本日開幕「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」徹底レポート

2017年11月01日 (水) 11:00

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本日11月1日(水)より、森アーツセンターギャラリーにて開催される「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」。2002年に開催された「THE ドラえもん展」以来、15年ぶりの開催となる。

この展覧会の監修を務めた山下裕二氏(美術史家・明治学院大学教授)が、前回の出品作家を含む、日本の現代美術を牽引する28組のアーティストたちを選び、制作を依頼。“あなたのドラえもんをつくってください”というお題の下、“ドラえもん世代”ともいえるアーティストたちによる「ドラえもん×現代アート」というコラボレーションが実現した。

“ドラえもん世代”とひとくくりで言っても、この世代は実に幅広い。ちょっと古い話をすると「え、それ知りません・・・」なる“ジェネレーションギャップ”の洗礼にあうこともしばしばだが、この“ドラえもん”だけは違う。老若男女が共に楽しめ、共に話に参加することができる、ある意味鉄板ネタと言っても過言ではないだろう。

そんな誰しもが知っているドラえもんを通じて現代アートを楽しむことができる、いわば“一粒で二度美味しい展覧会”。そんな「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」の内覧会の模様をお届けする。

「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」内覧会レポート


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入口は天井も見逃せない
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「ドラえもん」と言えば“青”というイメージの方が多いだろうが、この入口もキレイな青だ。入口では、展覧会や美術展ではお馴染みの音声ガイドの貸し出しが。今回の音声ガイドはテレビでもお馴染みのフリーアナウンサー、羽鳥慎一氏。淡々とした語り口でありながら優しく耳に響く声で、それぞれの作品を解説してくれる。さらに嬉しいことに、今回の展覧会では、写真撮影が原則OK。作品と一緒に撮ることができる、またとない機会となっている。

「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」は、大きく2つのセクションからできている。一つ目は“あなたのドラえもん”をテーマに制作を依頼し出来上がった作品たち、そして二つ目は“映画ドラえもん”から好きな作品を選んでもらい出来上がった作品たち。

早速作品たちをご紹介しよう。


ドラえもん×アーティスト「あなたのドラえもんをつくってください」

入口を入って直ぐにドーーンと目に飛び込んでくるのがコチラ。村上隆氏作『あんなこといいな 出来たらいいな』。その左手には前回出展された、同じく村上氏作の『ぼくと弟とドラえもんとの夏休み』(2002年)も展示されている。サイズ感はもちろんのこと、カラフルな村上氏のキャラクターの中に無数のドラえもんたち。見ているだけでワクワクすること必至。

村上隆氏作『あんなこといいな 出来たらいいな』


前回出展された『ぼくと弟とドラえもんとの夏休み』(写真左手)


この展覧会はただ作品が並べられているだけでなく、ブースのように区切られていて、それぞれの世界観が大切にされている。当然だが、現代アートとひとくくりで言っても、絵画・彫刻・アニメ・インスタレーションなど内容は多岐にわたる。作家によって異なる出品内容を最高のシチュエーションで楽しめる工夫がされているので、それぞれの作品にどっぷりと浸ることができるのだ。

そして次のブースに進むと、Mr.氏作『重力ちょうせつ機』、福田美蘭氏作『波上群仙図』と前回出展作『レンブラント ―パレットを持つ自画像―』(2002年)、さらに蜷川実花氏作『ドラちゃん1日デートの巻2017』と前回出展作『ドラちゃん1日デートの巻』(2002年)が展示。蜷川氏は、2002年に次いで同じテーマでの出展だが、15年の月日を感じながらも、そこに存在するドラえもん愛は健在だ。

Mr.氏作『重力ちょうせつ機』


福田美蘭氏作『波上群仙図』(手前)と前回出展作『レンブラント ―パレットを持つ自画像―』(奥)


蜷川実花氏作『ドラちゃん1日デートの巻2017』


前回出展作『ドラちゃん1日デートの巻』


次いで現れたのが、凛々しい佇まいの小谷元彦氏作『救世銅羅ェ門』。これはドラえもんがもしリアルにいたとしたら、と制作された像。今にも動き出しそうだし、超イケメン風なのが、ちょっとドキドキする。ドラえもんの纏う銀色のマント的なものは、街に溶け込むようにアウトラインが消えて馴染むようになるイメージなのだとか。

