自画像のゆくえ 光文社新書

森村泰昌

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784334044374
ISBN 10 : 4334044379
フォーマット
出版社
発行年月
2019年10月
日本
追加情報
:
615p;18

内容詳細

自撮り時代の「わたし」をめぐる物語。セルフポートレイト写真(自画像的写真)をつくりつづけてきた美術家が約600年の自画像の歴史をふりかえりながら綴る「実践的自画像論」。

目次 : 第1章 自画像のはじまり―鏡の国の画家/ 第2章 カラヴァッジョ―ナイフが絵筆に変わるとき/ 第3章 ベラスケス―画家はなぜ絵のなかに登場したのか/ 第4章 レンブラント―すべての「わたし」は演技である/ 第5章 フェルメール―自画像を描かなかった画家について/ 第6章 ゴッホ―ひとつの「わたし」をふたつの命が生きるとき/ 第7章 フリーダ・カーロ―つながった眉毛のほんとうの意味/ 第8章 アンディ・ウォーホル―「シンドレラ」と呼ばれた芸術家/ 第9章 さまよえるニッポンの自画像―「わたし」の時代が青春であったとき/ 終章 最後の自画像

【著者紹介】
森村泰昌 : 1951年、大阪市生まれ。美術家。京都市立芸術大学美術学部卒業、同大学美術学部専攻科修了。’85年、ゴッホの自画像に扮するセルフポートレイト写真『肖像・ゴッホ』を発表。以降、今日に至るまで、一貫して「自画像的作品」をテーマに作品をつくりつづける。国内外で多くの展覧会を開催。ヨコハマトリエンナーレ2014ではアーティスティック・ディレクターを務める。2016年、「森村泰昌:自画像の美術史―『私』と『わたし』が出会うとき」(国立国際美術館)を開催。’18年、大阪北加賀屋に「モリムラ@ミュージアム」をオープン。著書多数。’11年、一連の芸術活動により紫綬褒章を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • たま さん

    自画像は「描かれた西洋の精神」であるという考えを出発点にカラヴァッジョ、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ゴッホ、フリーダ・カーロ、ウォーホルらを検討し、日本、最後は現代(コスプレや自撮りなど)に至る。論旨の流れは良く分からなかったが、先行の研究を参考に独自の視点を加味した個々の絵画の解説は面白かった。とくにカラヴァッジョとフリーダ・カーロ。両方ともコスプレ的でそれがとても現代的と感じられる。森村氏が名画の人物に扮している作品の面白さはどこから来るのだろうか。自画像の精神性への揺さぶりからだろうか。

  • trazom さん

    ファン・エイク、デューラー、ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョ、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ゴッホ、フリーダ・カーロ、ウォーホルという流れで、「自画像のゆくえ」が語られる。そもそも、一枚の自画像も残していないフェルメールに一章が割かれていることからして、この本のユニークさが分かる。大胆な著者の仮説に、時にたじろぎを覚えるが、しかし、この本は、読んでいて面白いことこの上ない。苦悩・克服・探求という厳しい私探しの道のりである自画像を通してこそ、画家の本質が見えてくることを教えられる。とてもいい本だ。

  • 秋 眉雄 さん

    エイク、デューラー、ダ・ヴィンチ、カラヴァッジョ、ベラスケス、レンブラント、フェルメール、ゴッホ、フリーダ・カーロ、ウォーホル、大正〜昭和初期ニッポンの画家たち、それぞれを自画像という観点からその美術的特性や方向性、生き方までが推理を交えつつ語られています。どの章も興味深かったのですが、中でもまるで知らなかったベラスケスについての章やフェルメールの章が素晴らしいです。こういうのを読むと、絵画とかアートに対して今までテキトーに接してきたのがたまらなく勿体なかったなと思わずにはいられませんでした。

  • 夜郎自大 さん

    美術解説本は初めて。一枚の絵画の読み解き方の一例を示してもらっているようで、興味深く読み進んだ。自画像を画家が描くに至る経緯や背景は様々であるものの、独自の人生経緯、生活環境、時代背景が如実に影響を与えているのだろう。自画像に関係なく、絵画とは画家のあり方が何らかしか反映されているのかもしれないし、後世にそれを鑑賞する者は、無意識に画家の人生観を深読みする。自画像が画家の筆の運びによるものから、誰でもスマホでシャッターを押せる時代へと推移しだが、自己定位との関係で解説するのは一読の価値があった。

  • ラム さん

    新書で六百頁余りの大部、「セルフポートレイト」の森村泰昌が、ファン・エイクからウォーホルまで六百年に渡る絵画史を辿り、「描かれた西洋の精神」を探る旅 日本では明治までこれといった自画像がなかったが、西洋文化に触れて一気に「描かれた西洋の精神」として華開く 東京藝大卒業生の膨大な自画像コレクションから本書の西洋精神探求の旅が始まるが、やがて画家たちが「わたし=人間」を如何に捉えたかに収斂していく カラヴァッジョとベラスケスの章が秀逸 フェルメールは「表向きのわたしを隠すことで隠されたわたし」を露呈させたとか

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森村泰昌

美術家。1951年、大阪生まれ。85年以降、一貫して「自画像的作品」をテーマに作品をつくりつづける。また、ヨコハマトリエンナーレ2014では、アーティスティック・ディレクターを務めるなどキュレーションも行い、2018年には大阪・北加賀屋に「モリムラ@ミュージアム」をオープン、同館のディレクターを務め

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