【インタビュー】ジミー・イート・ワールド

2016年10月21日 (金) 12:00

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“エモーショナル・ロック”というジャンルを世界的メジャーに押し上げた最大の功労者であり、揺るぎない絶対王者として高い人気を誇るジミー・イート・ワールド。2001年発表の4作目から9作目となるニューアルバム『インテグリティ・ブルース』まで3年おきにコンスタントに新作を発売してきた彼ら。前作『ダメージ』はバンド結成20周年記念作だったが今作はメジャー・デビュー20周年目を迎え、リリック的にもより円熟味を増した、エモーショナルかつメロディアスな作品に仕上がっている。

フロントマンのジム・アドキンスは、このニューアルバムのコンセプトを「人間は常に進歩(progress)の過程にある」と表現する。そんなジム自身も、昨年ソロEPを発表。グループとは違う50〜60年代のロックンロールやカントリーに影響を受けたポップ・ソングを披露し、アーティストとしての成長を見せつけたばかりだ。20年以上のキャリアを積んだ今だからこそ、俯瞰した視点で語ることが出来る「進歩」という言葉がとても印象的だ。

新作のテーマは「人間は常に進歩(progress)の過程にある」


「自分が幸せだとか、自分で自分の価値を認めるとかいうのは、時としてゴールに辿り着いたような気にさせてしまう罠をはらんでいると思うんだ。本当ははるか遠くにあるものなのにね。そこへ実際に辿り着いた気がしても、理想の、または期待していた結果にならない場合はがっかりしてしまうこともあり得るけど、そこへの軌道に乗っているなら、自分の持っていないものに固執するよりも自分の努力や今持っているものに意識を集中させれば、そのとき本当の意味で自分の価値や幸せを見いだすことが出来ていくと思うんだ」

「(進歩の過程において)正しいことをやる作業というのは、孤独を伴うことがある。でもそれは、自分の努力に対して何か期待してしまうからそう感じてしまうと思うんだよね。それは自分ではどうにもコントロールできない。努力の質はコントロールできる。努力の結果はコントロールできないけどね」

「グラフのX軸を現実としよう。Y軸は自分の期待だとする。そこに、現実と理想の間に失望というギャップが発生するんだ。そうするとその食い違いを何とか合理的に正当化しようとするんだ。でもそのためにエネルギーを無駄に使ってしまう。ターゲットが間違っているというのかな。だから、現時点に意識を集中させて、いま自分に何があるのかを考えることだね。それが全てなんだから」

節々で立ち止まって「これは本当に俺たちのベストな仕事なのか?」と自分たちに尋ねた


新たな試みにも貪欲だ。ニューアルバムのプロデューサー、ジャスティン・メルダル・ジョンセンとは初のタッグとなる。彼を起用した理由は何だったのだろう。

「外部のプロデューサーと仕事をする理由は、グループや自分自身が考えもしないようなフィードバックを貰うためなんだ。でも1人とあまりに長い間組んでしまうと、その人のメソッドに慣れすぎてしまうからね。様々な人たちと仕事をすることが、成長する機会を与えてくれると思うんだ」

「今回のアルバム制作に入ったとき、僕たちの共通の意識として「自問までのサイクルを短縮化す る」というのがあったんだ。節々で立ち止まって、「これは本当に俺たちのベストな仕事なのか?」と自分たちに尋ねた。「それとも単に、これが俺たちのやり方だからと言って淡々とやることをやっているだけなのか?」ってね。そういう状態を打破することが大事だったから。それをジャスティンに説明したら、彼は僕たちにとって難しいかも知れない、あるいはどこに行くかも分からないような方向に僕たちをプッシュすることに大いに乗り気だったんだ。もしかしたら失敗するかも知れない道(笑)を選ぶことが自分達にとっては大切だった」

とりわけ、アルバムの中でも特に気に入っているというタイトル曲では様々な挑戦をしたようだ。

「「インテグリティ・ブルース」なんかは、今の状態になるまでの道が5つくらい考えられたんだ。僕がオーケストラに合わせて歌って、ギターやドラムといったジミー・イート・ワールドで普段使っていると認識されているような楽器は無しというアイデアもチャレンジだったね。そんな感じで、アルバム中にチャレンジの要素が散りばめられているんだ」

夜の街、もしくは道路で何かを待っているかのような女性の姿が意味ありげなアートワークにもテーマは貫かれている。

「写真は全部ナタリー・オムーアが撮ってくれて、コンセプト関連の作業を僕と一緒にやってくれたんだ。「どこにいようと、進歩の過程の中にいる自分を見つける」というものだね。どこにいようとどんな環境に身を置こうと、自分が進歩の過程の中にいると考えないといけない。自分が進歩の過程にいるに過ぎないという事実を受け入れることは、ある意味自分自身を解放することでもあるんだ。孤独な作業かも知れないけど、何らかのアクションを起こす必要があるだよ。主人公が様々な環境に身を置くというイメージで旅をしているんだ。 進歩しながら、ある道を歩いているという感じだね」

音楽に対して情熱的な視点がない人とはむしろ一緒にやりたくないよね


ジミー・イート・ワールドが結成から23年と長期的に活動を続け、そしてコンスタントに作品をリリースできる秘訣についても聞いてみた。

「互いにリスペクトしあうことが大事だね。そりゃ僕たちだって、バンドのあり方について議論が白熱してケンカになってしまうことがあるけど、意見が衝突したときもみんなに対してリスペクトの念を持ち続けていられれば、みんなが何でこんなに熱くなっているのか、ケンカしているのか、それは自分が求めているものと同じもののためなんだってことに気づくんだ。みんなベストの結果を手に入 れたいって思っている。自分のエゴをちょっとチェックして、この人が闘っているのは自分が欲しがっているものと同じもののためなんだって分かれば、その人の発言が自分に対するあてつけなんじゃなくて、実はインスピレーションを与えてくれるものだってことに気づく。というか、音楽に対して情熱的な視点がない人とはむしろ一緒にやりたくないよね」

そんな共通の情熱を持つ彼らだからこそ、生み出すことが出来たニューアルバム『インテグリティ・ブルース』がリリースされるのは10月26日。新たなマスターピースの誕生は間もなく。

最新リリース情報


JIMMY EAT WORLD / ジミー・イート・ワールド
ニュー・アルバム 
『Integrity Blues / インテグリティ・ブルース』
<国内盤CD>
2016年10月26日発売予定
2,200円+税
SICP-4999
トラックリスト
01. You With Me / ユー・ウィズ・ミー
02. Sure And Certain / シュア・アンド・サートゥン
03. It Matters / イット・マターズ
04. Pretty Grids / プリティ・グリッズ
05. Pass The Baby / パス・ザ・ベイビー
06. Get Right / ゲット・ライト
07. You Are Free / ユー・アー・フリー
08. The End Is Beautiful / ジ・エンド・イズ・ビューティフル
09. Through / スルー
10. Integrity Blues / インテグリティ・ブルース
11. Pol Roger / ポル・ロジェ

Integrity Blues

CD

Integrity Blues

Jimmy Eat World

価格(税込) : ¥2,420

会員価格(税込) : ¥2,226

まとめ買い価格(税込) : ¥1,984

発売日: 2016年10月26日

購入不可




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1993年、米アリゾナ州にて結成の4人組ロック・バンド。エモーショナルかつ繊細なメロディで“エモというジ?..


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