小谷元彦氏作『救世銅羅ェ門』


まるで洞窟の壁画のように展示されているこちらは、鴻池朋子氏作『しずかちゃんの洞窟(へや)』。これは全て皮に描かれたもので、その皮がつなぎ合わされてできた巨大サイズの作品となっている。この小部屋(洞窟?)への出入り口の幕のところに小さな鈴がつけられていて、出入りする度に可愛らしい音がする。なんだか異空間、異世界へと誘われるよう。

鴻池朋子氏作『しずかちゃんの洞窟(へや)』


さらに鴻池氏はもう一点出品しているのだが、これがまたなかなかシュールな映像だ。『ドラえもんの歌 on 森吉山』。雪山の中で歌うドラえもんのテーマが耳に残る、面白い作品。

鴻池朋子氏作『ドラえもんの歌 on 森吉山』


次に目に飛び込んでくるのはシャワールームの絵、会田誠氏作『キセイノセイキ 〜空気〜』。お風呂と言えばしずかちゃんだが、そこにしずかちゃんは描かれていない。よーく目を凝らすと、シャワーの水だけでしずかちゃんを描いているのだ。ちょっとセクシー。さらに和紙に描かれた、町田久美氏作『星霜』。そして山口晃氏作『ノー・アイアム・デー』。この山口氏の作品が、ありそうでないドラえもんとのび太のひとコマを描いている。読むとプッと吹いてしまう面白さ(実際、吹いてしまった)。

会田誠氏作『キセイノセイキ 〜空気〜』


町田久美氏作『星霜』


山口晃氏作『ノー・アイアム・デー』


区切られたブースはまるで迷路のよう。奥に配置された次の映像ブースでは、佐藤雅春氏作『かくれんぼ』が流れている。リアルな実写映像の中にアニメのドラえもんが存在している。ポテポテと歩くドラえもんがリアルな世界に存在している感じをじっくり楽しんでほしい、ホッコリする映像。

佐藤雅春氏作『かくれんぼ』の一場面


次のブースには、石膏で作られた大きなドラえもん。西尾康之氏作『OPTICAL APPARITION』。何もないと真っ白い大きなドラえもんなのだが、ここに様々な色の光が当てられて、急に息が吹き込まれる。ドラえもんの背後は、西尾氏の考える“ドラえもんの中身”なんだとか。

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西尾康之氏作『OPTICAL APPARITION』
基本は白の石膏像だが、光が当たるとその表情を変える
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その横にはまた映像の小部屋が。しりあがり寿氏作『万事解決!劣化防止スプレーの巻』が上映。見事にふざけた感じがあまりにもらしくて笑える。劣化防止スプレーがどう使われるのかは、ぜひ映像で確かめて欲しい。エンディングで流れるキャラクターたちのブレイクダンスは必見だ。

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しりあがり寿氏作『万事解決!劣化防止スプレーの巻』より何場面かをピックアップ
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次のブースには立体的な作品たちが展示。まずは、森村泰昌+コイケジュンコ作『Ji-Ku-Mo-Ko プロジェクト「空(くう)を越えるドラス」』のセルフポートレートが2点。そして『二〜四次元ドレス』と銘打たれた実際のドラスたちが展示されている。それぞれ<ドラ型>と<ドラミ型>となっていて、それぞれのウィッグやドレスはよく見ると、コミックスなどの端切れから作られている。どうやらコミックスや雑誌が作られる工程でできる“刷り出し”というものを使用しているらしい。<ドラ型>はドラえもんのセリフ部分のみでできており、<ドラミ型>はドラミのセリフ部分のみでできているという徹底ぶり。細かなディテールを、その目でぜひ。その脇には、森村泰昌氏の前回出展作である、森村泰昌&ザ・モーヤーズ作『ドラス』も展示されている。

『二〜四次元ドレス』ドラミ型と『Ji-Ku-Mo-Ko プロジェクト「空(くう)を越えるドラス」』のセルフポートレート


『二〜四次元ドレス』ドラ型と『Ji-Ku-Mo-Ko プロジェクト「空(くう)を越えるドラス」』のセルフポートレート(一部)


前回出展作 森村泰昌&ザ・モーヤーズ作『ドラス』


その向かい側には漆で制作された大きな作品。渡邊希氏作『タイムドラベル』。一見するとただの黒い風呂敷のようなものに見えなくもないのだが、近くでよく見ると細かく絵が描かれている。美しい漆がこんな形の巨大アートになるというのに驚かされる。

