創価学会と平和主義 朝日新書

佐藤優

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784022735829
ISBN 10 : 4022735821
フォーマット
出版社
発行年月
2014年10月
日本
追加情報
:
222p;18

内容詳細

集団的自衛権行使容認の閣議決定で注目された公明党。
「押し切られた」との見方が大勢だが、著者はじつは
「戦争ができないようにする」一文を盛り込ませたとの見方をしている。
「真相」を母体である創価学会の教義と論理から検証する。
渾身の緊急出版。

【目次】

第1章 集団的自衛権容認の真相――公明党は本当に押し切られたのか
・公明党の「平和主義」
・「カネで買っている」は都市伝説
・複数の視座から捉える
・「創価学会タブー」の存在
・新聞の論調
・日米関係にマイナス
・行使できない「縛り」
・ホルムズ海峡封鎖の意味
・山口代表の発言
・憲法上の歯止め
・「名ばかり集団的自衛権」と安倍首相のトラウマ
・公明党はなぜ噛みあったのか

第2章 歴史的に見た創価学会、公明党、日蓮正宗
・同時代史としての『新・人間革命』
・国政政党としての歩み
・獄中にあった二人の指導者
・柳田国男、新渡戸稲造と親交
・「価値を創造することだ」
・法華経を「再発見」
・うち続く天変地異
・現世に注がれる眼差し
・今をよりよく生きよう
・不思議な光の玉が飛んできて
・末法の世と国家の思想統制
・電車が明治神宮の脇を通るとき
・神様に手を合わせて拝んではだめ
・勉強では読めない法華経
・獄中で直観した法華経の真髄
・宇宙生命も人間の命も
・生老病死の問題

第3章 「池田大作」の思想と行動
・長兄はビルマで戦死
・現実政治に影響を与えてこそ
・組織防衛を優先、法廷闘争へ
・大阪事件とは何だったのか
・宗門との二度の対立、そして訣別
・組織のダメージを最小限に
・己の信仰か国家か
・困難を解決する知恵
・姿を現す「転倒の宗教」

第4章 “うさんくささ"と政教分離をめぐる攻防
・誤解される「政教分離」
・「内閣総理大臣安倍晋三」名での答弁書
・答弁書が否定する「政教分離」
・「宗教団体が政治に口を出すな」
・公明政治連盟の結成前夜
・公明党の選択肢
・繰り返された創価学会批判
・戒壇の建立も自由
・世俗政党は危機を招く
・日本の政治のガラ空きゾーン
・“うさんくささ"が消える
・国家策動への対応

第5章 創価学会インタナショナル(SGI)と世界宗教
・広宣流布と池田氏の再解釈
・創価学会のアキレス腱
・「そして、世界に征くんだ」
・「サウロの回心」と世界宗教
・日本人ディアスポラの宗教
・永遠の「折伏」団体
・組織化された海外布教
・ナショナリズムと普遍宗教
・「否定神学」の論法
・集合的無意識の発露
・グローバリズムの可能性
・韓国、台湾のSGI
・ナショナリズムを暴発させない
・具体性を伴う平和主義
・自民党とは“ガチの勝負"

第6章 いまを生きる宗教―― 一キリスト教徒の視点から
・子どもの頃、そして学生時代
・「神社は宗教か否か」
・強みになった「獄中非転向」
・官僚として送り出される学会員
・「である」ではなく「する」
・世俗権力への接近
・国家と個人の中間
・預言者の存在に着目
・「あの世」を「この世」に包み込む
・政教分離の再整理
・移民問題と排外主義

あとがき
資料 閣議決定文書

【著者紹介】
佐藤優 : 作家、元外務省主任分析官。1960年生まれ。85年同志社大学大学院神学研究科修士課程修了後、外務省入省。在英国、ロシア連邦日本国大使館勤務等を経て、本省国際情報局分析第一課にて主任分析官として対ロシア外交を担う。2002年背任と偽計業務妨害容疑で逮捕。09年最高裁で上告棄却、外務省失職。現在、執筆、講演活動に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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大聖人の御書、池田先生の人間革命。政教一...

投稿日:2015/01/31 (土)

大聖人の御書、池田先生の人間革命。政教一致論。日蓮正宗の破門。などなど。なにか「交渉あいてにあたるときには、相手の刊行物や新聞をよむようにしている」まさに、ジャーナリストの鏡ですね。佐藤先生も、本当に戦争を起こしてはならないと思ってみえるんだなあと思いました。 よくぞまあ、勉強せられておられます。 特に感動しましたのは、組織が自分の主義と違う時、池田先生の言葉。つまり、一青年が、ベトナム戦争に行って、新人間革命の十一巻ですか「人を殺すかもしれません。自分が殺されるかもしれません」国家の命令です。その時の指導が、身が震えるほど、感動しました。「御本尊はすべての願いをかなえてくれます。どんな状況下でも、お題目だけは忘れてはいけません。」もう、とっくに忘却のかなたにいってしまった、新人間革命第十一巻。その兵士。本当に願いがかなって、一人の人も殺すことなく、無事にハワイに戻ってみえたとのことです。真剣に祈る姿勢を教えていただきました。ありがとうございました。

desu1223 さん | 岐阜県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • mitei さん

    本書は公明党、創価について偏見なくキリスト教信者の著者が分析した一冊。確かに平和の党と言うのは本当なんだなと思ったが、集団的自衛権についてそこまで実を取ったのか?は今後注視したい。

  • Die-Go さん

    図書館本。ほとんど無かった創価学会について知識を入れる必要が生じたため。著者の佐藤優はプロテスタントのキリスト者であり、その彼がどのように創価学会を語るのかを楽しみにしていた。実際は明快に論が述べられ、公明党との関係性にも偏見なく論ぜられている。わかりやすくて良かった。★★★★☆

  • コウメ さん

    佐藤優から見た創価学会と公明党の歴史をわかりやすく解説しててよかった。

  • あつし@ さん

    夏の勉強の為に買った佐藤優の新書5冊の最後の一冊。閣議決定で、安倍晋三の目論見を骨抜きにした、と公明党を評価する著者。その背景に支持母体の創価学会の平和主義があると創価学会の思想と行動原理を解説する。確かに分かりにくい閣議決定文章はその様に読めなくもない。しかし、今まさに成立しようとする平和安全法制に抜いた骨が復原していないのか?疑問を持つ。MSCの意思決定を縛る法になっているのだろうか?今年度末の氏の対談、著作を待ちたい。もちろん自分なりに考えて氏の意見を聞く準備はしておこう。

  • こばまり さん

    創価学会と公明党の成り立ちと方針ついて、プロテスタントのキリスト教徒である著者が分かりやすく解説してくれる。内容への興味もさることながら、固定観念に捉われずに異なる視座を持ち、虚心坦懐に理解に努める姿勢そのものを教えられた。

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