェイェイェなポップ・ダンサー"NEK NA MIN ROM"、カリフォルニアへ移住し難を逃れたというCHOUN MALAIの歌い上げハード・ファズ"JOMREANG OUN CHREANG"、言わずと知れたキングSINN SISAMOUTHのGS系ゴー・ゴー・チューン"NAVY A GO GO"、カンボジアのJBこと濁声で鳴らしたロックンソウル帝王LIEV TUKのフゥッン!が冴え渡る"ROM SUE SUE"、DRAKKAR名義でも活躍したサイケ・バンドTHRA KHA BANDのブツ切りファズ・ハード"DO YOU NO WRONG AGAIN"、YOL AULARONG & LIEV TUKの2大ロックンロール・スター共演による、途中のシャウト合戦こそ聴き所の"SOU SLARP KROAM KOMBUT SREY"、優等生的歌唱の男性歌手ENG NARYに極悪ファズ塗れのバックが暴れ尽くす"I WONDER"、英米サーフに影響を受けたカンボジア初のギター・バンドMOL KAMACH & BAKSEY CHAM KRONGの緩やかなクルーナー・ポップ"DE QUOI PLEURES-TU"と、全編ファズだらけの中をたくましくスウィートでソウルフルかつワイルドに駆け抜ける在りし日の輝きを捉えた全12曲。

（メーカーインフォメーションより）