『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』著者4人による選盤

2018年11月09日 (金) 20:00

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NHK-FM で10時間にわたり放送された「今日は一日“RAP”三昧」を完全書籍化した『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』が発売された。70年代初頭のラップの誕生から現代までのアメリカと日本シーンを絡めて、ラップの基礎知識やアレコレを、ヒップホップのプロフェッショナルたちが語り尽くした画期的な「ラップ史の教科書」だ。

番組でMC、解説を務め、そして本書の著者である宇多丸(ライムスター)、高橋芳朗、DJ YANATAKE、渡辺志保の4人による選盤・コメントが到着!
「ラップ史」を語る上で欠かせない名盤がズラリ!

著者・宇多丸氏のサイン本販売中!

【宇多丸】80〜90年代のアメリカ・日本のラップ

アフリカ・バンバータ『Death mix』

ヒップホップ黎明期の空気感を生々しく伝える歴史的音源。こんなとこからすべては始まった!

Run-D.M.C.『Ultimate Run-D.M.C.』

ヒップホップ・ルネッサンスを起こした史上最重要グループ!彼らの一大ブレイクスルーがなければ、現在に至るラップミュージックの興隆もなかったかもしれない。


パブリック・エネミー『It Takes a Nation of Millions to Hold Us Back』

ヒップホップ/ラップ史上初のコンセプト・アルバムにしてサンプリング・アートのひとつの到達点。アドレナリンが沸騰する圧倒的情報密度!


デ・ラ・ソウル『3 Feet High and Rising』

ジャンル全体をステレオタイプなマッチョイズムから解き放ち、ヒップホップ/ラップの可能性を革命的に拡大した歴史的一枚。日本のラッパーたちにも大きな勇気を与えた。

マイクロフォン・ペイジャー『Microphone pager』

日本のヒップホップ/ラップの歴史上、最も重要な転換点があるとしたら、それはマイクロフォン・ペイジャーの登場だと思う。彼らのアティテュードとスタイルが、現在に至るシーンの土壌をつくったのだ。



【高橋芳朗】90年代のアメリカのラップ

Dr. Dre『The Chronic』

ヒップホップの勢力図を大きく描き換えるとともに、以降の西海岸ギャングスタラップの音楽的方向性を決定づけた最強プロデューサーの初ソロ作。従来のギャングスタラップをポップ化した「Gファンク」の圧倒的な心地よさ!


Nas『Illmatic』

「西高東低」の当時のヒップホップシーンのなか、ニューヨークサウンドの総力を結集してつくりあげた天才ラッパーのデビュー作。アルバムの核心に迫るドキュメンタリー映画『Nas/タイム・イズ・イルマティック』も必見!


The Notorious B.I.G.『Ready to Die』

西海岸ギャングスタラップをニューヨーク流儀で解釈した傑作が次々と登場した90年代半ば、その頂点に君臨するマスターピース。同郷ブルックリンの盟友ジェイ・Zをはじめ、ここから歌詞を引用したラッパーは数知れず。


2Pac『Greatest Hits』

あのケンドリック・ラマーにも絶大な影響を及ぼしたヒップホップ史きっての詩人。「サグ」なパブリックイメージの裏に秘めたフェミニストな感性は、ヒップホップの価値観が大きく変わりつつあるいまこそ再評価すべき。


Lauryn Hill『Miseducation of Lauryn Hill』

グラミー賞における最優秀アルバム賞など4部門の受賞はブラックミュージック史に残る快挙。ここに託された女性を鼓舞するメッセージの数々は「#MeToo」や「#TimesUp」のムーブメントが盛りあがる現在もなお有効だ。



【渡辺志保】2000〜2010年代のアメリカのラップ

<< 2000年代 US >>

Jay-Z『The Blueprint』

9.11のテロ事件当日に発売日を迎えたという、いわくつきのアルバム。ジェイ・Zの力強い語り口とパワフルなライムは、当時の彼をラップ・キングへの地位へと確実に押しあげた。


Lil Wayne『Tha Carter III』

当時、無数のフリースタイルやリミックスに参加していたリル・ウェイン。ドレイクやニッキー・ミナージュといった若い才能を次々と発掘し、ブレイクへ導いたウェインだが、自身も大きな成功を収めたという意味で記念碑的アルバム。


Kanye West『The College Dropout』

いまや誰もが知るソウル・レコードのスピードを速くして楽曲に埋め込むという、ありそうでなかった技法で次々とヒット曲をプロデュースしていたカニエ。ジェイ・Zの門下生だった彼がラッパーとしても花開いた説明不要の歴史的デビュー盤。


