犬がいた季節

伊吹有喜

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784575243253
ISBN 10 : 4575243256
フォーマット
出版社
発行年月
2020年10月
日本
追加情報
:
346p;20

内容詳細

ある日、高校に迷い込んだ子犬。生徒と学校生活を送ってゆくなかで、その瞳に映ったものとは―。最後の共通一次。自分の全力をぶつけようと決心する。18の本気。鈴鹿でアイルトン・セナの激走に心通わせる二人。18の友情。阪神淡路大震災、地下鉄サリン事件を通し、進路の舵を切る。18の決意。スピッツ「スカーレット」を胸に、新たな世界へ。18の出発。ノストラダムスの大予言。世界が滅亡するなら、先生はどうする?18の恋…12年間、高校で暮らした犬、コーシローが触れた18歳の想い―。昭和から平成、そして令和へ。いつの時代も変わらぬ青春のきらめきや切なさを描いた、著者最高傑作!

【著者紹介】
伊吹有喜 : 1969年三重県生まれ。中央大学法学部卒。2008年『風待ちのひと』でポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。主な著書に、全国有志の書店員による「乙女の友大賞」を受賞した『彼方の友へ』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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飼い主が見つからずに高校で飼うことになっ...

投稿日:2021/04/18 (日)

飼い主が見つからずに高校で飼うことになった犬が見てきた昭和から令和までの高校生たちの恋や友情、進路などで悩みながらも一生懸命に生きている様子がみずみずしく描かれた作品で、どの時代もその情景が浮かぶ素敵な一冊です。最終章の学校創立記念式典で起きるエピソードも素敵で、読後感がとても良いです。

まめ さん | 群馬県 | 不明

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著者の地元三重県が描かれているのが、なん...

投稿日:2021/04/10 (土)

著者の地元三重県が描かれているのが、なんともいいです。『最初からそう決めていました、浪人はしないと。地元に残れば、仕送りの負担を母にかけずにすむ。教職に就けば奨学金の返還も免除されます」『少年は大人になるにつれ、たくましさが増していく。過ごした日々が充実していれば、そのたくましさには自信が備わり、年を重ねるごとに魅力が増していく』こうありたいものです。全編を貫いている優しさが、最終話にも滲み出ていました。

akb009 さん | 愛知県 | 不明

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読書メーターレビュー

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • さてさて さん

    18歳の青春を駆け抜け一歩ずつ大人になって行く高校生を見続けたコーシローの物語は、コーシローを大切に思い続けた優花が大人の階段を一つずつのぼっていく物語でもありました。そして、そんな優花が大人になってそこに見たもの、感じたもの。それは、時代が移り変わっても決して変わることのない、”あの時代”を駆け抜けた優花の思いの先にあるものでした。そして、まさかの幸福感が待つその結末に、冷たい涙が温かく変わる瞬間を感じる物語。ああ、いいなあこの作品、ただただそう感じました。作品の中に、18歳の自分を確かに見つけました!

  • starbro さん

    伊吹 有喜、三作目です。本書は、八高犬コーシロー連作短編集の佳作でした。直木賞を獲るほどの勢いはありませんが、平成前半の風俗史、懐かしく温かい物語でした。オススメは、第四話『スカーレットの夏』−平成9年度卒業生 平成9(1997)年4月〜平成10(1998)年3月です。 https://www.futabasha.co.jp/booksdb/book/bookview/978-4-575-24325-3.html

  • zero1 さん

    人はいつか死ぬ。でも生きている限り思い出は永遠。高校は通過点だが忘れられぬ場所。人がクロスすれば繋がりが出来ドラマが生まれる。進学校で飼うことになったコーシロー。恋愛、進学、介護に家族の死。擬人化だけなら描けない立体感は見事。名セリフ多数(後述)。セナや震災、ノストラダムスに流行した曲など【日本版フォレスト・ガンプ】のクロニクル感も見逃せない。読書人は現実が残酷だからこそ本書のような世界に自分を重ねる。その余韻に深く共感した。本屋大賞21年3位は納得。今年ベスト5に入る静かに泣ける秀作。読んで損なし。

  • ウッディ さん

    三重の進学校・八稜高校に迷い込んだ一匹の犬、生徒達の尽力で学校で飼うことになったコーシロー。恋や友情、進路に悩む生徒たちを見つめるコーシローの眼差しは優しく、巣立っていく彼らを見送るしかない寂しさを湛えている。セナが年間チャンプになった鈴鹿GP、昭和、平成のヒット曲や懐かしい出来事をスパイスに描かれた青春のひとコマが眩しく、切なかった。それぞれの物語がつながり、創立記念日に集う彼らの今に、画家になる夢をかなえた光司郎、教師として戻ってきた優花、当時叶わなかった二人の恋愛に胸が熱くなった。面白かったです。

  • うっちー さん

    振り返ると、大人と子供の中間である高校時代が一番、懐かしい気がします

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伊吹有喜

三重県生まれ。中央大学法学部卒。2008年『風待ちのひと』(『夏の終わりのトラヴィアータ』を改題)でポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。主な著書に、全国有志の書店員による「乙女の友大賞」を受賞した『彼方の友へ』、高校生直木賞を受賞した『雲を紡ぐ』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲

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