北海道 地図の中の廃線 旧国鉄の廃線跡を歩く追憶の旅

堀淳一

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784906740307
ISBN 10 : 4906740308
フォーマット
出版社
発行年月
2017年12月
日本
追加情報
:
448p;22

内容詳細

『地図の中の札幌』『北海道 地図の中の鉄路』に続く三部作が遂に完結!卒寿の著者、渾身の書き下ろし。レールの残照、廃墟の風景。

目次 : 1 オホーツク海斜面(天北線/ 興浜北線/ 興浜南線 ほか)/ 2 太平洋斜面と根室海峡斜面(標津線/ 白糠線/ 旧池北線(北海道ちほく高原鉄道ふるさと銀河線) ほか)/ 3 日本海斜面と津軽海峡斜面(羽幌線/ 深名線/ 美幸線 ほか)

【著者紹介】
堀淳一 : 1926年、京都府に生まれ、1935年、札幌に移住。北海道大学理学部卒業後、同大学低温科学研究所助手等を経て、物性物理学・統計力学・数理物理学を専攻。理学博士。1980年まで同大学理学部教授として主に物理の研究・教育に従事。同年、人生二毛作に向けて大学を退職し、エッセイストに転向。1960年代より地形図を手に全国の旧道、廃線跡、産業遺産などを歩く旅をスタート。地図と旅の愛好者の集まり「コンターサークルS」を主宰。現在も各地を精力的に歩き続ける。1972年、『地図のたのしみ』(河出書房新社)で日本エッセイスト・クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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北海道大学で物理学の教授を務めながら、趣...

投稿日:2021/04/13 (火)

北海道大学で物理学の教授を務めながら、趣味の分野でも精力的な活動をし、地図に関する著作を多く執筆された堀淳一氏が亡くなる直前にまとめた一冊。氏の様々な書物に影響され、産業遺産や廃線跡を探訪したり、鉄道での車窓を楽しんだり、地形という観点で物事を考えたりして、楽しむようになった私には、いろいろ思うところがある。氏はこれまで、「地図の中の」ではじまる以下の2冊を執筆している。「地図の中の札幌(2012)」「地図の中の鉄路(2014)」。そして、2017年の末に本書が刊行された。本書では、北海道内にかつて存在した国鉄線(一部を除く)について、その全貌を20万分の1旧版地勢図で紹介しつつ、現在の地勢図と比較し、さらに要所については、5万分の1地形図や2万5千分の1地形図も引用し、紹介してくれている。これらの引用された地図を眺めるだけで、たいへん楽しい。ただ、正直に言うと、内容としては、残念なものを感じる部分がある。これは、執筆時の氏の年齢のためか、内容的な新しさがほとんどない点による。これまでの2作では、地形図を引用しつつ、それにまつわる興味深い論説があり、その部分で新しい知見が読者にいろいろともたらされたのであったが、本書の文章は、これまで氏が執筆されていた廃線跡探訪に係わるものをリライトしただけといったもので、特に地形図と直接的な関係のないことが書いてあるという印象が強い。むしろ風景描写中心の探訪記の体裁になってしまうところが多く、地形図より、写真を紹介してほしいような内容となってしまう。これは、氏のこれまでの廃線跡探訪問記が、基本的に写真付であり、そのために書かれたものをリライトでした体裁であるため、仕方ないのではあろうが、残念である。ちなみに引用された地形図類は、そのスジの趣味の人にはたまらないものが多い(と思う)。かつてあった森林鉄道や簡易軌道、運炭鉄道など現在は失われた線形があちこちに顔を出している。中湧別を起点とした富士製紙馬鉄など、その最たるものだろう。しかし、氏の文章は、そのようなものには一切触れず、ただ、かつての廃線跡探訪を思い出し、まとめ直したもの。加えて、その探訪も、全線というわけにはいかないので、線区によってはごく一部の紹介に記述はとどまってしまうのだ。せっかくこれだけ貴重な旧版地図を引用しているのだから、その内容や面白さを解説してほしかった。氏の薀蓄を読みたかった。そうはいっても、これだけ貴重な地図を集め、編集・引用の選定を行う作業は相当大変だっただろうと思う。結果として、興味深い地図をまとめて見ることが出来るという稀な書になっており、私は、氏の業績を偲びながらページをめくった。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • moonanddai さん

    私が北海道に「上陸」したころ、まだ、これらの路線のあらかたは「あった」のでした…。乗ったことのある路線もあり、乗らずにそばを車で通った路線もあり、すでに廃線になった後のに見に行った路線もあり、です。確かに廃線後の風景というのは寂しい。ただあったものが無くなったというのではなく、無くなったものに吸い込まれるように風景自体が無くなった。私にとっての強烈な思い出は、かつて石炭を運んでいた線路から見える、崩れ落ちそうな「炭住」…。こういったものが線路とともに無くなって行きました。

  • yujiru2001 さん

    名著だが、後半の尻すぼみ感は否めない。

  • Teo さん

    資料として購入。地図から見たものなので写真は無い。高い本なのでそこは理解して買うべき。

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堀淳一

1926年、京都府に生まれ、1935年、札幌に移住。北海道大学理学部卒業後、同大学低温科学研究所助手等を経て、物性物理学・統計力学・数理物理学を専攻。理学博士。1980年まで同大学理学部教授として主に物理の研究・教育に従事。同年、人生二毛作に向けて大学を退職し、エッセイストに転向。1960年代より地

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