Eminem『The Marshall Mathers LP』

ストーカー化したファンとの物語を吐き出す「Stan」やエゲつないMVで世間をあざ笑う「The Slim Shady」、元妻との歪んだ関係をあぶり出す「Kim」など、これまでのラップ・ソングが描いてこなかった“異常”な世界観を見事につくりあげた一枚。


50 Cent『Get Rich or Die Tryin'』

Dr.ドレーが育てた狂犬ハードコア・ラッパー、50セント。「In Da Club」などのヒット曲を連発し、キャッチーさとギャングスタ・ヴァイブスの絶妙なブレンドを実現。



<< 2010年代 US >>

Kendrick Lamar『DAMN.』

ヒップホップとジャーナリズムは対等となりうるか?自身を非難したFOXニュースの生々しい音声などを交え、ケンドリックが民衆の声を代弁する。前作となる『To Pimp a Butterfly』とあわせて聴いてもらうとなお良し。


Chance The Rapper『Coloring Book』

ネット上のインフラが整い、ソーシャル・メディアがストリートと化した。世界中のリスナーと一瞬で繋がることができる昨今、「どこのレコード会社にも属さず、音源を売らない」という選択をし、挑戦し続けるのがこのチャンス・ザ・ラッパー。新たな時代を牽引する、アイコニックなヒップホップ作品。

Drake『Views』

ジメジメとメロウな表情が特徴のドレイク。ポップとハードな面をまるで飴とムチのように使い分け、ストリーミング時代のいま、億単位で再生回数を稼ぎ出す。ジャケを見れば一目瞭然、地元トロントへの愛も二倍増しの代表作。


Nicki Minaj『Pink Friday』

ヒップホップ界のバービーを模したニッキー・ミナージュのイメージ戦略は、当時かなり度肝を抜かれた。リル・ウェインに見初められ、ドレイクの同期でもあるニッキー。ポップとラップの架け橋となり、新たな風穴を開けた。


Migos『Culture』

2010年代のトラップ戦国時代を牽引するアトランタの三人組、ミーゴス。トリオならではの“合いの手ラップ”を駆使し、「カルチャー」の名のもとにキレの良さを見せつける。「Bad & Boujee」は必聴!ママッ!



【DJ YANATAKE】2000〜2010年代の日本のラップ

Nitro Microphone Underground『Nitro Microphone Underground』

渋谷宇田川町発!八人組が巻き起こしたマイク・リレーは全国的なムーブメントへと発展。ハードコアなヒップホップを前面に押し出しながらも、メジャー、ファッション業界も巻き込んで大暴れした。

PSG『David』

いまやトップスターといえるPUNPEE、5lack、GAPPERの三人が組んだスーパー・グループのデビューアルバム。それぞれのソロ活動が活発になるなか、彼らの原点を知る上で重要な一枚。この作品に影響を受けたアーティストは数知れず。


Rhymester『マニフェスト』

2007年の武道館公演後、活動休止期間を経てリリースされた完全復活作!BACH LOGICやDJ WATARAIなど外部プロデューサーを迎え、現行ライムスターの基盤となった作品。


AKLO『THE PACKAGE』

当時、ラジオ番組で宇多丸が「日本語ラップの現状の最高到達地点」と称したデビューアルバム。最新USヒップホップを日本流に落とし込みながらも、聴き手を突き放さない絶妙なバランス感が取れた名作。


BAD HOP『Mobb Life』

近年の日本語ラップ作品のなかで最高傑作にして、最大級の評価を得ているのはこの作品。川崎出身の不良少年たちが、自分達の力だけで武道館へと駆けあがる1ページに大いなる未来を感じざるを得ない。



『ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門』 商品情報

2018年10月30日発売

《商品内容》
これ1冊でつかむ 世界を制した音楽のすべて!
アメリカと日本、双方のシーンをカバーした決定版!


ヒップホップのプロフェッショナル4人(宇多丸、高橋芳朗、DJ YANATAKE、渡辺志保)が、ビギナーにもわかりやすく、抱腹絶倒かつ切れ味鋭いトークで語り尽くす、画期的「ラップ史の教科書」の登場!
いとうせいこう、Bose(スチャダラパー)、Zeebra、漢 a.k.a. GAMIもゲスト参加!
コラム「渡辺志保のヒップホップ・スラング辞典」も収載!