渡邊希氏作『タイムドラベル』


次のブースに進むと、そこには梅佳代氏作『私の家のドラえもんの写真』。タイトル通りに、実際に写っているのは実の家族たちなのだそう。家庭の中にしっくりとはまり込んでいるドラえもん。じぃじとドラえもんの被り物がなんとも言えず微笑ましい。

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梅佳代氏作『私の家のドラえもんの写真』
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そして次なる個室。ここには奈良美智氏作『依然としてジャイアンにリボンをとられたままのドラミちゃん@真夜中』と前回出展作『ジャイアンにリボンをとられたドラミちゃん』(2002年)ほか、スケッチやフィギュアなど多数展示されている。今回のドラミちゃんが少し涙目なのに心が打たれる。本当に早くリボンを返してあげて欲しい。


奈良美智氏作『依然としてジャイアンにリボンをとられたままのドラミちゃん@真夜中』


前回出展作『ジャイアンにリボンをとられたドラミちゃん』


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ドラえもん×アーティスト「あなたのドラえもんをつくってください〜映画編〜」

ここからは1980年から公開されている映画ドラえもんと現代アートのコラボレーション。アーティストが自身の好きな映画作品を一点選び、そこから制作したという。

目にした瞬間に「あれ?墨絵かな?」と思ってしまった作品、なんと黒板画。れなれな氏作『静かな決意』は、「のび太の新魔界大冒険〜7人の魔法使い〜(2007年)」とのコラボ。個人的なことだが、黒板画を見るのは初めて。その繊細さ、迫力に度肝を抜かれた。チョークだけでここまで描く技術に心酔。

れなれな氏作『静かな決意』


篠原愛氏作『To the Bright〜のび太の魔界大冒険〜』は、タイトル通りに「のび太の魔界大冒険(1984年)」とのコラボ。原作では敵対同士だったものを仲良く描き、いい意味でのパロディを作り上げたという。ドラえもんたちとのタッチの違いがほんわか可愛い。

篠原愛氏作『To the Bright〜のび太の魔界大冒険〜』


その隣には水墨画の山口英紀氏作『ドラえもん ひみつ道具図典〜タケコプター〜』と『ドラえもん ひみつ道具図典〜自動万能工事マシン〜』。その前には伊藤航氏によってケント紙で制作されたリアル模型が展示されている。「のび太と雲の王国(1992年)」とのコラボ作品となるこちらは、時代を超えたテイストで非常に楽しい。しかもその模型もまたリアル。美しさとその丁寧な作業にため息がでる。


山口英紀氏作『ドラえもん ひみつ道具図典〜タケコプター〜』と伊藤航氏作のその模型



山口英紀氏作『ドラえもん ひみつ道具図典〜自動万能工事マシン〜』と伊藤航氏作のその模型


次いで中里勇太氏作『選んだゆめときぼう』。なかなかのサイズの像だ。こちらは「のび太の日本誕生(1989年)」とのコラボで、のび太の想像によって生み出された三匹の生物(ペガ、グリ、ドラコ)をベースに作られた美しい彫刻。乗って写真を撮りたくなるがもちろん乗ることはできない。

中里勇太氏作『選んだゆめときぼう』


そして巨大サイズのしずかちゃんが登場。坂本友由氏作『僕らはいつごろ大人になるんだろう』は「のび太の宇宙小戦争(1985年)」とのコラボ。海から上がってきたばかりのような水が滴る巨大しずかちゃんがなまめかしくも可愛らしい。“非日常体験”を体験してもらうことを目的に大きな絵画を手がけた作者の術中に完全にハマった。中にドラえもんが描かれているので、ぜひ探してみて。

坂本友由氏作『僕らはいつごろ大人になるんだろう』


こちらの絵画は山本竜基氏作『山本空間に突入するドラえもんたち』。「のび太の恐竜(1980年)」とのコラボなのだが、この“山本空間”には、無数の山本氏が描かれている。一体“山本空間”には何が存在するのだろう。

山本竜基氏作『山本空間に突入するドラえもんたち』


脇にあった小さなブース。真っ暗な中、映像かと思いきやメディアアートが展示されていた。後藤映則氏作『超時空間』は、「のび太の宇宙開拓史(1981年)」とのコラボレーション。ナイロンでできた花のようなオブジェにプロジェクションで模様が浮かび上がる。吸い込まれる。

