スキャンダル〜2台ピアノ作品集
ストラヴィンスキー:春の祭典、ラヴェル:ラ・ヴァルス、他
アリス=紗良・オット&フランチェスコ・トリスターノ
人気ピアニスト、アリス=紗良・オットとテクノとクラシックを自在に操る今注目のピアニスト、フランチェスコ・トリスターノが初共演。旬のピアニストが火花を散らすコラボレーション!
2台ピアノによる珍しいアルバム。2人のヴィルトゥオーゾがピアノの限界を超えて表現する豊かなサウンドは新鮮に耳に響くことでしょう。女性ながらダイナミックで野性的な演奏が爽快なアリスと、緻密かつ繊細な情緒が魅力のフランチェスコ。音楽的に正反対のキャラクターの二人が互いの美質を生かし、優美かつ迫力ある演奏の仕上がりとなっています。
アルバムは、パリを中心に芸術が華やかだったベル・エポックの時代に一世を風靡したバレエ・リュスをテーマに選曲した2台ピアノのための作品に加え、トリスターノのオリジナル曲『ア・ソフト・シェル・グルーヴ』を収録。
『春の祭典』は作曲者自身による2台のピアノ版による演奏。20世紀近代音楽の傑作、バレエ『春の祭典』の1913年の初演は正に“スキャンダル”。怒号が飛び交い、賛成派と反対派の乱闘にまで発展した歴史的名曲。
『カランダール王子の物語』は交響組曲『シェエラザード』の第2楽章。1888年に作曲され、バレエ・リュスでは1910年に取り上げられました。こちらも作曲者自身の2台ピアノ版。
『ラ・ヴァルス』はラヴェルが作曲した有名な名曲。バレエには不向きだとディアギレフに受け取りを拒否され、2人が不仲となるきっかけになった曲でもあり、これもある意味“スキャンダル”。ルシアン・ガーバンによる2台ピアノ版を演奏します。
『ア・ソフト・シェル・グル―ヴ』はフランチェスコ・トリスターノが本アルバムのために書き下ろした曲で、A Soft= ASO FT [ASO (Alice-Sara Ott), FT (Francesco Tristano)]という意味が含まれています。(UNIVERSAL MUSIC)
【収録情報】
● ストラヴィンスキー:春の祭典(作曲者による2台ピアノ版)
● リムスキー=コルサコフ:シェエラザードより『カランダール王子の物語』(作曲者による2台ピアノ版)
● ラヴェル:ラ・ヴァルス(L.ガーバンによる2台ピアノ版)
● トリスターノ:ア・ソフト・シェル・グルーヴ
アリス=紗良・オット(ピアノ)
フランチェスコ・トリスターノ(ピアノ)
録音時期:2013年9月
録音場所:ベルリン
録音方式:ステレオ(デジタル)
【アリス=紗良・オット Alice Sara Otto】
ドイツ人と日本人の両親のもと、ミュンヘンに生まれたアリス=紗良・オットは、25歳にして、すでにヨーロッパ、日本の主要コンサートホールにおける演奏により、その実力を高く評価されている。弱冠13歳にして浜松国際ピアノ・アカデミー・コンクールでモスト・プロミッシング・アーティスト賞を受賞、その2年後には、イタリアでシルヴィオ・ベンガーリ国際ピアノ・コンクールにて、最年少の最優秀賞に輝いた。2000年より、ザルツブルグのモーツァルテウム音楽大学にてカール=ハインツ・ケマリンク教授に師事。現在ベルリン在住。
主な受賞歴:1995年ドイツ連邦青少年音楽コンクール優勝、1997年スタインウェイ国際コンクール第1位、1998年イタリア・リゲッティ国際コンクール第1位、1999年ハンブルク音楽ホール・コンクール第1位、2000年グロートリアン・シュタインヴェーク国際コンクール第1位、2001年ミュンヘン・カール・ラング・コンクール第1位、2002年ミュンヘン・カール・ラング・コンクール第1位、2003年リンダウ・ロータリー・ヤング・ミュージック・コンクール第1位、2003年ケーテン・バッハ・コンクール第1位&市長特別賞、2004年ピエネロ・デルヴァルティドーネ国際コンクール優勝(史上最高得点)、2005年欧州ピアノ指導者連盟コンクール第1位桂冠(UNIVERSAL MUSIC)
【フランチェスコ・トリスターノ Francesco Tristano】
1981年ルクセンブルク生まれ。ジュリアード音楽院修士修了。ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ・フェスティヴァル、ルール・ピアノ・フェスティヴァル等著名な音楽祭に参加。2000年、19歳でミハイル・プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団との共演でアメリカ・デビュー。2004年のオルレアン(フランス)20世紀音楽国際ピアノ・コンクールで優勝、2008年ヨーロッパコンサート協会の「ライジングスター」ネットワーク・アーティストに選出され、ウィーンのムジークフェラインを含むヨーロッパ各地でリサイタルを実施。現在、クラシック、テクノ、ジャズのみならず、ジャンルを超えた幅広い活動を行っている。(UNIVERSAL MUSIC)