【インタビュー】DEATH ANGEL

2016年05月24日 (火) 18:45

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アメリカ西海岸ベイエリアを拠点とするスラッシュ・メタル・バンド、DEATH ANGELが通算では8枚目となるスタジオ・アルバム「THE EVIL DEVIDE」を完成させた。アグレッシヴな中にも曲によっては洗練と叙情を横溢させた彼ら独特の作曲スタイルはここにきてますます冴え渡っている。バンドのメイン・ソングライターであるロブ・キャブスタニーが4月中旬に取材に応じてくれた。
――2014年にDEATH ANGELとして日本の『LOUD PARK』に出演しましたね。

ロブ・キャブスタニー(以下、ロブ):そう、ようやく『LOUD PARK』に出られたんだ! いつもはクラブチッタの『THRASH DOMINATION』に出演している。しかしクラブ・ショウ、ヘッドライナー・クラブ・ショウは長年やっていない。その理由は俺には判らない。3年に一度だけショウを1回だけとか、そういうことではなく、俺は本当はもっとやりたいんだ。『THRASH DOMINATION』は物凄く楽しいよ。大好きな場所だ。でも俺はもっとやりたい。クラブチッタで1回やって、その後2年行くことがなかったりするのではなく、もっと頻繁にプレイしたい。日本では充分プレイ出来ていない! だからこのアルバムで出来ると良いんだが…。

――『THRASH DOMINATION』もあなた方にとって重要な、思い入れの強いフェスティヴァルですよね? これまで何度か出演していますが。日本の色々なタイプのフェスティヴァルに出たいと思いますか?

ロブ:ああ、勿論さ。でも、今年出演するとしたら、そろそろブッキングされているだろう。その気配がないところを見ると、このアルバムで今年フェスティヴァルに出るということはないだろう。でも、とあるビッグなバンドとのツアーは9月から始まる。その後、何だかんだで来年まで続くだろうから、フェスティヴァルに出演するのはその後になるだろう。来年は物凄く忙しい1年になるんじゃないかな。俺も他のメンバーもみんなフェスティヴァルでプレイするのが大好きだから、本当は日本へもさっさと行きたいところなんだが、色々な理由や現状、タイミングやプランニングがあるし、1つひとつしっかりと戦略をもって計画立ててやらないといけない。とにかく、まずはアルバムをリリースし、その反応をしばらく様子見して、みんなにも慣れてもらって、という具合にして、しばらくそういう期間を設けないといけない。そしてみんなが“hungry for DEATH METAL”という状態になってから。(笑) そこから総てが本格的に動き始める。

――僕はあなた方と同世代で、1987年に「THE ULTRA VIOLENCE」であなた方がデビューした時、同じくらいの年齢なのにこんな凄いバンドがいるのかと驚いたことを今でも覚えています。メンバー全員が10代の時にデビューしたわけですが、色々な人生経験を積む前と、それから29年後の今とでは物の見方はやはり違っていますよね?

