帰郷 集英社文庫

浅田次郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784087458848
ISBN 10 : 4087458849
フォーマット
出版社
発行年月
2019年06月
日本
追加情報
:
264p;16

内容詳細

戦争は、人々の人生をどのように変えてしまったのか。帰るべき家を失くした帰還兵。ニューギニアで高射砲の修理にあたる職工。戦後できた遊園地で働く、父が戦死し、その後母が再婚した息子…。戦争に巻き込まれた市井の人々により語られる戦中、そして戦後。時代が移り変わっても、風化させずに語り継ぐべき反戦のこころ。戦争文学を次の世代へつなぐ記念碑的小説集。第43回大佛次郎賞受賞作。

【著者紹介】
浅田次郎 : 1951年東京都生まれ。95年『地下鉄に乗って』で吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員』で直木賞、2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、06年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞、08年『中原の虹』で吉川英治文学賞、10年『終わらざる夏』で毎日出版文化賞を、それぞれ受賞。15年に紫綬褒章を受章。16年『帰郷』で大佛次郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 三代目 びあだいまおう さん

    戦後75年、今では凄惨な戦争体験を生き抜いた方の実体験をお聞きする機会は皆無に近い。この世に絶対はないと言われるが、唯一の絶対は『戦争を繰り返してはいけない』ではなかろうか。これは戦後作家浅田先生の非戦短編集。幾多の貴い犠牲者が出た一方、偶然にも生き残った方もいる。幸せだったのか、否!生き残った後ろめたさと終戦後の地獄!比べることは愚かだが、我々の『今』は、生き残った方々の地獄の苦しみを礎にしている!生きるとは苦しみと同義なのか。耐える尊さ、耐える意義。我々は本作を通じ非戦を誓うべきではなかろうか‼️🙇

  • Aya Murakami さん

    ナツイチ2019 戦死や海外の地理情報には疎いので単語の意味合いとかがなかなか頭に入ってこないのですが生と死が隣り合わせの世界というのは意味合いが分からない単語同士の隙間からじわじわしみこむ感じでした。私の祖父は(おそらく)1945年の終戦間際に徴兵検査を受けている途中空襲を受けて検査は延期になったことがあるそうです。もし延期にならなかったら祖父も小説の書かれているような環境に投げ込まれたのだろう(と大学のサークル仲間が語っていました)

  • ふう さん

    抑えた文で静かに表現されていますが、戦争がもたらした十把一絡げではない悲しみや苦しみがひしひしと伝わってきます。それは多分、どの戦争でも同じ。始まってしまったらもう戻れない、失われた命も時間も取り戻せない…。伝えていくことが人間の知恵だと改めて感じました。

  • じいじ さん

    戦争の爪痕を綴った6短篇集。辛い部分もあったが、読み応えがあった。初代の後楽園球場が舞台の【夜の遊園地】は、懐かしく忘れかけていた想い出が甦ってきた。表題作は、おぼろげな戦争への想いを鮮明にさせてくれた。22歳で所帯を持った主人公。健康優良児の娘、二人目が妻のお腹に…。親は跡取り息子を戦争に取られまいと画策するが、ついに召集令状が…、そして終戦。「今の俺は、死んだ兵隊が不運だったのか、生き残った兵隊が幸運だったのか? よくわからない」帰還兵の偽らずの本心だろう。戦争なんて「百害あって一利なし」なのである。

  • TATA さん

    戦争は一体何をもたらしたのか、様々な立場から戦争に翻弄された人たちを描く短編六作品。浅田さんらしく時の狭間で巡り合った奇跡を扱った「不寝番」、南方で味わった地獄と復員後の銀座の情景の対称が味わい深い「金鵄のもとに」が特に印象に残る。決して残酷ではないし、辛いシーンもない。だけどしっかりと沁みてきます。小説であるが故に心に迫る力強さを感じる作品でした。

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