HMVインタビュー:Dj Rolando
2006年5月16日 (火)
Mix CD『From There To Here & Now』発売記念インタビュー"Jaguar"というヒットを生み出した元UR構成員。Los Hermanos来日直前に突如として伝えられたUR脱退のニュースからおよそ1年。
沈黙を続けていたDj Rolandoの新しいMix CDが<NRK>から登場。HMVでは今回、Dj Rolandoへのインタビューが実現。
まず、この『From There To Here & Now』は素晴らしい仕上がりになっています。まさにRolandoにしかなし得ないアグレッシヴでグルーヴィンなクラブ仕様のミックスを収めたDisc-1、そして、Rolando自身初となるダウンテンポのミックスを収録したDisc-2。こちらではこれまであまり見れなかったRolandoの音楽的幅を感じることが出来ます。
Mix CDのことをはじめ、現在の心境、デトロイト、そしてUR/Los Hermanosのことまで赤裸々に語ってくれました。じっくりと読んでください。
Interview with Dj Rolando
○『From There To Here & Now』完成おめでとうございます。はじめに、デリケートな問題だとは思いますが、多くの人が知りたいと思っていると思いますので聞かせていただきます。UR/Los Hermanosを脱退した経緯を教えてください。
Dj Rolando(以下RO):去るべき時が来たんだ。本当は何年も前に移動するべきだったんだけれど、出来ずにいた。Los Hermanosのアルバムが問題でした。アルバムのクレジットをよく見てください。わたしがした仕事はそこに正確には記されていません。Los HermanosにはLA出身のヒスパニック系のキッズが2人入ってきて、もはやわたしのものではなくなってしまいました。契約やDJのことに関して色々指南されることもあまりよく思えなくなっていて、時にそれはわたしを苦しめていました。たとえマイクが望まない人であっても、わたしはもっと多くの人とコラボレートすることを望んでいました。スロウペースで歩んでいては時に物事は過ぎ去っていってしまうから。人生はそんなに長くはないと思っています。Jeff MillsとRobert Hoodが去っていったことを思い出してみてください。それからわたしはすべての「ハイプ」を疑うようになりました。とても多くの機会を逃してきたとさえ思いました。さっきも言いましたが、もっと早く移動すべきだったと後悔しています。そうしていればUR/Los Hermanosとの決別ももう少し友好的なものだったかもしれません。でも、今でも自分が達成してきたことを誇りに思っています。
○URでの経験はあなたに何をもたらしましたか?
RO:誰も信じないこと。権利に関するすべてを手に入れることと、契約書をよく読むこと。
○まだデトロイトに住んでらっしゃるのでしょうか?
RO:いや、今はスコットランドのエジンバラに住んでいるよ。
○『From There To Here & Now』は、2003年の『Nite Life 016』以来あなたにとって<NRK>からの2枚目のミックスになりますね。<NRK>の印象を教えてください。
RO:<NRK>との作業ではいつも互いにともに作業することを楽しんでいるし、彼らはクリエイティヴ面での自由をいつもわたしに与えてくれるんだ。<NRK>は時代の流れに耐えた数少ないUKレーベルのひとつだと思う。良質なリリースを続けてきたし、彼らは音楽を愛している。そしてとても熱心であり、自分達がやっていることに深い情熱を持っていると思う。
○今回の『From There To Here & Now』では、デトロイトのものだけでなくより広範なエレクトロニックミュージックまで、あなたはこれまで以上に広いサウンドを表現していると思います。Sueno LatinoからTheo Parrishの"Falling Up (Carl Craig Mix)"まで、まさにタイトルが示すように古いものから新しいものまでを用いているわけですが、選曲の基準というのはどういったものでしょうか?
