【インタビュー】MACHINE HEAD / Robb Flynn

2018年06月26日 (火) 18:45

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 まもなく日本にやってくるマシーン・ヘッド。ヨーロッパ・ツアーを終え、家族とのヴァケーションから戻ってきたばかりのロブ・フリンに、いろいろと話を聞いてみた。

川嶋未来(以下、川嶋):ご家族とのヴァケーションはいかがでしたか。

ロブ:最高だったよ。バーニー滝で1週間キャンプをやったんだ。ベイエリアから北東に6時間半くらい行ったところで、場所的にはほとんどオレゴンなんだよ。州立公園で巨大なキャンプエリアがあってね。大きなベイマツがいたるところに生えてるんだ。クリスマス・ツリーみたいな木。巨大な滝があって、そこのまわりをハイキングもできるし、湖でウェイクボードもやれる。ビールを飲んで、ウェイクボードをやって、日光浴をして、素晴らしかったよ。

川嶋:お子さんは何人いらっしゃるのですか。

ロブ:男の子が2人だよ。

川嶋:おいくつなのですか。

ロブ:昨日、上の子は14歳になったんだ。下の子は11歳。

川嶋:彼らはヘヴィ・メタルを聴くのですか。特にお父様の作品など。

ロブ:いや、全く聴かない(笑)。最近の若い子は、誰もヘヴィ・メタルなんて聞かないよ(笑)。彼らは小さい頃はSystem Of a Downが大好きだった。親父の曲もいくつかは嫌いじゃなかったみたいだけど。「Locust」とかね。だけど、基本的に大好きというわけではなかった。サバスとか、特に「Iron Man」のようなクラシックを気に入っていたよ。俺が常にメタルをかけていたからなのだろうけど。彼らはやはりもっと若い、モダンなサウンドに惹かれていたみたいだ。やがて自分たちの意志で、YouTubeなんかで音楽を聴くようになると、ダブステップやヒップホップなんかを聞き始めた。まあそれは理解できるよ。そういう音楽が、彼らの時代の音楽だからね。若い人たちが若い音楽を作るわけだから。古い曲を聴かせると「音が古いね」なんていう感じなんだ。MetallicaやIron Maidenなんかも、もう30年前の作品だろ。そりゃ音も古いさ。彼らの友達も、ヒップホップやポップスを聴いているわけだしね。まあでも、もうちょっと大きくなったら、また再びメタルを聴き始めるかもしれないね。下の子は、以前はRob Zombieに狂ってた。Rob Zombieをかけまくっていたよ。あと2人ともが夢中になっていたのは、Bring Me the Horizonだね。彼らは今でもBring Me the Horizonは好きみたいだし。

川嶋:ツアーの方はいかがですか。

ロブ:最高だよ。アメリカも、ヨーロッパも素晴らしかった。集客も、マーチャンダイズの売り上げも、過去最高のものになった。ヨーロッパでは、ほとんどのショウがソールドアウトになったし。ツアーはとにかくうまく行っているよ。何しろ新作にあれだけネガティヴな反応があった後だろ。コンサヴァティヴなメタル・ファンの中には、あのアルバムの歌詞に本気で腹を立てたものもいたようだし(笑)。散々悪口も言われて、「2度とマシーン・ヘッドなんて聴くか」なんていう反応もあったけど(笑)。ショウ自体もとてもうまく行っているし、新曲をプレイしてもリアクションは良い。結局インターネット上の反応なんて、ただのたわごとだったということさ(笑)。

川嶋:新作へのリアクションがどんなものなのか、お伺いしたいと思っていました。以前あなたは『カタルシス』は、一部のファンを混乱(Confuse)させるだろう、ということを言われていたと記憶していますが。