後藤映則氏作『超時空間』
プロジェクションによって次々とその表情を変える


次いで大きなブースが。こちらも真っ暗なのだが、壁に様々な影が映し出されるインスタレーション作品。一体何から発せられる光だろうと目を凝らすと、そこには定規やスプレーボトルなど、多数の日用品がまるでジオラマのように点在し、その間をLEDライトをつけた鉄道模型が縫うように走っている。電車が移動するにしたがって映し出される影が変化するのだが、その映像たるや。クワクボリョウタ氏作『LOST #9』は「のび太のひみつ道具博物館(2013年)」とのコラボレーション。

クワクボリョウタ氏作『LOST #9』


次いで展示されていたのは、大きな屏風絵。中塚翠涛氏作『光と影』は「新・のび太の日本誕生(2016年)」とのコラボで、時間軸を表現するために六曲一隻で仕上げているという。儒教とドラえもんたちを絡めたりと非常に興味深い作品。

中塚翠涛氏作『光と影』


その横には近藤智美氏作『ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ』。「のび太と鉄人兵団(1986年)」とのコラボであるこの作品は、パラレルワールドに憧れがある人にはたまらない面白さ。映画内でしずかちゃんが発したセリフにしびれた作者がそのセリフをタイトルに描いた作品だ。

近藤智美氏作『ときどきりくつにあわないことするのが人間なのよ』


またもや大きなドラえもん。これは増田セバスチャン氏作『さいごのウエポン』。「のび太のドラビアンナイト(1991年)」とのコラボレーションであるこの作品は、どこかの砂漠にポツンと置き去りにされたドラえもんのぬいぐるみが見つかったというのがコンセプトとなっている。この可愛さに思わずすり寄りたくなるが、一体なんの“ウエポン(武器、兵器、凶器)”なのかと想像してしまう。

増田セバスチャン氏作『さいごのウエポン』
右奥に見えるのはTV取材に対応中の増田氏ご本人


そしてこちらが最後のブース。シシヤマザキ氏作『(Pink) Dust In The Wind〜すべては(ピンクの)もやの中に〜』の映像作品。「のび太とアニマル惑星(1990年)」とコラボしたこの作品は、その作品のオリジナル予告編というコンセプトで作られたもの。彼女のタッチで作られたこの1分間の作品は、気付くともう一周見てしまっていることに気づくループ作品。あれ?いつ一周しちゃったんだ?と暫く見惚れてしまった作品。

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シシヤマザキ氏作『(Pink) Dust In The Wind〜すべては(ピンクの)もやの中に〜』より何場面かをピックアップ
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最後はグッズショップ

ここまでひと息で見学してくると、すっかりアーティストたちの作品の魅力に取り憑かれてしまい、お気に入りのアーティスト作品をうちに持ち帰りたい、そんな心境になってくる。そこできました、グッズコーナー。さまざまなコラボ商品がズラリ。ひと通り眺めてどれを買うかしばらく悩んでしまうことだろう。ちなみに公式図録はマストバイ。作品の美しい図録はもちろん、アーティストたちの作品に込められた想いがビッシリと詰め込まれていて読み応えバッチリだ。

キャッシャーの前には、「川崎市 藤子・F・不二雄ミュージアム」の出店も。本来ならば藤子ミュージアムに足を運ばないと買えない品々が六本木でも購入可能というのは嬉しい。

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ドラえもんファンはもちろん、アートファンにも訴えかけること間違いナシの「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」。ドラえもんと現代アートが見事に融合した作品の数々に圧倒され、時にクスッと、時にウットリさせられること必至。通常の美術展や展覧会ともまたひと味違うこの「THE ドラえもん展 TOKYO 2017」は、2017年11月1日(水)から2018年1月8日(月・祝)まで、森アーツセンターギャラリーにて開催。

開催概要


THE ドラえもん展 TOKYO 2017
(ザ ドラエモンテン トウキョウ ニイマルイチナナ)


【開催期間】
2017年11月1日(水)〜2018年1月8日(月・祝)
※会期中無休

【開館時間】
10:00〜20:00(火曜日は17:00まで)
※入館は閉館の30分前まで

【会場】
森アーツセンターギャラリー
東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階


©Fujiko-Pro

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