10:04 エクス・リブリス

ベン・ラーナー

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784560090503
ISBN 10 : 4560090505
フォーマット
出版社
発行年月
2017年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
284p;20

内容詳細

全ては今と変わらない―ただほんの少し違うだけで。主人公の詩人を通じて語られる、「世界が組み変わる」いくつもの瞬間。身体感覚は失われ、過去と未来、事実と虚構…あらゆる境界が揺らめきだす。米の新鋭による、美しく愉快な語り。

【著者紹介】
ベン・ラーナー : 作家・詩人。1979年カンザス州トピーカ生まれ。これまでにフルブライト、グッゲンハイム、ハワード、マッカーサー各財団のフェローに選出される。詩集を3冊発表しており、Angle of Yaw(2006)は全米図書賞の最終候補に。処女小説Leaving the Atocha Station(2011)は文芸誌『ビリーバー』が主催するビリーバー図書賞を受賞した。『10:04』の抜粋は『パリス・レヴュー』誌のテリー・サザーン賞に選ばれている

木原善彦 : 1967年鳥取県生まれ。京都大学大学院文学研究科英語学英米文学専攻博士課程修了。大阪大学大学院言語文化研究科准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • キムチ27 さん

    現実の世界との乖離が大きすぎ愕然。とはいえ、初めて触れた遊歩小説。1944生の作家が嚆矢というから驚く。表題は「バックトゥザ・・」を基にしたもので疑似的時間旅行を経た複数未来を表象していることに由来している。映画自体は視覚の世界という事もあり楽しめたが文字となると付いて行くには摩擦がかなりあり。身の回りの出来事やそれに由来する観察の断片が主。エッセイ?詩?ユニークな文体とリズムは遊歩的読解をしないと読めないかな。心・精神がタコの体の様に柔軟になり、リアルなフィクションが読めない状態に立ち戻る⇒キーワード☆

  • ヘラジカ さん

    翻訳者自身が『実験する小説』という著書で紹介しているだけあって、非常に奇妙で感覚に訴えかけるような作品。しかし、頗る面白い。冒頭からかなり身構えさせる文章に出会い不安感を覚えたが、作品に組み込まれた短編に差し掛かる辺りになると、すっかりその揺動感に身を任せきりにしたい気分になっていた。ところどころエッセイ的な楽しさがあって前衛的と言うだけでなく小説としても「普通に」面白い。視点がブレながらも幻想的に描かれる最後も実に美しかった。読了後の今、物の見方が少し変わったように感じる。

  • かもめ通信 さん

    理屈っぽくて神経質な新進作家の語り手という設定はありがちではあるけれど、大動脈や精子までも駆使して「自身」の内側を表現する作家が描く様々なエピソードは、一つ一つが読み応えのある面白さで、いやそれもっと読みたい!そこはもっと掘り下げてよ!と、長編から短編を切り出す依頼をしたくなる。あるいはもしかすると、当初タイトルの示す意味にぴんとこなかったように、同時に複数の未来に自分を投影してみようと思うと冒頭で宣言するこの語り手の意図を私はつかみきれていないのではないかとも思う。それでもこの小説はすこぶる面白かった。

  • きゅー さん

    本作における語り手は過去・現在・未来をある種の円環構造として見て取り、曖昧な未来と曖昧な過去の狭間となる現在を生きる。作中の「僕」は著者の分身であり、ここで一段階のメタ的構造が生れている。さらに「僕」が書いている短編小説が『10:04』であり、そこには「作家」が登場する。著者と「僕」、或いは「僕」と彼の書く小説の「作家」という形で二重に客体のズレが生じており、それが小説の面白さとなっている。物語のストーリーそのものではなく、現実と作品のズレを味わう物語となっている。小説の新たな方向性に触れた気がする。

  • 南雲吾朗 さん

    日常の日々を描いている小説。凄く不思議な読後感。でも、凄く良い。大きな事を描いている訳ではなく、本当に日々の日常を描いているのだが、著者が詩人のせいか、文章が上手くまた細かい描写も凄く粋で、文字を追うのがこれほど楽しいと思った小説は今までなかった。ベン・ラナーの翻訳はいまのところ、この本しか無い様であるが、もっとこの人の小説を読みたいと思った。この本に何回か出てくるバスティアン・ルパージュの「ジャンヌ・ダルク」の絵画を実際に目の前で観てみたい。

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ベン・ラーナー

作家・詩人。1979年カンザス州トピーカ生まれ。これまでにフルブライト、グッゲンハイム、ハワード、マッカーサー各財団のフェローに選出される。詩集を3冊発表しており、Angle of Yaw(2006)は全米図書賞の最終候補に。処女小説Leaving the Atocha Station(2011)は

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