CD 輸入盤

ブルックナー交響曲第8番、モーツァルト交響曲第38番『プラハ』 ハイティンク&シュターツカペレ・ドレスデン(2CD)

ブルックナー (1824-1896)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
PH07057
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
ライブ盤,輸入盤

商品説明

ハイティンク&シュターツカペレ・ドレスデン/ブルックナー:交響曲第8番、モーツァルト:交響曲第38番

独プロフィール・レーベルから大注目盤の登場。好評だった前作ブルックナー第6番に続き、今回は2002年のブルックナー第8番とモーツァルトの第38番のライヴ録音がリリースされます。
 ジュゼッペ・シノーポリの急逝、大洪水による浸水被害と不幸が続いていたシュターツカペレ・ドレスデンは、2002年にベルナルド・ハイティンクを首席指揮者に迎え、就任記念演奏会のブラームス1番(廃盤)の見事な演奏で相性の良さを見せてくれました(2007年にはファビオ・ルイージが首席就任)。
 今回登場するアルバムは、そのハイティンクの首席指揮者時代におこなわれたコンサートをライヴ収録したものです。
 オーケストラの魅力を引き出すことにかけては天才的な手腕を発揮するハイティンクと名門オーケストラのコンビによる演奏だけに、いつもながらの重厚で気品あふれる独特なサウンドによる演奏が期待できます。
 ハイティンクはブルックナーの8番を得意としており、交響曲全集録音の初期、1969年にこの作品をコンセルトヘボウ管とセッション録音(PHILIPS)しているほか、1981年には同じくコンセルトヘボウ管とデジタルでセッション録音(PHILIPS)(廃盤)、1995年にはウィーン・フィルとセッション録音(PHILIPS)、2005年にはコンセルトヘボウ管とライヴ録音(RCO)しています。
 組み合わせのモーツァルトの交響曲第38番『プラハ』は、ファンには嬉しい贈り物。ハイティンクはなぜかモーツァルトはオペラばかり取り上げており、交響曲はこれまで聴くことができなかったので、今回のシュターツカペレ・ドレスデンとの演奏は大いに注目されるところです。

【収録情報】
ブルックナー:交響曲第8番ハ短調 WAB108 (ハース版)
モーツァルト:交響曲第38番ニ長調 K504『プラハ』
 シュターツカペレ・ドレスデン
 ベルナルト・ハイティンク(指揮)

 ライヴ録音:
 2002年12月3日、ゼンパーオーパー(ブルックナー)
 2002年9月2日、クルトゥーア・パラスト(モーツァルト)

 =トラックタイム(※ともに実測値)=
・ブルックナー:交響曲第8番 T. 16'26 +U. 15'18 +V. 27'50 +W. 24'49 = TT. 84'23
・モーツァルト:交響曲第38番 T. 12'40 +U. 9'17 +V. 05'51 = TT. 27'48

収録曲   

ディスク   1

  • 01. ブルックナー:交響曲第8番 第1楽章:アレグロ・モデラート
  • 02. 第2楽章: スケルツォ
  • 03. 第3楽章: アダージョ

ディスク   2

  • 01. 第4楽章: フィナーレ
  • 02. モーツァルト:交響曲第38番『プラハ』 第1楽章: アダージョ―アレグロ
  • 03. 第2楽章: アンダンテ
  • 04. 第3楽章: フィナーレ

総合評価

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2002年からシュターツカペレ・ドレスデンの...