ロブ:"Confuse"という単語は使わなかったと思うけど、それに近いことは確かに言った。俺が言いたかったのは、このアルバムを聴くには、広い心が必要だということ。「マシーン・ヘッドのアルバムはこういうものであるべきだ」という先入観にとらわれていると、その期待には応えられないということさ。このアルバムは、以前の作品とは異なるものだ。そして俺は、そこが気に入っている。明らかに安全地帯から出て作った作品だからね。メタルというのは、時に足枷にとらわれることがあると思うんだ。「メタルとはこういう音であるべきだ、こういう外見であるべきだ」という考え方に対して、限られた考え方しか持てない人々がいる。メタルもロックも大好きではあるけれど、俺にはどちらも歩みを止めてしまっているように見えるんだ。どのバンドも同じような音を出して、新しいバンドも90年代のバンドと変わらない作品を作っている。そういう懐古主義に、ウンザリしているんだよ。俺は常に前進したいからね。俺は今でも最近の作品も聴くようにしている。メタルも聴くし、ハードコアも、ヒップホップ、ポップスも、R&Bも、ゴシックも、あらゆるものを聴いている。俺にとって素晴らしい音楽というのは、何であれ素晴らしく、それがメタルという箱に収まっている必要はない。箱から飛び出してしまっていても、それがクールであることは多々あるのさ。メタルというジャンルが、常に同じであって欲しいと思う一面もある。しかし一方で、無意識に、同じことには飽きてしまって、ジャンルの壁を押し広げようとする抵抗も存在しているんだ。面白いバランスの取り方だよね。俺はヒップホップを30年間聴き続けている。ヒップホップという音楽が登場した時から夢中になっているんだ。ヒップホップは、今でも常に進化し続けているよ。「ヒップホップなんて嫌いだ、歌詞が気に入らない」なんて切り捨てるのは簡単だけどさ。

川嶋:Death Gripsなどは非常に斬新な音楽を提供し続けていますよね。

ロブ:まったくその通りだよ。いずれにせよ、俺たちのニュー・アルバムについて悪口を言ってたやつらも、結局ショウに来れば新曲に興奮してるってことだ。おそらく最も議論を呼んだ2曲は「イズ・ゼア・エニバディ・アウトゼア?」と「トリプル・ビーム」だろう。「トリプル・ビーム」はつまらないニュー・メタルで、「イズ・ゼア・エニバディ・アウトゼア?」は、商業的という言葉は使いたくないが、とてもキャッチーなメロディックな曲だからね。「イズ・ゼア・エニバディ・アウトゼア?」は、今年の1月まではプレイしていなかったんだ。どんな反応になるか、想像がつかなかったからね。ところがいざプレイしてみると、リアクションの凄まじいこと!「トリプル・ビーム」へのリアクションも、本当に凄かった。叩かれた曲ほど、ライヴでプレイするとリアクションが良んだよ。不思議だよな。一方で、俺のお気に入りの曲に対する反応がイマイチだったり。本当に不思議なんだ。アルバムを出すたびに、こういう現象が起こるんだ。ライヴでは、なぜか他の曲よりもリアクションがよくなる曲というのがあって、その理由ははっきりわからない。しかしこの2曲に対するリアクションというのは、嬉しい驚きというよりも、「ファック・ユー!」と言いたい感じのものだったね(笑)。

川嶋:あなたはミュージック・ジャーナリズムというものについて、どのようにお考えになりますか。新作のレビューということについては、Decibel Magazineとの一件がありましたが。

ロブ:あのレビューに関しては、びっくりするほど無知で、とにかく文章も酷いし、本当に腹が立ったよ。”Fuck you! Fuck this dude!”って感じでさ。内容も間違いだらけで、「トリプル・ビーム」を体操のメタファーだなんて書いてるんだからさ(爆笑)。どうしようもないよ。もはやコメディさ。マシーン・ヘッドの歴史の中で、最低のレビューだね。奴らには、明らかに悪意があると思うよ。こういうレビューをされたからというのとは関係なく、一般的な話として、いまどきレビューなんて読んでる奴はいないだろ?確かに90年代は、レビューのおかげでブレイクするレコードもあったと思う。『Burn My Eyes』などは、雑誌で絶賛されて売れた部分はあっただろう。当時は確かにレビューというのは大切で、意味があったんだ。ところが今や、情報があちこちにあふれ、あまりに多くのニュースやレビューや意見が垂れ流しになっていて、とても手に負えないよ。俺はもうずっとレビューなんて読んでいないから、最後に読んだのがいつかすら思い出せない。もちろんミュージック・ジャーナリズムというものを信用しないというわけじゃない。俺は一握りのジャーナリストは信用しているよ。雑誌というよりも、ジャーナリストをね。雑誌には指針があるからさ。みんな知っている通り、雑誌にはお気に入りのバンドがいて、そのバンドについてはポジティヴなことしか書かない。あるいは、このバンドは気に入らないとなると、そのバンドについては悪いことしか書かない。俺はどちらのサイドについても経験がある。数え切らないくらいね。『Supercharger』では、ある雑誌のブラックリストに載せられたしね。こういうことは理解しているから、レビューなんてもはや気にしない。20〜30歳の頃は気になったけど。俺たちは素晴らしい曲を書けるし、それらの曲はほとんどのメタル・バンドの曲よりも素晴らしいものだって自信を持ってるからね。俺にとって重要なのはそれだけさ。

