【インタビュー】ESCAPE THE FATE

2018年04月03日 (火) 19:00

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 USはネバダ州、ラスベガス出身のメタル/ポストハードコアバンド、Escape The Fateの2年ぶりの新作となるアルバム『I Am Human』が完成した。グラム・ロックやパンク、LAメタル、ロックンロールと様々な要素を取り込んだ唯一無二のキャッチーなポストハードコア・サウンドで、2006年のデビュー以降、世界各国に根強いファンベースを確立した彼ら。だが一方で、ヴォーカリストの脱退を発端とする度重なるメンバー・チェンジや、レーベルの移籍など、逆境を何度も乗り越えてきた。困難を成長の糧にし、バンドとして目まぐるしく進化と変化を繰り返してきた彼らは、どのような想いをニュー・アルバム『I Am Human』に籠めたのだろうか。ヴォーカルのCraig Mabbittに訊いた。

――『I Am Human』というタイトルがとても印象的でした。

Craig Mabbitt (以下Craig): 『I Am Human』というタイトルは、アルバムの制作に取り掛かってから思いついたんだ。制作期間中、自分の人生や、これまで作ってきた楽曲について振り返っていた 。そして思いついた歌詞やメロディーを、全部ボイスメモに残しておいたんだ。そのデータをギタリストのKevin "Thrasher" Gruftに送ったら、彼がとても気に入ってね。ここで得たアイディアをベースに、楽曲を作り上げていき、結果、一度聴いたら耳から離れないようなパワー・バラードに仕上がっていった。その曲がタイトル・トラックである「I Am Human」だったんだけど、それはまさに、アルバムの骨組みにふさわしい楽曲だと思ってね。タイトルは、そこから取ったんだよ。

―― Escape The Fateはデビュー当初から、幾度のメンバー・チェンジを乗り越えてきましたね。前作『Hate Me』のリリース以降をご自身で振り返ってみると、どんな2年間でしたか?

Craig: バンドとして、メンバー同士の関係性がより強固なものになっていったと思う。『Hate Me』は、俺たちの目を覚ましてくれたアルバムなんだ。このアルバムのリリース以前は、バンドとして、悪い方向に進んでしまうこともあった。ギタリストが 急に脱退したり、ベーシストがいなくなってしまったり、マネージメントやプロダクションも入れ替わったりで、まるで悪夢のようだったんだ。でも、もう一度みんなで集まって曲を作り、『Hate Me』のリリースに向けて進んでことで、絆を深めることができた。以降はバンドの状況も好転して、物事もスムーズに運ぶようになって行ったよ。

――昨年も超過密スケジュールのツアーや大型フェスへの参加もあり、多忙な一年だったと思います。制作自体は、いつ頃から始められたのでしょうか?

Craig:制作自体は、7ヶ月前からだったかな。Escape The Fateとしてこんなに長い制作期間を取ったのは、実は初めてだったんだ。

――じっくりと時間をかけた理由は?

Craig:「自分たちにとって、正しい曲を作る」ことにフォーカスしていたからだね。今回は自分たちが愛し、みんなに愛されて、全員納得のいく楽曲だけを作ろう、と決めていた。というのも、過去には時間短縮のために、プロデューサーやレーベルの意見だけでアルバムに楽曲を入れることもあった。早く制作を終わらせて、ツアーに出ろ、とプレッシャーをかけられることも多かったんだ。でも今回は、何を言われても、俺たち自身の納得がいかないことに関しては、「NO」と言い続けた。どんなに時間がかかったとしても、自分たちが愛することのできる曲を作りたかったんだ。

――今作においても、前作同様プロデューサーはHoward Bensonが務めています。彼と再びタッグを組んだ理由も、そういったところにあるのでしょうか。

Craig:そうだね。前回Howardと一緒にアルバムを作ってみて、すごくスムーズに進んでいった。今回は、新しいプロデューサーを迎えて再び一から関係性を作り上げて、試行錯誤しながら進めていくよりも、自分たちがより快適に曲作りを進めていける状況を作りたかったんだ。そうすることによって、自分たちをよりオープンにさらけ出すことができ、それが新しいものごとに繋がっていくと思ったからね。