投稿日:2021/07/10 (土)

2002年からシュターツカペレ・ドレスデンの首席指揮者となったハイティンクによる、就任すぐのコンサートの音源2種を集めたもの。ハイティンクは長いキャリアの中で、録音活動も積極的に行ってきた人物で、特にブルックナーに関してはひとかたならぬ愛を感じさせるものがあって、例えばLP期のひところ、ブルックナーの第0番のディスクなんて、ハイティンクのものが唯一だった記憶がある。ブルックナーの初期の交響曲なんか、ほとんど相手にされない時代から熱心に取り上げてきた人なのだ。しかも、第8番は得意中の得意といってよく、1969年のコンセルトヘボウ管弦楽団との録音以来、4種の既存盤がある。逆にモーツァルトは意外なほど録音がなく、交響曲の録音なんて、詳細を確認したわけではないが、おそらく、当録音がはじめてではないか。そういった意味で、とても興味深い2曲なのである。演奏を聴いてみた。これが「素晴らしい」の一言。特にブルックナーは流石の名演である。なんと表現すればいいが、どこをとっても、ものすごく純朴にまっすぐなブルックナーなのである。悠々たるテンポ、適度な脈を持った大きな呼吸。フォルテの崇高な盛り上がりは、実に自然で、うるささと無縁。しかも壮絶な迫力に満ちている。すべての場所において自然発揚的なエネルギーが満ちており、ブラスセクションと弦楽器陣の調和された響きは、アコースティックという形容詞が示す本来の姿のように思われる。私は、この演奏を聴いていて、突然思い出したことがある。吉田秀和(1913-2012)が著書の中で、以下のようなエピソードを披露していたのである。・・『ある時、カール・ベームの隣に坐って食事をした。一言、二言、話しているうちに、このつぎはいつ日本に来るのかという話になった。そうしたら、彼は「一度ドレスデンのシュターツカペレを呼んだらどうか。あれこそ本当にオーケストラらしいオーケストラなのだから。その時は、私は即座に飛んでくるよ」という。「でも、あなたは日本に来るのはいつだってウィーン・フィル、ベルリン・フィルといった選りぬきの交響楽団と一緒じゃないですか。ドレスデンはどういうわけで挙げるのですか」というと、あの言葉数の少ない巨匠はニヤッとして「まあ、きいてごらん」といっただけだったが、一呼吸おいて「でも、ドレスデンの方で私にふらせるかな」とつけ加え、軽くため息をついてみせた。』。この話は、ベルリンの壁が出現して何年もしないころの話だというのだから、今となっては、それから何世代か入れ替わったぐらい昔のエピソード。しかし、私がこの演奏を聴いて、思い至った感慨は、まさに「本当にオーケストラらしいオーケストラ」の演奏というのは、こういうものではないだろうか、ということである。それくらいこの演奏は、各奏者が自分のことだけに専心するのではなく、他の奏者の出す音も全部完全に踏まえきったうえで、すべての奏者が自らの役割を果たしていて、それが何十年も前から当たり前のこととして繰り広げられてきたというような、どっしりと深く座った安定感と自然さに満ちている、と感じるのである。モーツァルトも実に素晴らしい。自然で、溌溂としていて、いや、それだけだったら、この交響曲を演奏したら、大概の演奏がそうなるのだけれど、当盤の演奏には、各楽器の調和から導かれた豊かで深い香りが感じられるのである。どこがどう、と具体的に挙げる能力が私には足りないのだけれど、とにかく素晴らしい。というわけで、巨匠の指揮、伝統あるオーケストラの響きをこころゆくまで堪能できるアルバム。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

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驚異的に充実したブルックナーだ。 ハイテ...

投稿日:2012/09/19 (水)