川嶋:ファンが悪口を言う分には、それはマシーン・ヘッドを愛している証拠ですからね。ファンでなければ、どんなアルバムがリリースされても、気にもしないでしょうから。

ロブ:その通りだよ。良いことだと思うよ。俺が音楽を聴き始めた頃は、口コミがすべてだった。バンド名や曲名を、ラジオではなくて、友人の口から知ったものさ。それでチェックしてみようと思わされた。雑誌ではなくて、ストリートの力だよ。


川嶋:確かに当時はサンクス・リストを見たり、お気に入りのバンドがどんなTシャツを着ているかをチェックしていましたよね。

ロブ:俺はサンクス・リストすら見なかったよ(笑)。だけど確かにTシャツは見た。当時Tシャツ・チェックはよくやったな。俺は今でもTシャツはチェックしてるよ。ライヴでキッズたちがどんなTシャツを着てるかを見てね。それで聴いてみて、もちろん気に入る場合もあるし、そうでない場合もあるけれど。

川嶋:マシーン・ヘッドはさまざまなバンドのカヴァーをやっていますよね。MetallicaやIron Maiden、PanteraからPoison Idea、Policeなどにいたるまでとても幅広いですが、カヴァーする曲を選ぶ基準はどういうものなのでしょう。

ロブ:随分とたくさんのメタルのカヴァーをやったね。Rushの「Witch Hunt」もやったな。あれはとても意外な選曲でクールだったと思う。いくつかの曲はトリビュート企画でやったんだよ。Kerrang!のメイデン・トリビュートとか、Metallicaのトリビュートもあった。その企画のためにレコーディングして、後から自分たちの作品に収録するんだ。ファースト・アルバムではPoison Ideaの「Alan's on Fire」をカヴァーしたし、セカンドではIce Tの「Colors」をやった。これはラップだよ。Dischargeの「Possibility of Life's Destruction」もやった。『Burning Red』ではBad Brainsをカヴァーした。基本的にパンクのカヴァーをするのが好きなんだよ。簡単だし、マシーン・ヘッドのもう1つの面を見せることができるからね。D.R.I.やMisfits、Bad Brains、Poison Idea、Dead Kennedys、G.B.H.、The Accusedみたいなパンクというのは、マシーン・ヘッドにとても大きな影響を与えているんだ。Sick of It AllやCro-MagsのようなNYHCからも大きな影響を受けている。Sick of It Allは特に好きなんだよ。自分たちのジャンルとは違うものにオマージュを捧げるというのはクールなことだよ。俺たちが聴いているのはメタルだけではないということも示せるし、俺たちのファンに、他のジャンルへも目を向けさせることができるからね。最後にやったカヴァーって何だろう。考えてみると最近カヴァーをやってないね。

川嶋:先日のライヴでは、Metallicaをプレイしていましたね。

ロブ:Iron Maidenの「Hallowed Be Thy Name」と、ヨーロッパ・ツアーの最後の日はMetallicaの「Creeping Death」をやったね。あれは良かったよ、今日はカヴァーをやってみるか?みたいな軽いノリでやったのだけど。