ロブ:ああ、もう間違いなく違っている! 正確に言うと、違っているというより、進化、発展、進歩、成長している。俺達のキャリアは30年にも亘るし、今言われたようにスタート当初の俺達は本当に若かった。正確に言うと子供だった。(笑) 学校に通っている子供で、楽器の弾き方だって判っていなかった。楽器の弾き方を学びながら、同時進行でバンドを結成しようとしていた。そして、そんな状態でもやり続け、止めることもなく現在こうしているというわけだ。でも、自分達の音楽キャリアや歴史を振り返ると、それが自分達の日常生活と密接に関係していることを俺達は実感する。12、13歳の時の映像や写真などを見ながら、「当時から変わったと思うか?」と誰かに訊かれたら、「いや、俺は12歳の時からまるで同じだ」と答えるだろう。自分自身はまるで変っちゃいないからさ。(笑) それでも人生の中で無数の経験をし、色々な変化を経てきた。数え切れないほどのことを。人間は成長過程で色々な場面を通過していくものだ。そんな中、俺達の場合は常に音楽というものが絡んでいた。俺達がやってきた音楽やアルバムを聴けば、それを実感出来るだろう。俺達の発表してきた音楽を通して、自分達が成長してきていることが判るだろう。みんなは俺達が成長していく過程を、その音楽を通じて見てきている。俺自身は基本的には同じ人間だ。変わっちゃいない。別の人間に変わってしまったりはしていない。(笑) あの当時の俺の“少し年を取ったヴァージョン”であるだけだ。(笑) でも言うまでもなく、10代の自分と今の自分は同じではない。あの当時よりはずっと賢くなっている、利口になっていると思っているし、実際そうだといいんだけど。様々な経験から、色々と学んでいることを願っているし、今後ともそうあり続けたいと思っている。俺は常に進歩したいと思い、常日頃色々なことに取り組むタイプの人間だ。常にそうしているし、先の見えない終わりなき道、「これで充分」と思えるような地点には、永遠に到達することのない道のりだ。だから常に謙虚な姿勢で、一生懸命やっていきたいと思っているし、自分の人生の最良の時期は、過ぎ去った日々の中にではなく、現在もしくはこれから先にあると思っている。「昔は良かった」などと考えながら、それにしがみつくのではなく。

――それでは新作「THE EVIL DEVIDE」についてお訊きします。お話にも出ましたが、ダミアン・シソンとウィル・キャロルが加わって今の編成になってからは3枚目のアルバムです。ドキュメンタリー映像や実際のライヴを観ても彼らがすっかりバンドに馴染んでいることは判りますが、アルバム制作においても今の編成で行なうことに心地好さや確信はあるのではないですか?

ロブ:ああ、もう最高に心地好い! 彼らとやるのは楽だしスムーズだし心から楽しめている。第一に、彼らは素晴らしいミュージシャンだ。彼らは自分達のプレイを理解しているし、プレイに自信を持っているし、彼らのスタイルは最近の俺が書きたいと思っているヘヴィでテクニカルなヴェリー・メタルなタイプに合致している。と同時に、実験的であり、それほど典型的ではないような要素をあちこちに組み込むことも躊躇していない。同じような考えを持っている素晴らしいチーム・プレイヤーだ。俺の持っているヴィジョンを一緒に見ようとしながらバックアップし、チームの一員としてやれることをとことんやろうとしている。凄く新鮮な気持で取り組めているよ。

 アンディ(ガレオン/元Ds)とデニス(ぺパ/元B)のことは凄く好きだし、彼らはまず何より家族だ。彼らの音楽的才能を尊敬している。彼らは素晴らしいミュージシャンだし、これまで一緒にやってきた中で俺達の間の化学反応は最高だ。しかし人は年月の流れと共に成長していくものだし、お互いに異なる成長を遂げ、それぞれが異なる方向へと進み、やがて疎遠になっていく場合もある。それで、俺達は一緒に何かを創造する中で、緊張する場面にも数多く遭遇した。それぞれ自分達のアイディアに近づけるために引っ張り合いをしてしまった。同じ方向を見ずにね。そういう状態は時としてクールだ。クリエイティヴ・テンションとよく言うだろう? お互いの引っ張り合いでマジックのようなものが出来上がる場合もある。時として起こる。ただ、そう簡単なことではない。通常は議論や衝突があって、やがては疎遠になったりする。お互いに話さなくなり、気まずい雰囲気になったりもする。(笑) 俺達は小さい頃から一緒に育ってきた仲だから、互いを凄く認め合っていた。それぞれの意見を聞きながら、個々のヴィジョンやアイディアを共有していた。当初はそういう関係にあったんだ。そうしないと誰かが気分を害したりする。そういうのは嫌だからさ。そんな雰囲気がしばらく続くとクレイジーになってしまう。(笑) 1つの曲に3種類の曲が入っているようなことになりかねない。

 でも、ダミアンとウィルは俺達と同じ方向を見ている。彼らが何の主張もないイエスマンだという意味ではないよ。彼らは俺と同じような物事の捉え方をする。彼らはバンド全体でやっているものに適格なパートやアイディアを簡単に生み出せる。つまり今のメンバーでのコラボレーションは、事はより簡単に滑らかに自然に運んでいる。だからだと思うんだが、やっている音楽にまとまりが出てきたね。過去のアルバムにはゴチャゴチャとしたものもあったと俺は感じているけど、最近のアルバムにはそれがないと俺は思っている。

――楽曲の基盤となるリフやヴァース、曲の構成はあなたが中心となって行なっているものと思いますが、他のメンバーの貢献は今ではどれくらいあるのでしょうか?

