【インタビュー】SANTA CRUZ

2017年10月06日 (金) 19:00

|

HMV&BOOKS online - ロック


 フィンランドのヘルシンキ出身のサンタ・クルーズが、結成10年目に当たる今年、サード・アルバム『バッド・ブラッド・ライジング』を発表する。2015年発表の前作『サンタ・クルーズ』は、本国のアルバム・チャートで初登場3位を記録。その後のヨーロッパ・ツアーと、セバスチャン・バックの北米ツアーの前座で世界にファンを広げ、2016年末には東京で初の来日公演を実現させた。そして2017年は、『ローリング・ストーン』誌が「知っておくべき10の新アーティスト」に彼らを選抜するほど注目されている。モトリー・クルー直系のルックスとサウンドでデビューした彼らだが、新作ではヘヴィ・メタルの枠を超えたスケールの大きなロック・サウンドを獲得。今後、ワールドワイドな活躍が期待されている4人組である。フロントマンのアーチー・クルーズに話を聞いた。

――日本の取材のためにお時間とっていただきありがとうございます。

アーチー:もちろんだよ、喜んで!

――昨年末、サンタ・クルーズは原宿ASTRO HALLにて初来日公演を行ないましたが、日本についてはどんな印象を持っていますか?

アーチー:実は、日本にはもう4回行ってるんだ。子供の頃、家族で2回旅行して、3度目はザ・ローカル・バンドでラウド・パークに出演して、去年、サンタ・クルーズで来日した。めちゃくちゃ楽しんだよ。俺は日本が大好きなんだ。特に、日本の景色と桜がね。家族で行ったのは東京だけじゃなくて、大阪と京都と名古屋、富士山にも行ったんだ。富士山は、本当に美しかったよ。日本の人たちはフレンドリーで礼儀正しくて、ニューヨークみたいな都会とは違ってた。だから、日本の文化は尊敬しているよ。あと、俺はタトゥーが大好きで沢山入れてるんだけど、全部和彫りなんだ。虎とか鷹とか花とか、フルスリーブだよ。

――それは凄いですね。

アーチー:ああ。それに、侍とかも大好きなんだ(笑)。寿司も、毎日のように食べてるしね。

――フィンランドでも、お寿司は人気なんですか?

アーチー:うん、特にヘルシンキでは、寿司はすごく人気だよ。俺の友人がヘルシンキでスシバー&ワインっていう店をやってて、最高の寿司とワインが味わえるんだ。ヘルシンキに来ることがあったら、お薦めだよ。

――ヘルシンキ出身なのに、カリフォルニア州にあるサンタ・クルーズがバンド名になっていますが、このバンド名の由来は?

アーチー:メンバー達と出会う前の話なんだけど、学校で授業中に地図を見てたら、カリフォルニア州にサンタ・クルーズがあるのを見つけた。俺はモトリー・クルーの大ファンだったから、「いい響きの名前だな」って思ったんだ。このジャンルに、サンタ・クルーズっていう名前のバンドもいなかった。ハード・ロック界には、ヘルレイザーとか、決まり文句みたいな名前が一杯あるから、サンタ・クルーズは反常套句になる名前だと思ってさ。

――メンバーの名字をクルーズで統一したのも、すごくいいアイディアですね。

アーチー:うん、ラモーンズみたいにね。

――ラモーンズも、好きだったんですか?

アーチー:大ファンではなかったけど、もちろん好きだったよ。素晴らしいバンドだからね。だから、名前に関しては彼らにインスピレーションを貰ってると思う。パンクで好きなのは、セックス・ピストルズとザ・クラッシュだよ。

――さて、3作目となる『バッド・ブラッド・ライジング』ですが、素晴らしい完成度ですね。制作を始めたのは、いつだったんですか?

アーチー:去年の夏に制作を始めたんだ。いや、作曲はもっと前から始めてたな、もう2年前になるよ。それで、今年の4月に完成したから、制作は1年半ぐらい続いたことになるね。


――作曲は、メンバー全員で行なってるんですか?

アーチー:通常は、俺とギタリストのジョニーで作曲してる。時々、ベーシストのミディーが意見を言う時もあるけどね。

――アルバムのオープニングを飾る「ヤング・ブラッド・ライジング」は、ギターが炸裂しているロック・アンセムで、一緒に合唱するのにぴったりだと思います。

アーチー:ありがとう。だから、セカンド・シングルに選んだんだ。

――アルバム・タイトル『バッド・ブラッド・ライジング』は、この曲からとったんですよね?

アーチー:うん。ジョニーはアルバム・タイトルを『ヤング・ブラッド・ライジング』にしたがってたんだ。でも俺は、「俺達、もう若くないだろ、25歳だぜ」って(笑)。

――(笑)25は若いですよ!