川嶋:日本公演では、何かカヴァーをする予定はありますか。

ロブ:どうだろう。その場の雰囲気次第だからね。日本で「Hallowed Be Thy Name」ってやったことあったっけ?思い出せないな。やったような気もする。後で調べてみるよ。takemyscars.comというファン・サイトがあるのだけど、ライヴをやるたびに、このサイトの管理人にセットリストを送ってるんだ。だからここにはマシーン・ヘッドの巨大なセットリスト・アーカイヴがあるよ。俺たちもいつもライヴ前にこのサイトを見て、以前そこでやった時とは違う曲をやるようにしてるんだよ(笑)。まあ、ここまでやるのはショウの準備としてはやりすぎなのかもしれないけど、オーディエンスが見たことのないものを届けたいと思ってるからさ。

川嶋:Vio-lenceは、どこのバンドか知らずに聴かされたら、東海岸のバンドなのか、それとも西海岸出身なのか、区別がつかなかったように思います。ベイエリア的なサウンドも持ちつつ、ニューヨークのハードコアっぽい部分もあったり。

ロブ:そうかもしれない。自分でははっきりわからないけど。ただVio-lenceはスラッシュ・バンドだよ。ベイエリア、そして全世界のスラッシュ・メタル・バンドから影響を受けた。ジャーマン・スラッシュとかLAスラッシュとかね。確かに当時ハードコアのシーンも盛り上がっていたけれど、Vio-lenceはハードコアよりもパンク・ロックからの影響が大きかった。NYHCとかではなく、Dead KennedysやMotorheadのようなバンドが持っていたヴァイブというのかな。確かにNYHCは盛り上がっていて、俺もCro-Magsなどが大好きだったけど、Vio-lenceの音に影響を与えているとは思わない。それよりもD.R.I.やAttitude Adjustment、Dead Kennedys、Motorhead、Dischargeからの影響が出ていると思う。あとはもちろんSlayer。Slayerからの影響は大きすぎたよ(笑)。あとExodus。

川嶋:そもそもハードコアはどのようにして知ったのですか。

ロブ:ハードコアも、メタルを紹介してくれた友達から教えてもらったんだよ。スラッシュもハードコアも、ヒップホップも、すべて6ヶ月くらいの間に知ったんだ。新しいスタイルの音楽が次々と登場した、素晴らしい時期だったのさ。スラッシュ・メタルにMotorhead、スピード・メタル、パンク・ロックにヒップホップ。音楽にとって素晴らしい時代だった。もちろん出てきたバンドすべてがお気に入りだったわけではない。良いバンドもいれば、そうでないものもいたからね。81年〜86年あたりは、とてもエキサイティングだった。Iron Maidenの最初の2枚とかさ。怒りに満ちていて、速くて、他のバンドとは違って。あの2枚みたいに、パンクを取り入れたメタルの作品なんて聴いたことがなかったよ。まあ、彼らは今はそのことを否定しているフシがあるけどね。でもおかしいよな。パンクから影響を受けているのは明白だろ?ディアノなんて、メタルというよりパンクのシンガーだよ。メタル・バンドで歌っているパンク・シンガーさ。最高にクールだったよ。あの頃は、とにかく進化のスピードが速かったよね。みんなが競争していてさ。もっと速く、もっとヘヴィに、もっとダウン・チューンしようとか、もっとイーヴルにと、全員が競ってた。クレイジーだったよ。俺も85年くらいにはすでに、えーっと、Iron Maidenの5枚目って何だっけ。

川嶋:『Powerslave』です。

ロブ:そう、『Powerslave』の頃には、俺はもうIron Maidenに見切りをつけていた。他にもっと凄い新しいバンドが色々と出てきていて、そっちの方がエキサイティングだったからね。今振り返ってみると面白いよね。今はIron Maidenは、こんなに崇拝されてるわけだろ。だけど、当時俺やほとんどの友達は、最もヘヴィで、最もクレイジーで、最もイーヴルで、最もめちゃくちゃなバンドを求めてエスカレートしていったのさ。ところが91年にBlack Albumがリリースされると、すべてが止まってしまった感じになってしまった。Black Albumという存在が巨大すぎて、みんなが「よし、これのマネしよう!ものすごく売れてるから」って。結果、よりエクストリームなものを求めるというレースはおしまいになってしまった。俺もその頃をきっかけに、メタルではない新しい音楽を聴くようになっていったんだ。

