マルクス・ガブリエル

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世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか[PHP新書]

マルクス・ガブリエル

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784569845944
ISBN 10 : 4569845940
フォーマット
出版社
発行年月
2020年02月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
230p;18

内容詳細

「新しい哲学の旗手」「天才哲学者」と称され、世界中から注目を集めているマルクス・ガブリエル。
200年以上の歴史を誇るドイツ・ボン大学の哲学科・正教授に史上最年少で抜擢された、気鋭の哲学者だ。
彼が提唱する「新しい実在論」は、「ポスト真実」の言葉が広がり、ポピュリズムの嵐が吹き荒れる現代において、「真実だけが存在する」ことを示す、画期的な論考とされる。

本書は、今世界に起こりつつある「5つの危機」を取り上げる。
価値の危機、民主主義の危機、資本主義の危機、テクノロジーの危機、そして表象の危機……激変する世界に起きつつある5つの危機とは? 
そして、時計の針が巻き戻り始めた世界、「古き良き19世紀に戻ってきている」世界を、「新しい実在論」はどう読み解き、どのような解決策を導き出すのか。

さらに、2章と補講では「新しい実在論」についての、ガブリエル本人による詳細な解説を収録。
特に補講では、ガブリエルが「私の研究の最も深部にある」と述べる論理哲学の核心を図解し、なぜ「世界は存在しない」のか、そしてなぜ「真実だけが存在する」のかに関する鮮やかな論理が展開される。
若き知性が日本の読者のために語り下ろした、スリリングな対話と提言を堪能できる1冊。


第1章 世界史の針が巻き戻るとき
第2章 なぜ今、新しい実在論なのか
第3章 価値の危機――非人間化、普遍の価値、ニヒリズム
第4章 民主主義の危機――コモンセンス、文化的多元性、多様性のパラドックス
第5章 資本主義の危機――コ・イミュニズム、自己グローバル化、モラル企業
第6章 テクノロジーの危機――「人工的な」知能、GAFAへの対抗策、優しい独裁国家日本
第7章 表象の危機――ファクト、フェイクニュース、アメリカの病
補講  新しい実在論が我々にもたらすもの


《著者情報》
マルクス・ガブリエル(マルクスガブリエル)
1980年生まれ。史上最年少の29歳で、200年以上の伝統を誇るボン大学の哲学科・正教授に。西洋哲学の伝統に根ざしつつ、「新しい実在論」を提唱して世界的に注目される。また、著書『なぜ世界は存在しないのか』(講談社選書メチエ)は世界中でベストセラーとなった。NHKBS『欲望の資本主義』シリーズへの出演で話題に。他著書に『「私」は脳ではない』(講談社選書メチエ)、『新実存主義』(岩波新書)、『神話・狂気・哄笑』(S・ジジェク他との共著、堀之内出版)など。

【著者紹介】
マルクス ガブリエル : 1980年生まれ。史上最年少の29歳で、200年以上の伝統を誇るボン大学の正教授に抜擢される。西洋哲学の伝統に根ざしつつ、「新しい実在論」を提唱して世界的に注目される

大野和基 : 1955年、兵庫県生まれ。大阪府立北野高校、東京外国語大学英米学科卒業。79〜97年渡米。コーネル大学で化学、ニューヨーク医科大学で基礎医学を学ぶ。その後、現地でジャーナリストとしての活動を開始、国際情勢の裏側、医療問題から経済まで幅広い分野の取材・執筆を行う。97年に帰国後も取材のため、頻繁に渡航。アメリカの最新事情に精通している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • Tenouji さん

    なんとなく、今まで避けてきたマルクス・ガブリエル。読んでみたら、とても良かった。人間の認識範囲をモデルとした実在論に立脚し、その視点での事実から倫理を説くというスタイル。「倫理」というのが良くて、経済合理性や、行動経済学の効率性も、批判することが出来るw。記号論・システム論的な実在論で、リベラルのきれいごとにも陥らずにすんでるのかな。ちょっと追っかけてみたい感じ。

  • Kiyoshi Utsugi さん

    ホーキング博士をこき下ろしたりするので、人によっては賛否が分かれるかもしれません。 ホーキング博士の話を聞くくらいなら、フィリップ・K・ディックのSF小説を読むほうがよっぽどいいとまで言い切っています。😅 テクノロジーの危機の章では、AI、インターネット、GAFAがメッタ切りされてます。 それ以外のところは、目くじらたてることなく読み終わりました。 それにしても、日本の「たまごっち」が登場したのにはビックリしました。

  • ta_chanko さん

    非民主的なインターネットが世界中に普及したことによって、「表象の危機」が到来している。何がファクトで何がフェイクなのか分からなくなっているし、人々は必ずしもファクトを求めなくなっている。並行して、「民主主義の危機・資本主義の危機・テクノロジーの危機」が現代世界を覆っている。あらゆる物事を包摂するような単一の現実は存在しない。現実は一つではなく、多元的に数多く存在する。統計的な見方や自然主義の信奉も危険。一つ一つの現実を中立的に判断し、真実を見極めていくことが大切。「モラリティの資本主義」の構築を。

  • さぜん さん

    新聞のインタビュー記事を見てから興味を持つ。全部理解はできないけど共感するとこ多々あり。倫理資本主義は可能で企業に倫理チームを作る「モラル企業」のアイデアはすごい。自分が買うものが善き生活を作る、そんなサービスがあったら世界は変わるだろう。インターネットこそが民主主義を揺るがす説も納得。無秩序で法の整備がない世界に身を置いてる私達。その恐ろしさに早く気付くべき。今の子供達の悪しき現状を取り除かないと安心した未来はやってこない。便利になって得た時間を更にネットに費やすことを繰り返す先には何があるのか?

  • niisun さん

    “マルクス・ガブリエル”、“世界が注目する天才哲学者”。最近良く目にする名前だったので読んでみました。「真実だけが存在する」「現実はまぎれもなく真実」「ただし現実は複数ある」「現実はそれぞれの独立した視点から生まれる表象だから真にも偽にもなる」。なんとなくわからんでもないな。彼自信、「日本にいる人は、「世界が存在しない」ということをよく理解する方法を知っている」「ですから私の「私の新しい実在論」は、日本人の経験則とよく共鳴するはず」と言っていますが、本書に書かれた彼の考え方は府に落ちることが多かったです。

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