驚異的に充実したブルックナーだ。 ハイティンクの遅咲きもここへきてやっと開花した、どころか、この8番を凌駕する録音はちょっと考えにくい。 それはただ一人ハイティンクの今までの録音と比較しても、ということではなく、すべてのブルックナーの8番の演奏の中でこれほどの『響き』を持った録音を他に知らない。 ブルックナーの録音は4つの楽章すべてが満点という録音は皆無に等しいが、ここでのハイティンクは、8番という曲の譜面の天才性を、オケの響きと、音楽としてのスピード感、そして情報量としての多様さをすべて兼ね備えているという今までのハイティンクでは考えられない成果だ。 バイエルンとの8番が5番の素晴らしさに比較すると凡庸だったのに対して、この洪水のドレスデンでの演奏は壮絶でしかも、ヴァントなどと違ってフォルテシモがうるさくないから不思議だ。 実際の音量は相当大きいと思うのだが、音色と同時に大事な要素は、音符のそれぞれに微妙な、そして音楽の推進力に必要な『ずれ』があるのだ。 この『ずれ』がこの巨大な響きを決して重いものにしていないのだ。 かく声部の細かい動きがすべて聞こえるのに『団子』になっていないのは単に録音技術の問題ではない。 ハイティンクがそのように演奏させているのだ。 単純な4分音符がすべて『波を打った』ようにぐんぐん押し寄せてくるこの感じは今まで一度も体験したことのない音の洪水だ。 スケルツォは特に今までのハイティンクがどこにもいない!!こんな素晴らしいトリオは聴いたことが無い。なんなんだこれは。聴いていてどうにかなりそうだ。 そしてこれがライブの本領発揮、スケルツォの再現部が提示部と温度差があり、より熱くなっているように聴こえる。 5番の録音でもスケルツォの提示部の最初の店舗と再現部が随分違っていたハイティンクだが、むかしのハイティンクでは考えられない『夢中』さが本当にムジツィーレンしている。 この繰り返しを同じ演奏をしなければいけないと思っている人には聴いてもらいたくない演奏だ。 そのままアダージョに入るが、この振幅の深さ!! ひたすら深く深く、高く高く、広く広く、大きく大きく、そして、包み込むように優しく繊細に。 ブルックナーの交響曲は矛盾だらけなのに、この無理難題を見事に音化させている。 近年のハイティンクおそるべしだ。 いつものところでいつものようにアッチェレランドしている部分もあるのに、昔のようにいきなりそこで聴き手が覚めてしまうようなことが無い。 フィナーレは曲が完璧なので、たいていの指揮者が振っても問題なく感動できるのだが、このハイティンクのフィナーレは聴いていて恐ろしくなるほど、心が持っていかれる。悪魔のフィナーレのようだ。 このCDを埋もれさせてはならない、どのようなコマーシャルな手を使ってでもみんなが聴ける環境で発売してもらいたいものだ。 これは一つのモニュメントだ。

のんじょんれ さん | 神奈川県 | 不明

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このコンビの東京公演を聞いたのを思い出す...

投稿日:2011/05/07 (土)

このコンビの東京公演を聞いたのを思い出す、最高の一枚。 私はまだ学生であったが、すべての公演を聴きに行くことができた。 初日の東京文化でのヘルデンレーベンはいまひとつだったが(アンコールのマイスタージンガーは最高)、サントリーでのブラ1、そしてこのブル8は本当に素晴らしかった。オーケストラの一体感がものすごく、こういう演奏は例えば今のベルリンフィルからは聞けない。そして、そうした一体感を邪魔することなくうまく引き出していたのが、ハイティンクだった。 一部批判がある通り、確かに、自分から語ることはない指揮者かもしれないが、作品やオーケストラ、ソリストに「正しく語らせることができる」指揮者だと思ったものだ。 当盤の演奏もまさにそういった趣。 一体感を、一糸乱れぬ合奏能力とイコールでとらえずに、刻一刻と変わる音楽の方向性を瞬時に100人という単位で共有する能力であることを、音楽評論家の方々は是非とも啓蒙して頂きたい。まさに、このようなCDを通じて。

プレジデント さん | 東京都 | 不明

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人物・団体紹介

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ブルックナー (1824-1896)

1824年:オーストリアのアンスフェルデンでヨーゼフ・アントン・ブルックナー誕生。 1845年:聖フローリアン修道院の助教師に就任。 1856年:リンツ聖堂及び教区教会のオルガン奏者に就任。 1866年:交響曲第1番完成。 1868年:音楽大学の教授に就任。 1869年:交響曲第0番完成。 1872年:交響曲第2番完成。 1873年

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