アーチー:でも、俺達のセカンドEPが『Anthems for the Young ‘n' Restless』ってタイトルだったんだけどさ、もう10年前の作品なんだ。あの時にヤングって使ってたから、違う名前にする必要があると思ったんだよ。『バッド・ブラッド・ライジング』はより攻撃的な感じがするから、気に入ってるんだ。

――前作『サンタ・クルーズ』と比べると、この新作は格段に幅広いサウンドになっていますね。

アーチー:うん、前作はメタル寄りだったけど、新作はもっとロックになってるし、以前よりポップにもなってる。「ブリーズ」とか「ドラッグ・ミー・アウト・オブ・ザ・ダークネス」とか、以前よりポップな曲になってるからね。俺達はもうヘヴィ・メタル・バンドじゃないんだ。ロック・バンドなら何でもやりたいことができるから、前作よりも明らかに多様性があるアルバムになったよ。

――ダイナミックでパワフルなロック曲、「バッド・ハビッツ・ダイ・ハード」についても、教えていただけますか?

アーチー:「バッド・ハビッツ・ダイ・ハード」も、俺にとっては、ポップな曲なんだ。テイラー・スウィフトの曲にギターを入れたような曲って感じがするよ(笑)。ビートの部分は、デフ・レパードの「シュガー・オン・ミー」をちょっと意識して作ったんだよね。曲中のダイアローグが、「シュガー・オン・ミー」っぽいんだ。

――そう言われれば、そうかも(笑)。「ゲット・ミー・アウト・オブ・カリフォルニア」についても教えて下さい。私はロサンゼルスに住んでいるのですが、カリフォルニアの空気を反映している素敵な曲だと思って。

アーチー:そうなんだ! この間、2ケ月ほどL.A.に行ってたよ。

――この曲は、その時に思いついたんですか?

アーチー:いや、この曲はイタリアにいた時に書いたんだ。2014年だった。だから、このアルバムは3年前から作ってたことになるね。ホテルのバルコニーで、この曲の冒頭を歌ってるビデオがあるんだよ。「22歳で〜」って。当時はまだ22歳だったんだ。今は25歳だけど、曲中では23歳だから、面白いよね。その時の俺は、人生でどこに向かったらいいのかが分からない気がしてた。それで、バルコニーで「22歳だけど、俺は全人生を生き抜いた」って歌って、「これはいい曲だぜ!」って思って録音したんだ。そしたら、1年前にジョニーが、「あの22歳の曲覚えてるか? サビを思いついたよ」って言って、歌い出したんだ。「すげえ、素晴らしいサビだ」って思った。そうやって、この曲が完成したんだ。


――ちなみに、ロサンゼルスに2ケ月来ていたのは、どうしてですか?

アーチー:その時にはアルバムが完成してて、休暇を取りたかったんだ。自分の時間を持ちたかった。ロサンゼルスには友人が一杯いて、自分に合う場所っていう気がしてるんだ。2ケ月間、スケボーして、太陽の光を満喫して、瞑想をしてたんだよ。

――いいですねえ。曲を作る時、あなた達にとって一番大事なことって何ですか?

アーチー:一番大事なのは、多分フックとコーラスだね。頭に残るようなフックとコーラスを書こうとしてるよ。曲の中で一番重要なパートだからね。

――歌詞はどうですか?

アーチー:歌詞も、昔より大事な部分になってきているね。俺達の英語力が昔より向上したし。若い頃って、曲の中で一番重要なのは、ギター・ソロなんだよ(笑)。あとは、曲の速さとかね。でも、大人になるにつれて、曲のメッセージを、以前より重視するようになったよ。だから、うん、歌詞も大事だよ。

――それが、この新作には表れていると思います。どの曲にも、意味のあるメッセージが含まれていますね。

アーチー:どうもありがとう。それが伝わって、嬉しいよ。

――ファースト・シングルの「リヴァー・フェニックス」、「ドラッグ・ミー・アウト・オブ・ザ・ダークネス」、「バック・フロム・ザ・デッド」など、深い悲しみや闇の中で、光を見つけて立ち上がろうとするような曲が多くなっていますよね。

アーチー:それらの曲は、バンドが経験したことと、俺自身が落ち込んでいたことから生まれたんだ。前作の長いツアーで、2年間パーティし続けたせいで、その後、俺はしばらく鬱になってたんだよ。だから、「ドラッグ・ミー・アウト・オブ・ザ・ダークネス」は、鬱について歌った曲になってると思う。そこまで酷い鬱じゃなかったんだけどね。誰にだって、落ち込む時ってあるからさ。

――『バッド・ブラッド・ライジング』の発表後、サンタ・クルーズが達成したい目標は何ですか?

アーチー:もっとアメリカでツアーしたい。それから、日本でももっとツアーしたいし、アジア全土を回ってみたい。それと、俺達がロサンゼルスに移住するっていうのも、悪いアイディアじゃないね。

――それは、すごくいいアイディアですよ! あなた達は、すでにL.A.出身のバンドみたいなサウンドなんですから、ぴったりだと思います。

アーチー:そうなんだよね!

取材・文:鈴木美穂
Photo by Viivihuuska


日本盤

Bad Blood Rising

CD

Bad Blood Rising

Santa Cruz

価格(税込) : ¥2,530

会員価格(税込) : ¥2,328

まとめ買い価格(税込) : ¥2,150

発売日: 2017年10月06日

輸入盤

Bad Blood Rising

CD輸入盤

Bad Blood Rising

Santa Cruz

価格(税込) : ¥2,724

会員価格(税込) : ¥2,371

発売日: 2017年11月10日

注文不可

%%message%%

最新ニュース・情報を受け取る



HMV&BOOKS online最新ニュース

最新ニュース一覧を見る