・ブレイクビーツって何?
・誰が日本で最初にヒップホップを作ったの?
・著作権問題が生んだサウンド・プロダクションとは?
・日本語ラップシーン、最大の起爆剤となったアーティストは?
・自分の作品を「売らない」ラッパーの収入源って?
・ラップの世界って、やっぱり男性中心的?

ラップについての基礎知識とアレコレが、一気にわかります!

著者・宇多丸氏のサイン本販売中!

今日は一日“RAP” 三昧 / NHK-FM


放送日時:2018年1月8日 12:15〜22:45(18:50〜19:20はニュースのため中断)
MC:ライムスター宇多丸
解説:高橋芳朗/ DJ YANATAKE /渡辺志保
ゲスト:いとうせいこう/ Bose(スチャダラパー)/ Zeebra

<出演順>
ライムスター/ DJ IZOH /漢a.k.a. GAMI / BAD HOP

<主要スタッフ>
プロデューサー:中田淳子、小澤 寛(NHK エンタープライズ)
ディレクター:馬場一浩(シャ・ラ・ラ・カンパニー)
アシスタントディレクター:兒玉洋太、佐々木竣平、田村直子、
本田文男、毛利友香、八木橋正司(以上、シャ・ラ・ラ・カンパニー)
音声:石崎裕一、日下みなみ、田辺滋樹、丹賀健太郎(以上、NHK メディアテクノロジー)

「今日は一日“RAP” 三昧」プレイリスト

※本書で紹介した楽曲に加えて、番組のトーク中に BGM としてかけた楽曲、リスナーからのリクエストの一部をご紹介いたします。詳細は本書をご覧ください。

[第1章 70〜80年代初頭]
・HUMBLE. / Kendrick Lamar
・Apache / Incredible Bongo Band
・Rapper's Delight / The Sugarhill Gang
ほか

[第2章 80年代中期〜後期]
・Top Billin' / Audio Two
・Here We Go (Live at the Funhouse) / Run-D.M.C.
・P.S.K. What Does It Mean? / Schoolly D
ほか

[第3章 80年代後期〜90年代]
・Me Myself and I / De La Soul
・Can I Kick It? / A Tribe Called Quest
・Straight Outta Compton / N.W.A.
ほか

[第4章 2000年代]
・Fu-Gee-La / The Fugees
・Doo Wop (That Thing) / Lauryn Hill
・Silly Ho / TLC
ほか

[第5章 2010年代]
・Say You Will / Kanye West
・Best I Ever Had / Drake
・Purple Swag / A$AP Rocky
ほか
【著者情報】

宇多丸
ラッパー/ラジオパーソナリティ。1989年にヒップホップグループ・ライムスターを結成し、日本語ラップの最初期よりシーンを牽引。ラジオパーソナリティ、TVコメンテーター、文筆家としても幅広く活躍しており、MCを務めたTBSラジオ「ライムスター宇多丸のウィークエンド・シャッフル」(2007〜2018年)にて、2009年に第46回ギャラクシー賞「DJパーソナリティ賞」を受賞。2018年4月からはTBSラジオ「アフター6ジャンクション」でMCを務める。ラジオ番組の出版化に、『ライムスター宇多丸も唸った人生を変える最強の「自己低発」 低み』(イーストプレス)など。著書に『ライムスター宇多丸の映画カウンセリング』(新潮社)など多数。

高橋 芳朗
音楽ジャーナリスト。音楽雑誌の編集を経て、フリーの音楽ジャーナリストとして活動。エミネムやカニエ・ウェストなどのオフィシャル取材のほか、マイケル・ジャクソンをはじめ数多くのライナーノーツを手がける。ラジオパーソナリティ、選曲家としても活動。ライムスター宇多丸との共著に『ブラスト公論』(徳間文庫)、『R&B馬鹿リリック大行進』(スモール出版)など。

DJ YANATAKE
DJ。レコードショップ・Ciscoのヒップホップ・チーフバイヤーとして“レコードの町・宇田川町”の一時代を築いた後、MTV Japanに選曲家として参加するなどヒップホップシーンの重要な場面を担う。現在は、ヒップホップ専門のインターネットラジオ局・WREPのプロデュースを行うほか、block.fm「INSIDE OUT」のラジオパーソナリティも務めている。

渡辺 志保
音楽ライター。主にヒップホップ関連の文筆や歌詞対訳に携わる。ケンドリック・ラマーの来日インタビューの監修やblock.fm「INSIDE OUT」でラジオパーソナリティを務めるなど多方面で活動中。共著に『ディスク・コレクション ヒップホップ 2001-2010』(シンコーミュージック・エンタテイメント)。

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