――アルバム発売に先駆けて、「Empire」と「Do You Love Me」が公開されましたね。

Craig:「Empire」と「Do You Love Me」はいずれも、『I Am Human』の持つアルバムの要素がはっきり現れている。聴いてくれる人が作品の内容をつかむことができるかな、と思って、この2曲を公開することに決めたんだ。人によっては「Empire」は最高だけど、「Do You Love Me」はEscape The Fate史上最悪な楽曲だ、と思うかもしれない。逆もあるかもしれない。どちらも大好きだったり、どちらも大嫌いだった人もいるかもしれない。けど、パワー・バラードのタイトル・トラック「I Am Human」を聴いたら、「あれ?やっぱりEscape The Fateは良いな、最高だな」と思うかもしれない。今回のアルバムはこうして、すべての人に対してオープンな状態であり、それぞれの感性に訴えかける要素が詰まっている作品にしたかったから、それを感じ取ってもらいたくて、まずはこの2曲を公開したんだ。

――アルバム自体は「Beautifully Tragic」や 「Four Letter Word」のようなライヴ映えするダイナミックな楽曲もあれば、「I Will Make It Up To You」や「If Only」といった、ポップ&キャッチーな楽曲も収録されており、サウンドの幅がとても広いように感じました。

Craig:テーマは特に設けていなかったぶん、悲しかったり、怒っていたり、パーティーをするために聴くようなバンドでいたくなくて、どんな状況でも、どんなムードにいても、何か感情に訴えかけるものを描いていこう、ということを意識していた。その結果、楽曲にもバラエティが生まれたんだよ。

――今作にも収録されている「Let Me Be」は、前作『Hate Me』のラスト・トラックでしたよね。今回のアルバムには、どう言った流れで収録する形になったのでしょうか?

Craig:「Let Me Be」はロバートが作った曲なんだけど、彼はこの曲に対して深い思い入れがあり、どうしてもアルバムに収録したいと言ってきた。キャッチーで良い曲だし、彼が強い意志を持っていたから、それならばトラックリストに含めてみよう、と思ったんだ。同時にこの曲は、リリース以降、多くのファンの間でウェディング・ソングになっている。左手の薬指に、「Let Me Be」のタトゥーを入れていれたカップルにも会ったことがあるんだ。ファンのみんなからも、求められている楽曲だから、今作にも収録したんだよ。

――では、バンド自身についてもお伺いします。Escape The Fateはデビュー以降止まることなく、常にツアーを続けていますね。こうした経験はバンドに対して、どのような影響をもたらしていますか?

Craig:どの経験も、すべて自分たちの糧となっているよ。ミュージシャンとして作品を制作するとき、ベースになるのは、自分たちの人生の経験だ。バンド初期の頃から計算すると、すでに12年もその経験を積んでいることになる。最初の頃はアメリカ国内だけを回り続けていたのが、今ではバンコクやクアラルンプールといった、今まで足を踏み入れたことのなかった土地でショウを開催することもできている。こういった状況によって、謙虚でいることができるし、自分自身を成長させることもできる。そしてその経験こそが、曲や歌詞になっていくからね。

――一番印象に残った会場は?

Craig:それぞれに思い入れがあるけど、ダウンロード・フェスティバルのメイン・ステージは、俺たちがこれまでショウをやった会場の中で、一番大きな規模だったから、印象に残っているよ。

――前回の来日から、すでに7年が経ちます。日本の印象はどうでしたか?

Craig:これは日本からインタビューを受けているから、こう言うわけではなくて、俺は本当に日本が大好きなんだ。実は人生で一番ハマったテレビゲームが、『ファイナルファンタジーVII』と言う作品でね。日本に降り立って周辺を歩いた時に、そのゲームの中に出てくるようなお店があったり、登場人物のような派手な髪型をしている人がいた。それを見て「嘘だろ?!ここは『ファイナルファンタジーVII』の世界の中なのか?!」と思って、ものすごく興奮したんだ(笑)。

――日本をエンジョイしてくださって、私たちもとても嬉しいです。では最後に、あなた方をここで待っている日本のファンへメッセージをお願いします。

Craig:日本のみんな、愛してるよ!俺たちは早く日本に戻って、みんなに会って、みんなのためにショウをやりたくて仕方ないんだ。オーストラリアかニュージーランドに行くときはいつも、マネージメントに「どうしてもうちょっとだけ距離を伸ばせないんだ……俺を日本へ連れて行ってくれ!!」と泣きついているんだ。一刻も早く戻るために、どうか日本のコンサート・プロモーターの人たちに、「Escape The Fateが見たい!」とたくさん訴えてくれ(笑)!みんなに会えるのを楽しみにしているよ!!

取材・文 : Leyna



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日本盤

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CD

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価格(税込) : ¥2,530

会員価格(税込) : ¥2,328

発売日: 2018年03月30日

輸入盤

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CD輸入盤

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Escape The Fate

価格(税込) : ¥2,970

会員価格(税込) : ¥2,584

まとめ買い価格(税込) : ¥1,782

発売日: 2018年02月16日

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