ロブ:基本的には、そう、俺が総てを書いている。そしてその方法は、その時々によって物凄く異なる。色々なアイディアを集め、リフを書き、あっちとこっちを繋ぎ合わせたりすることもあれば、何かにインスパイアされた時は腰を下ろし、途中で止めずに一気に1曲書き上げてしまうこともある。そういうのは最高に気持いいね。物凄く楽に自然に出来てしまう。でも、いつもそう簡単に出来るわけではない。とにかく、ありとあらゆる方法で1曲が出来上がる。

 そうやって1曲がある程度まとまったら、通常はウィルとコラボレートし始める。彼が俺達のスタジオに入り、俺とドラムスだけで曲をジャムってみる。そして2人のアイディアをどんどん足していく。色々なビートやアレンジメントを試しながら、よりソリッドな形にまとまったと感じるまで手を加える。そしてそれをドラムスとギターだけでレコーディングする。そして録ったものを俺は家に持ち帰り、聴き返しながらそのアイディアをアレンジしてみる。そして改良されたものを持ってスタジオに戻り、そのセカンド・ヴァージョンを作る場合もある。そしてギターとドラムス入りのしっかりした感じの、完成形により近いデモが出来上がった時点で他のメンバーに渡すんだ。そして彼らは自分達のパートを確認しながらアイディアを足していく。

 この時点でマーク(オセグエダ/Vo)が歌詞をつけたり自分のアイディアを入れたりする。その後、今度はみんなで集まり、他のパートが入ったそれを聴きながら、もっと手を加えたり変えたりしながら、どんどん完璧なものへと近づけていく。そうやって1曲がどんどん進化していくんだ。レコーディング・スタジオ入りした後にも、もっと進化させてもいいという姿勢で自由に取り組むんだ。

 ごくたまにだけど、最初の段階からほぼ変わらない状態でレコーディングされる曲もあるが、大抵は作業の過程でより進化していくね。とにかく俺は、その曲がベストな状態になるよう常に心をオープンにしながら、いつでも何でもやってやろうという姿勢でやっている。あるパートを捨てることも、あるパートを足すことも、全体を変えることも、1曲を引き裂くことも、その曲にとって必要とあらば何だってやりたいと思っている。ふと思い立ち、1曲を引き裂いて2曲にしてしまうようなことさえある。とにかく、聴いては手を加え、聴いては手を加える作業の連続だ。そして、その聴く時間の方が長いと思う。とにかく、聴くことに時間を割いているね。聴く時間は凄く重要だ。若くて曲作りに対する戦略も方法も何もなかった初期の頃は、そんなことはあまり認識せずに、思いのままに取り組んでいた。ラッキーな場合はそれでも上手くいくけど、でも多くの場合は、「もっと上手くやれたはずだ」と振り返ることになる。あるいはそれすら気づかなかったりする。

 でも今の俺達の作曲の戦略と方式はより明白になっているし、これまでの経験によって無駄な時間をかけずより効率よく自分達の出来る限りのベストなヴァージョンを生むことが出来るようになった。少なくも俺達は、完成させた時点では「ベストだ」と感じているし、実際そうだといいと願っているし、みんなも同じように感じてくれればいいなと思っている。とにかく俺は、何度も聴いて何度もやり直して、完璧なものが出来上がるように必死に曲に取り組んでいる。

