法水麟太郎全短篇 河出文庫

小栗虫太郎

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309416724
ISBN 10 : 4309416721
フォーマット
出版社
発行年月
2019年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
456p;15

内容詳細

『黒死館殺人事件』で有名な博覧強記の名探偵・法水麟太郎。住職の変死事件に挑む初登場作「後光殺人事件」から、礼拝堂内で起きた殺人の驚愕の動機が解き明かされる傑作「聖アレキセイ寺院の惨劇」、最終篇「国なき人々」まで、法水の活躍する奇想天外でペダンチックな探偵小説全短篇。

【著者紹介】
小栗虫太郎 : 1901年、東京生まれ。推理小説作家、秘境冒険小説作家。京華中学校卒。33年、「完全犯罪」でデビュー。著書多数。1946年死去

日下三蔵 : 1968年、神奈川県生まれ。出版社勤務を経て、SF・ミステリ評論家、フリー編集者として活動。2005年、編著『天城一の密室犯罪学教程』で第5回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を受賞。編著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • HANA さん

    どの作品も『黒死館殺人事件』じみたペダントリーに満ち満ちていて、読んでいて嬉しいのだが非常に厄介。一応ミステリに分類されるのであるが、トリックがどれも形而上学的というか、それが著者独特の呪言じみた文体と相まって一種異様な独特の世界観を醸し出している。論理もある一点を超えると超論理的になるわけで。そこが寺社であろうと白系露西亜軍の聖堂であろうと病院であろうと、この地上ではない異界に作り替えられるのはやはり言語の魔術だよなあ。あと言葉だけではなく双生児や死蝋の作成、人体実験と内容もやはり悪夢じみておりました。

  • 那由多 さん

    難しい。犯行動機やトリックに、被害者の心理状況、肝心な部分ばかり解りづらい。短編でこの難解さなら、黒死館殺人事件なんて無理だわ。手出しはすまいと決めました。『聖アレキセイ寺院の惨劇』『オフィリヤ殺し』は比較的解りやすく、舞台設定なども良く面白かった。

  • TKK さん

    法水麟太郎ものの短編集。黒死館殺人事件でみせた気が狂うような衒学的推理は、短編のためか多少わかりやすくなりました。事件を解くことが命で、犯人や被害者自体にさほど関心を示さないところが、らしくて好きです。高慢ちきちき最高!年代順に並べられてますが、やっぱり狭い空間が好きなので、前半の数編が好きです。

  • Kotaro Nagai さん

    本日読了。黒死館殺人事件で活躍した名探偵の短篇全集。初登場の「後光殺人事件」(昭和8年)から「国なき人々」(昭和12年)まで10作品を収録。密室ミステリーの「後光殺人事件」「夢殿殺人事件」「失楽園殺人事件」あたりはいかにもペダンチックで幻惑的な小栗作品の典型となっている。そこには、「そんなのあり?」というような法水しかわかり得ない独特の論法が展開され、ワトソン役の支倉検事でなくてもついて行くのが大変。でも、その反面不思議と魅了され、捨てがたい魅力がある。そんな小栗作品を楽しめる作品集となっている。

  • 歩月るな さん

    数ヶ月かけて読む。作中で『ケンネル殺人事件』をさらりと引用してみせるあたり、リアルタイムで新作に親しんでいた俊英の迸りを感じて、憧れが高じてか『黒死館殺人事件』に繋がり広がって行く法水の活躍。泉鏡花あたりの方がよほど読み易いので、ああ虫太郎を読んでいるなあと身につまされる感覚が。奇想天外とは言え確かな語学力と知識の吸収力に裏打ちされた戦前の昭和初期の雰囲気と、海の向こうは探偵小説黄金時代の真っ只中と言う同時代性、歴史情勢などを勘案してみて、まさか言ってみれば逍遥言う所の『芸術的小説』の精華なのではなどと。

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人物・団体紹介

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小栗虫太郎

1901年、東京の酒問屋の家に生まれる。22年四海堂印刷所を設立。33年、甲賀三郎の推薦により「完全犯罪」を小栗虫太郎名義で「新青年」に発表。探偵小説家として注目される。46年、執筆中に脳溢血で死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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