人間の分際 幻冬舎新書

曽野綾子

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784344983847
ISBN 10 : 434498384X
フォーマット
出版社
発行年月
2015年07月
日本
追加情報
:
241p;18

内容詳細

スポーツの世界では「努力すれば必ず報いられる」などという美談が溢れている。
しかし著者の八十余年の体験によれば、いくら努力してもダメなことは実に多いという。
つまり努力でなしうることには限度があり、人間はその分際(身の程)を心得ない限り、
決して幸せには暮らせないのだ。
「すべてのものには分際がある」「老いと死がなければ、人間は謙虚になれない」
「誰でも人生の終盤は負け戦」「他人を傷つけずに生きることはできない」
「『流される』ことも一つの美学」「老年ほど勇気を必要とする時はない」等々、
作家として六十年以上、世の中をみてきた著者の知恵を凝縮した一冊。

第一章 人間には「分際」がある
人間には変えられない運命がある
そもそも人間は弱くて残酷で利己的である
卑怯でない者はいない
人生には祈るしかない時もある
寿命を延ばすことは正しい行為か……ほか

第二章 人生のほんとうの意味は苦しみの中にある
不幸のない家庭はない
人生は能力ではなく、気力で決まる
うまくいかない時は「別の道を行く運命だ」と考える
人間は死の前日でも生き直せる
生涯における幸福と不幸の量はたいてい同じ……ほか

第三章 人間関係の基本はぎくしゃくしたものである
人は誤解される苦しみに耐えて一人前になる
褒められてもけなされても人間性に変わりはない
誤解されても堂々と生きる
誰からも嫌われていない人は一人もいない
他人を傷つけずに生きることはできない……ほか

第四章 大事なのは「見捨てない」ということ
「許す」という行為は生きる目的になりうる
愛ほど腐りやすいものはない
愛は憎しみの変型である
人間の悲しさを知ることから愛が生まれる……ほか

第五章 幸せは凡庸の中にある
見た目と幸福感は一致しない
「もっとほしい」という欲望が不幸を招く
人に何かを与えることが幸福の秘訣
モノがあふれていると精神が病む
感謝することが多い人ほど幸せになる……ほか

第六章 一度きりの人生をおもしろく生きる
「人並み」を追い求めると不幸になる
何かを捨てなければ、得ることはできない
話のおもしろい人は、人より多くの苦労をしている
他人の評価にすがる人は永遠に満たされない
報復すると人生が台無しになる……ほか

第七章 老年ほど勇気を必要とする時はない
老いと死がなければ、人間は謙虚になれない
誰でも人生の終盤は負け戦
昨日できたことが今日できなくとも、静かに受け入れる
人間の一生は苦しい孤独な戦いである
満ち足りて死ぬための準備……ほか


[著者紹介]
一九三一年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。一九七九年ローマ法王によりヴァチカン有功十字勲章を受章、二〇〇三年に文化功労者、一九九五年から二〇〇五年まで日本財団会長を務めた。一九七二年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」(通称JOMAS)を始め、二〇一二年代表を退任。『老いの才覚』(KKベストセラーズ)、『人間の愚かさについて』『風通しのいい生き方』(ともに新潮社)、『人生の原則』『生きる姿勢』(ともに河出書房新書)など著書多数。

【著者紹介】
曽野綾子 : 1931年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。1979年ローマ法王によりヴァチカン有功十字勲章を受章、2003年に文化功労者、1995年から2005年まで日本財団会長を務めた。1972年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」(通称JOMAS)を始め、2012年代表を退任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • かなっぺ さん

    身の丈を知りなさいということ!! *拒否され、嫌われ、時に愛され、救われ、褒められ、その中で、私達はどうにかこうにか一人の人間を作り上げてきたのである。なるほど。 *話の面白い人は、人より多く苦労をしているとのこと。確かに母方祖母はそれはそれは、とにかくいつも笑顔で、面白い人だったと祖母を思い出した。祖母は沢山苦労して、身の丈を知り、不幸な時もあったから幸福を感じる能力を持てたのだと、この本を読んで思った。 著者曰く、他人にああだこうだ言われて不幸になってはたまらないのだそうだ。納得。

  • さと さん

    人として生きるにあたっての曽野語録。人間が持ち合わせている卑怯で利己的で弱くて傲慢な・・・部分を自らの中にも認めている。己の力量や器を知る謙虚さ、己の意思を超えたところで働く運命の導きへの感謝、避けられない死 老いを受容することから見出す己の価値。『病者の祈り』は私が大好きな詩の一つ。読むたびに心が震える。私はまだ謙虚さを学ぶ段階のようだ。【余談】恥ずかしながら三浦綾子さんのと思い込み購入。違和感を感じたはずだ、綾子さん違いでした。こういう所に見えない出合いを感じずにはいられない。

  • 小梅 さん

    うん、うん、頷きながら読みました。頭で解ってても、なかなか出来ないのが人間だったりもするが、お天道様に恥ずかしくないように生きたいと思う。

  • それいゆ さん

    この本は、以前読んだことのある「自分の始末」と同じで過去に出版した本から抜き出した曽野語録集でした。数々のエピソードが登場して、曽野さんの考えが紹介され、それぞれもっともな内容ですが、前後の脈絡がないので読む気が失せてしまいます。継ぎはぎだらけの本でもベストセラーとなり、多くの読者に読まれる曽野さんは羨ましい限りです。でも、書かれていることがどれも素晴らしい内容だとはとても思われません。抜粋は抜粋でしかありません。「人間の分際」というタイトルだと、これまでに執筆した文章が何でもあてはまってしまいます。

  • ehirano1 さん

    再読。残念ながら深くは理解することが困難・・・観念して巻末の出典に手を付けなければなりません。

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曽野綾子

1931年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。『遠来の客たち』(筑摩書房)で文壇デビューし、同作は芥川賞候補となる。1979年ローマ教皇庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章、2003年に文化功労者、1995年から2005年まで日本財団会長を務めた。1972年にNGO活動「海外邦人宣教者活動援助後援会」

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