 例えば、俺が歌詞を書く場合もたまにある。このアルバムで言うと、オープニング曲の“The Moth”の歌詞は俺が書いた。曲を聴きながらインスピレーションが湧き、「この歌詞は俺が書きたい」と感じた。自分でデモに歌詞とメロディを入れて、それをマークに渡して聴いてもらい、そこに彼の色を入れてもらった。そうやって曲を往復させながら、2人のアイディアを加え、完璧な1曲になるまでコラボレートする場合もある。


――新作に収録されている他の幾つかの曲についてもコメントしていただきたいのですが、特に“Lost”には驚きました。ヴォーカル・メロディ/ハーモニーがこれまでになくエモーショナルです。

ロブ:OK。じゃあ、その3曲目の“Lost”について。最初の2曲、“The Moth”と“Cause For Alarm”というアグレッシヴな曲を聴いた後だから、純粋にこの曲をありのままに受け入れられる用意が出来ていると思うし、このアルバムが色々なタイプの曲が収録された、ヴァラエティに富んだ作品だと言うことが判ると思う。そうだと良いんだけど。それから今「ヴォーカル・メロディ/ハーモニーがこれまでになくエモーショナルだ」みたいなことを言われて、俺は凄く嬉しかった。なぜかと言うと、“Lost”の中のマークのヴォーカル・メロディは、俺がこれまで書いてきたものの中で最も好きなものだからさ。初めて聴いた時、俺は涙を流してしまったほどだ。

――非常に叙情的です。

ロブ:ああ! 本当に本当に大好きだ。初めてあれを聴いた瞬間を、彼も俺も絶対に忘れはしないだろう。彼はあの曲のヴォーカル・パートに物凄く一生懸命に取り組んでいたんだが、実際どんなことをやっているのか俺に見せてくれてはいなかった。音楽自体は間違いなく、歌詞とヴォーカルが非常に際立った曲というか、クレイジーでワイルドなインストゥルメンタル・タイプではなく、ごくノーマルな曲だということは明白だった。強力なメロディやキャッチーなコーラスなどが合う気がした。そして俺はずっと彼が何をどんな風にやっているのかは、さっきも言ったとおり知らずにいた。それで実際ヴォーカル・パートをレコーディングする時、「聴きに来ないか」と誘いの電話をもらったんだけど、正直言って俺はその時、「これは凄い曲だ、頼むからどうか上手くやってくれ!」と手を合わせていた。(笑)

 それでその日、マークは俺の後ろにいて、俺は最初から最後まで通して聴いたんだけど、一度も彼の方を振り返らずにじっと聴いていたもんだから、彼は俺が何を考えているのか判らず戸惑っていたんじゃないかな。(笑) 聴いている間、一度も彼の方を見なかったから。それでようやく曲が終わり通して聴き終えた瞬間、振り向いて彼を見たんだけど、その時俺は目から涙を流しながら、彼を思い切り強く抱き締めた。2人でその場で無言で抱き合っていた。(笑) 何も言わなくても、彼は俺の思いを「素晴らしい、この曲にあのような歌詞を付けてくれて本当にありがとう」という俺の思いを彼は感じ取ってくれたと思う。2人のクリエイティヴィティを1つのものに融合して、これほどまでに完璧で理想的な形になった経験は、今の今までなかったと思うほどだ。そう、俺は本当に、この曲を心底気に入っている。この曲が誕生したことを凄く嬉しく思っている。みんなにも早く聴いてもらいたい。

――“The Electric Cell”は非常にプログレッシヴな構成です。あなた方がRUSHを大好きなのは知っていますが、DEATH ANGELというフィルターを通したプログレッシヴ・スラッシュ・メタルという感じかもしれません。

ロブ:まさに、そのとおり!(笑) そういう感じと、それから他の人から「デス・メタルを彷彿とさせるパートが含まれている」とも言われた。俺は個人的にはデス・メタルやそういうスタイルのものはあまり聴かないんだが、実際にはツアーに出ればみんながプレイしているのをしょっちゅう耳にしているわけだから(笑)、いつの間に俺の脳の中に入り込んでいると思う。あと、最近では個人的にCARCASSを聴いたりもしているしね。だからその辺りの音楽プラスRUSHのようなプログレッシヴな面、そして凄くスラッシーなヴァースがミックスされていると思う。それにテロリズムについての強烈なメッセージ入りの歌詞もあるよ。非常にパワフルな曲だ。