川嶋:お気に入りのスラッシュ・メタルとハードコアのアルバムを、3枚ずつ教えてください。

ロブ:TOP3スラッシュか...(プルプルと唇を鳴らす)。『Season in the Abyss』。『Ride the Lightning』。『Bonded by Blood』。この作品は崇拝しているよ。これから受けた影響は計り知れない。ギター・プレイヤーとしてゲイリー・ホルトから受けた影響はとてつもなく大きかったよ。ハードコアのトップ3。フゥ。Sick Of It Allの『Scratch the Surface』。これは本当にヘヴィだよ。それからPoison Ideaの『Feel the Darkness』。これがハードコアかは微妙な気がするけど、俺はハードコアだと考えてる。Madballの『Demonstrate My Style』。あと、Biohazardの『Urban Discipline』も挙げておかないと。これも素晴らしい作品だよ。

川嶋:GG Allinのライヴを見に行ったときのことを教えて頂きたいのですが。やはりステージでウンコをして、客席に突っ込んでくるみたいなことはあったのでしょうか。

ロブ:(爆笑)何でGG Allin見に行ったことを知ってんの?

川嶋:以前のインタビューで、見に行ったと言っていたので。ただその時は時間がなくて、詳細を聞くことができませんでした。

ロブ:俺はGG Allinを2回見に行ったことがあるんだ。2回も自分を危険に晒したのさ(笑)。どちらのショウも暴動になって終わったよ。100人くらいが一気に喧嘩をしはじめて、警察が来てね。最初に見たのはバークレーのRuthie’s Innだった。とても有名なスラッシュのクラブだけど、その時はもうすでにスラッシュ・ブームが終わっていた。90年か91年じゃないかな。GGがステージに出て来た時は、すでにもうベロベロでヘロヘロで、2曲目に入る頃には全裸になっていて、ステージでウンコして、それを自分の顔になすりつけたり、ケツの穴にマイクを突っこんだりしていた。それでピットに来て、お客さんの顔面を殴りつけるんだよ。女の子でも構わず殴るものだから、怒ったボーイフレンドがGGに殴りかかったりで、あっという間に暴動になってしまった。結局ショウは、確か8〜9曲で終わりになった。まあGGにしてはたくさん演奏した方だよね。75人くらいが一斉に殴り合いを始めたものだから、そこでショウはストップ、全員ライヴハウスから追い出されて警察が来て。その後、俺はHarold Oという友人と、もう1度GG Allinを見にいったんだ。Haroldはとても有名なスラッシュ・メタルのカメラマンなんだ。なぜか会場は、豪華なダンスクラブみたいなところでね。ステージの高さも6インチくらいしかなくて、その方がより多くの人が踊れるからだろうけど。その時は、GGはステージに出てくるなりウンコしてさ。GG Allinのショウでは、普通だれもステージの前には行かない。何でだかはわかるだろ?ところがその時は、黒い髪の毛を立てたパンク・ロッカーが、GGの近くに立つ勇気があったみたいでさ(笑)。GGは自分の手にウンコして、それをそいつの顔面に擦りつけてKOしちゃったんだよ!その男は崩れ落ちるように倒れて、そのまま気を失ってしまい、運ばれていった。これが1曲目だぜ?「Holy Shit!」っていう感じだった(笑)。そのクラブにはバルコニーがあって、両側から階段で登れるようになっていた。次にGGがやったことは、手にウンコを持ったまま、その階段に突っ込んでいくことだった。階段に立ってた観客たちは、全員恐怖で叫び声をあげて逃げ回っていたよ(笑)。俺はバルコニーのバーにいたのだけど、彼は俺の横を駆け抜けていった(笑)。パンク・ロッカーたちにウンコをなすりつけようとしてさ。子どもの頃、手に泥を持って友達を追いかけまわしたことを思い出したよ。あんな面白いことはなかったね。結局GGはまたお客さんを殴り始めて、喧嘩が始まって乱闘になって、クラブが電源を落としてショウはおしまい。警察が呼ばれてやってくると、また大乱闘が始まって、という感じだった。本当にCrazy fucking shitだったよ!素晴らしかったのかどうかすらも判断できない。ただただクレイジーだった(笑)。そのあとわりとすぐにGGは死んじゃったからね。彼はいつもハロウィンに自殺すると言っていて。

