【インタビュー】FIVE FINGER DEATH PUNCH / Zoltan Bathory

2018年05月18日 (金) 18:00

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現代ヘヴィ・ロック最強武闘集団ファイヴ・フィンガー・デス・パンチがニュー・アルバム『アンド・ジャスティス・フォー・ナン』を完成させた。世界に向けて正義の鉄槌を振り下ろす豪快ヘヴィネスは、通算7作目となる本作でも健在。いよいよ殺傷力を増したヘヴィネスが完膚無きまでに聴く者を襲う。
ギタリストのゾルタン・バソリーが、その戦いのバックグラウンドを熱く語ってくれた。

――『アンド・ジャスティス・フォー・ナン』は2016年にレコーディングして、2年が経ってある程度客観視できるようになったと思いますが、どんなアルバムでしょうか?

ゾルタン・バソリー(以下ZB):ファイヴ・フィンガー・デス・パンチのアイデンティティが確立されたアルバムだ。アイアン・メイデンやメタリカには、どんなアルバムを作っても独自の個性がある。彼らに迫る個性のある作品を作ることが出来たと誇りにしているよ。「ファイヴ・フィンガー・デス・パンチとはどんなバンドだ?」という質問への回答となるだろう。1980年代のメタルからベイエリア・スタイル、テクニカル・ジャーマン・スラッシュ、そしてダイナミックな曲調と本物のコーラスのあるオールドスクールなソングライティング...ファンが求める“俺たちらしさ”を100%実現させた音楽性だ。俺たちはファンを失望させるのが何よりも嫌いなんだ。『アンド・ジャスティス・フォー・ナン』を聴いて失望するファンは限りなく少ないと信じている。

――海外インタビューで「俺たちが書いた中で、“最もビッグな曲”が幾つか収録されている」と話していますが、それはどの曲を指しているのですか?

ZB:俺の中では「アイ・リフューズ」、「ホエン・ザ・シーズンズ・チェンジ」、「ウィル・ザ・サン・エヴァー・ライズ」がアルバムのツボだよ。“ビッグ”といっても、チャート・ポジションとかではない。ファンにとって特別な曲、人々の人生に長続きするインパクトをもたらす曲ということなんだ。バンドにとって最初のブレイクスルーとなった「ザ・ブリーディング」もそうだった。この曲は決してヒット・チャートに入ったわけではない。それでも多くの人の心に刻み込まれたんだ。「ロング・サイド・オブ・ヘヴン」もそうだった。ファンの人生に影響を与える、俺たちがいなくなっても残るような曲だと思う。

――ファイヴ・フィンガー・デス・パンチの歌詞ではしばしば“敵”としてyouへの言及がありますが、どんな人間をイメージしているのですか?

ZB:俺たちの歌詞は自分の周囲で起こっていること、社会的なテーマを題材としている。アルバムを作った時点でのタイムカプセルみたいなものなんだ。俺たちは神話やファンタジーについての曲は書かない。すべてがリアルなんだよ。だからyouは特定の個人だったり“体制”や“社会”だったりする。ただ俺たちはポリティカル・バンドではないし、プロパガンダを押しつけようとはしない。ひとついえるのは、現代は対話というものが成されない時代だということだ。誰もが自分が正義だと信じ込んでいる。このアルバムを作った2016年、世界は狂いつつあった。でもむしろ、2018年の方がリアルに響くだろう。

――ファイヴ・フィンガー・デス・パンチの歌詞ではしばしば“敵”に対する暴力を示唆するかのような描写がありますが...。

ZB:俺たちは決して暴力を肯定しない。“暴力的な音楽”なんてものは存在しないんだ。暴力的なのは人間そのものだ。確かに俺たちの歌詞は暴力をテーマにしていたり、音楽が感情を昂ぶらせることがある。でもそれは暴力を肯定するのではなく、むしろその逆だ。ヘヴィ・メタルを聴く人は、音楽でフラストレーションを解消することが出来る。ライヴで怒りや暴力性を発散するから、日常生活で暴力を振るうことがなくなると信じているよ。

――『アンド・ジャスティス・フォー・ナン』と『ア・ディケイド・オブ・デストラクション』にはオフスプリングの「ゴーン・アウェイ」が収録されていますが、カヴァー曲をレコーディングするときはどんな基準で、どんな想いを込めていますか?

ZB:俺たちなりの生命を吹き込むことが出来る曲であることが必須だな。バッド・カンパニーの「バッド・カンパニー」もそうだけど、単にお気に入りの曲をコピーするのではなく、ファイヴ・フィンガー・デス・パンチの世界観に溶け込んでいると思う。パンテラの「ア・ニュー・レヴェル」やフェイス・ノー・モアの「フロム・アウト・オブ・ノーホェア」もカヴァーして、面白いものになったよ。今回、他にカヴァー曲の候補はなかったな。また機会があったら、誰かの曲をやってみるよ。

――『アンド・ジャスティス・フォー・ナン』の曲を書いたのが2016年ということで、次のアルバム用の曲は既に書き始めていますか?

ZB:幾つかアイディアはあるけど、まだ新曲の形にはなっていないんだ。俺たちはツアー中に曲を書きためるタイプではなく、曲作りのセッションで仕上げるタイプだからね。サウンドチェックでジャムをやって曲を書いたりはしていない。これから世界をツアーするし、次のアルバムは2019年か2020年になるんじゃないかな。

――ところで、あなたの格闘技歴を教えて下さい。

ZB:小学校の頃から柔道を始めたんだ。俺が育ったブダペスト北部では、格闘技をやろうと思ったら柔道しか選択肢がなかった。俺はサッカーにはあまり興味がなかったしね。柔道では黒帯を取ったよ。それからアメリカに引っ越して、自分に向いた格闘技を探したんだ。キックボクシングや詠春拳もやったけど、ブラジリアン柔術をずっとやっているよ。ラスヴェガスのグレイシー道場で、ホイラー・グレイシーやアミルカー・“ミカ”・シピリの元で練習している。ツアーやレコーディングをしていない時は、道場生に教えているよ。

――あなたのガールフレンドがグレイシー一族だという話を聞きましたが、どのような血縁関係なのでしょうか?

ZB:ガールフレンドのヘザー・グレイシーはブラジリアン柔術の創始者カーロス・グレイシーの孫娘なんだ。カーロスには100人以上の孫がいたけど、その1人だよ。彼女は人間として尊敬できるし、一緒にトレーニングすることも出来る。最高のパートナーだ。

――日本の格闘家でリスペクトしている選手はいますか?

ZB:ムサシ・ミヤモト(宮本武蔵)とジゴロウ・カノウ(嘉納治五郎)だな。『五輪の書』は俺の愛読書だし、自分の格闘技人生の原点にあるのは柔道だから、その2人は最も尊敬する武道家だよ。今度日本に行くときは、彼らの所縁の場所をもっと訪れてみたいね。

――あなたの出身地のハンガリーといえば1940年代から60年代、サンダー・ザボーというプロレスラーがいて、日本で若手時代のアントニオ猪木とも対戦していました(1963年/第5回ワールド大リーグ戦)。彼はハンガリーではどの程度の知名度があるのでしょうか?

ZB:ハンガリー出身で、世界で活躍したスポーツ選手だから、格闘技をやっている人なら知っているんじゃないかな。俺は前から知っていたよ。直接の面識はないけどね。ただ若い人や、格闘技をやっていない人には馴染みがないかもね。サンダー・ザボーがイノキと試合をやったのは知らなかったよ。イノキは現代のMMA(総合格闘技)普及の重要なキーパーソンだったし、興味深い接点があるものだね。

文:山崎智之



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