――新作では素晴らしいギター・ワークが聴けますが、あなたが好きなギタリストのトップ3を挙げるとすると? 時代やジャンルを問わず。

ロブ:おお! う〜ん、これは難しいぞ!(笑) 色々な理由で好きなギタリストがいるから。リード・ギタリスト、あるいはリズム・ギタリストとして好きとか、そしてソングライターとして好きなギタリストとか…。それによって異なるね。

――ギター・ヒーローを挙げるとすると?

ロブ:だったら迷わず、まずはランディ・ローズ。彼は最初からずっと変わらず俺のギター・ヒーローだった。彼がいたからこそ俺はギターをプレイしているんで、真っ先に挙げなければならない。彼には物凄く夢中になって、それでギターを手にしたわけだからさ。そして今日まで彼への思いは変わらず、今でも俺のフェイヴァリット・ギタリストだ。ソロもソングライティングもリズムも、すべてにおいて俺の最も好きなギタリストだ。悲しいかなアルバムは2枚しかないが。(註:ランディがかかわったOZZY OSBOURNEの2枚のスタジオ・アルバムを指している) でもその2枚だけで俺のフェイヴァリットになっている。

 それから2人目にはウリ・ロートを挙げたい。彼のSCORPIONSでのプレイには俺は大興奮する。もう信じられないようなプレイをしている。俺にとって彼のあのプレイはジミ・ヘンドリックスの洗練されたヴァージョンだ。彼のプレイはヘンドリックスのプレイを聴く前から聴いていた。こんなことを言ったら大勢の人に殺されるだろうけど、ジミ・ヘンドリックスはウリ・ロートのちょっと雑なヴァージョンだね。ハハハ。勿論、ジミが革新者であれオリジナルだったのは重々承知している。でも、こればかりはどうにもならない。俺はウリ・ロートの方をより頻繁に聴いていて、彼のプレイがとにかく好きだ。

 もう1人は…どうしよう、困ったな。挙げたい人が沢山いる(笑) そうだな、好きな作品数が凄く多いと言うことでジミー・ペイジを挙げたい。

――マイケル・シェンカーを挙げるかと思っていました。

ロブ:(笑) うううう…。(笑) でも彼はウリ・ロートに近いタイプのギタリストだから。確かに俺はマイケル・シェンカーも大好きだ。でもUFOやMSGよりもLED ZEPPELINの方をより頻繁に聴いているんでね…。LED ZEPPELINは、どの作品も総て大好きだ。ジミー・ペイジは決して巧妙なソロ・プレイヤーではなく、どちらかと言うと雑なタイプのプレイヤーだ。でも、あれだけ多彩なサウンドを生み出す彼のあの創造性の凄さや、アコースティック・ギターとエレクトリック・ギターの使い方やフィーリング、それからソングライティングやリフ等々、総てが素晴らしい。彼がLED ZEPPELINのために創造し生み出したものは何もかもがとてつもなく凄い! プレイの完璧さとかそういう理由で彼を挙げたのではなく、LED ZEPPELINサウンドや彼らが生み出したものに対して敬意の思いを込めて彼を挙げたいね。

――ソングライターとして注目している人、「良い曲を書くバンドだな」と思う人達はいますか?

ロブ:新旧問わず?