川嶋:ステージ上で自殺するって宣言していたんですよね。

ロブ:そうなんだよ。でも結局は、オーヴァードーズで死んでしまったけど。

川嶋:では最後に、マシーン・ヘッドのライヴを心待ちにしている日本のファンへのメッセージをお願いします。

ロブ:GG Allinの話の直後にメッセージかよ!心配しなくていいよ、俺はウンコして擦りつけたりはしないから(笑)。日本に行くのが待ちきれないよ。日本が大好きだからね。日本は素晴らしいし、ファンはfucking crazyだし、ライヴで彼らが大暴れするのを見るのは最高だよ。俺にとって、日本に行くというのは夢が現実になるということだ。これは前回も言ったと思う。毎回言ってるからね。だけど俺は子どもの頃、宇宙戦艦ヤマトやマクロス、ウルトラマン、ゴジラとかにめちゃくちゃハマっていて、8歳から16歳の頃、とにかく日本に行くのが夢だったんだ。日本人街に行って、マクロスやウルトラマンの本を買っていた。日本語だからまったく意味がわからなかったけど、写真を見て楽しんでいたんだ。だから日本に行くたびに、子どもの頃に戻った気分になれる。毎回自分の夢が叶って幸運だと感じるよ。これまでに日本にはもう15回くらい行ったけど、毎回がスペシャルで、決してそれが当たり前のことにはなっていないんだ。待ちきれないよ。

川嶋:餃子が大好きなんですよね。

ロブ:餃子は最高だよ!餃子、吉野家の牛丼、寿司、海老の天ぷら、ポテトチップス!


今年1月にリリースになったマシーン・ヘッド9枚目のアルバム『カタルシス』は、ある意味ロブの狙い通り、賛否両論を呼んだ。中でも話題となったのが、アメリカのDecibel Magazineとの一件である。Decibel Magazineは、『カタルシス』について、「マシーン・ヘッドのニュー・アルバムは、Dropkick Murphysみたいな曲もある74分のラップ・メタル。ロブ・フリンは90年代が懐かしいのかな。マシーン・ヘッドは悪い曲を書いてもクレイトだから困っちゃう。すべてがバカバカしい。ロブ・フリンとその仲間たちは、明確に怒りを表現できることを証明してみせた。でもさ、50になろうかという大人がやることにしてはガキっぽすぎやしないか。Super Colliderレベルの失敗作」と、非常に挑発的に酷評し、さらに点数の代わりに¯\_(ツ)_/¯という、絵文字を捧げてみせたのだ。それに対しロブがSNSで「Oh, and hey… FUCK YOU Jeff Treppel!!」とレビュアーに応戦し、実にインターネット時代らしい事件となったのだ。


 GG Allinは、いろいろな意味で伝説のパンク・ロッカーである。GGのライヴを、ロブが2度も見に行ったとは。パンク系のライヴで危険な目に合ったというのはわりとよく聞く話である。しかし、リアルにウンコを塗りたくられるかもしれないというのは、暴力とはかなり違った毛色の危険だ。そんな「危険」と隣り合わせのライヴを2度も経験したというのは、うらやましいような、うらやましくないような。そんな思い出話を、うれしそうに語ってくれるロブの表情が、とても印象的であった。GG Allinのライヴ模様は、ネット上で色々と見つけられるだろう。まさにロブが語っているような内容のステージが展開されているので、興味があるかたは是非見て、そんな場に居合わせる危険というのを想像してみてほしい。

 これまでのマシーン・ヘッドとは異なった面を見せた『カタルシス』だが、これらの楽曲をライヴで見ると、また印象も異なるに違いない。常に全力投球、テンション・マックスのマシーン・ヘッドのステージにハズレはない。目前に迫った来日公演、ぜひともお見逃しなく!

取材・文:川嶋未来


『MACHINE HEAD / Catharsis World Tour in Japan 2018』
7月2日(月) 東京 TSUTAYA O-EAST
7月3日(火) 大阪 Umeda TRAD
7月5日(木) 広島 Hiroshima CLUB QUATTRO
7月6日(金) 名古屋 Electric Lady Land
7月8日(日) 福岡 DRUM Be-1


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