――はい。

ロブ:それは沢山挙げられる。まずはジェイムズ・ヘットフィールド。特に彼らの最初の3枚目、4枚目は素晴らしいと思う。特にヴォーカル・メロディ、そしてそれを乗せる音楽とリフが素晴らしい。「RIDE THE LIGHTNING」「MASTER OF THE PUPPETS」「KILL ‘EM ALL」は本当に凄いアルバムだ。特に「RIDE THE LIGHTNING」と「MASTER OF THE PUPPETS」は何とも言えない。スラッシュの最高傑作だ。最初から最後まで、音楽とヴォーカルと総てを合わせたソングライティングが冴えまくっている。それからロック全体で考えた時、また挙げなければならないのはジミー・ペイジだ。彼こそLED ZEPPELINのメイン・ソングライターだからさ。それからエルトン・ジョン。ソングライターとして俺が最も尊敬している人物の1人だ。正確に言うと、エルトン・ジョンとバーニー・トーピンのコンビだね。2人合わせて本当に素晴らしいソングライティング・チームだ。それからブライン・メイとフレディ・マーキュリーのコンビネーションも。驚くべき最強のチームだ。QUEENの曲の多くを書いたメイン・ソングライターはこの2人だからさ。それからスティーヴィー・ワンダーもまた圧巻のソングライターだ。それからプリンスもまた俺を興奮させる驚異的なソングライターでありミュージシャンだ。

 とまあ、好きな人を挙げたらどんどん出て来てキリがないが、もう1人、これはモダン・ロックであり俺達のやっているジャンルではないが、俺が最近強く感銘を受けているソングライターはジョシュ・オムだ。QUEENS OF THE STONE AGEの彼だけど、素晴らしいミュージシャンでありソングライターだ。それからデイヴ・グロールも素晴らしい作品を書くアーティストだ。それからシアトルの同胞としてクリス・コーネル、それからジェリー・カントレルとレイン・ステイリー、それからカート・コバーンも挙げたい。みんな素晴らしい曲を書く人達だね。それからMUSEのマット・ベラミーも気に入っている。MUSEは俺にとって現代版QUEENというか、それに初期U2を足したような存在だ。彼らの名前が出たついでに言うと、初期のU2の作品も凄く好きだよ。俺には“メタルでない”という理由で好きな音楽が沢山あるよ。(笑) でもジャンルに関係なく、良い曲は良い曲だから。

――今気に入っているギタリスト、注目しているギタリストはいますか?

ロブ:そうだなあ、今のか…。俺にとって“新しいもの”は他のみんなにとってはそう新しくもないものだったりするから。(笑) 俺が例えば「彼は最近出て来た奴だよな」と言っても、「いやいや、かなり前からいるよ」と平気で言われたりする。(笑) でも、70年代に活躍した人達に比べれば、俺にとって彼らは新しい。(笑) でも、とにかく、ギタリストとして最近気に入っているのはCARCASSのビル・スティアーだ。彼は本当に素晴らしいギタリストだ。それからMASTODONのギター・ワークも最高に良い。それから、これはあまりメタルではないが、MUSEのマットは凄く好きだ。彼のギターの使い方が、どこかちょっとQUEENのブライアン・メイを彷彿とさせる。ロウであると同時に洗練された、非常に個性的なサウンドでプレイするギタリストだ。過度にシュレッドせず、適切な場所で適切なことをする。

 音楽的に影響を受けるタイプのギタリスト、気に入ったり夢中になったりするのは、オリジナリティ溢れるエモーショナルで表現豊かなサウンド、そういうサウンドを生み出すギタリストなんだけど、新しいものの多くは技術面では非常に驚異的なものが多い。俺には絶対にプレイ出来ないようなタイプだ。俺よりずっと上手い人は沢山いる。しかし、そこに優れた曲がなければ、俺はどうに入り込めない。そのプレイが素晴らしくても、それだけでは俺は夢中になれない。ヴォーカルも何もかもが揃っているような曲でないと、俺は好きにはなれないんだ。何もかもが揃っている上で、ギターが素晴らしいと、そこで初めて俺はグッとくる。ギターだけでなく曲自体が良くなければならない。ギタリストがギターをひたすらプレイしているのを聴くだけでは俺には物足りない。俺は夢中にはなれない。そうそう、友達でもあるRODRIGO Y GABRIELAも大好きだ。彼らのアコースティック・ギターは本当に素晴らしいと思うしインスパイアもされている。でも彼らも別に“最近の人達”ではないしね。(笑)

取材・文:奥野高久/BURRN!
Photos by Stephanie Cabral



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