RO:選曲に関してはDJの時もいつも幅広いものになるよう心がけている。世界中の楽曲を用いて。わたしは多くの非デトロイト系の音楽プロデューサーにもとても敬意を抱いている。音楽的にデトロイトだけに制限することは、わたしにとってもリスナーにとっても退屈なことだと思う。タイトルに関しては、音楽に関係する部分もあるけれど、移動を通した個人的な経験に関係するところも大きい。実際の旅であったり、この10年で変化してきたキャリアであったり。自分では想像もしてなかったような場所にも行ってきたし、これからもきっとそうした機会が多くあると思う。今となってはURや母国からも離れ外国に住んでいるわけだし。自分は今、復活する不死鳥のような気分なんだ。Disc-1の楽曲は、クラブ仕様のものとして理想的なものを選んだ。グラスゴーにわたしの好きなSub Clubという場所があるんだけど、ここに収録した楽曲を使ってSub Clubでプレイして、フロアの人々が熱狂に包まれる様子が今にも目に浮かぶよ。そしてDisc-2では、アンチグアのビーチ(ここもまた好きな場所なんだ)にいることを想像したよ。雲が流れていくのを見て、世界が動いていくのを感じたりするようなね。こっちはわたしのサウンドトラック的なものになったと思う。
○特にDisc-2においては、これまで見ることの出来なかったあなたの側面をリスナーは感じると思います。今作で、これまで以上に自分自身を表現できたと思いますか?
RO:確かに、こんな機会は今までなかったね。2枚組を作るということはもちろん単純に2枚分のトラックを選び抜かなくちゃいけないっていうことだし、それに正直言ってこうしたダウンテンポのプレイをしたことはなかったからね。曲を選ぶのは本当にたいへんだったよ。
左から2003年の『Nite Life 016』/:Los Hermanos 『On Another Level』/2002年の『Sweat Volume One』
○アルバムジャケットについて伺います。マーチンルーサーキング、ジミ・ヘンドリクス、モハメド・アリ、そしてさらにNYFDのロゴ、星条旗などがありますが、これらに込めた意味を教えてください。
RO:ここに選択したイメージはすべて、わたしにとって個人的に何らかの意味を持っている。人生の象徴とも言えると思う。たとえば世界地図を使えばUR/Los Hermanosからの脱退というだけでなく、デトロイトからUKに移り住んだわたしの移動を表すでしょう。ここでは一般的な地図を使う代わりに強い印象を持つさまざまな絵を使うことで物事に彩を足し、わたしの目線で世界を見てもらえるようにしたんだ。
○デトロイトで育ったあなたにとって、あらためて現時点で思うダンスミュージック/エレクトロニックミュージックの魅力というのを教えてください。
RO:テクノは静止しているものではなく、生きている。エネルギッシュで、熱情的で。それは、簡素なひとつのファンキーなループにも、"Stardancer"のような8分にも及ぶトラックにもなり得る。テクノには何か前向きなものとつながれる感覚がある。わたしはそれが良い音楽だと思う。
○好んで聞くエレクトロニックミュージックの作品を3枚挙げてください。
RO:
まず、Kraftwerkの『Computer World』。タイムレスであり、多くの影響を受けたアルバム。特に"Numbers"と"It's More Fun To Compute"はわたしの人生におけるお気に入りの2曲でもある。Cybotronの"Enter"とともにわたしをエレクトロニックミュージックへと導いた作品。
それからCybotronの『Clear』。これこそまさに最初のデトロイトテクノアルバムであり、わたしにとってはこれが最高の1枚。間違いなくその時代の先端をいっていたと思う。デトロイトテクノの基礎的作品。
最後はDerrick Mayの『Innovator』。Derrickの生涯における伝説だと思う。すべてのシングルが素晴らしい出来。同じような作品が思い浮かばないほどの1枚。
○今作があなたの新しいはじまりと考えてよろしいですか?
RO:絶対にそうだね。これから自分のレーベル<Crossroads>とともに視野を広げて、新しい人々との仕事や、より多くのリミックスも手がけていきたい。進行中の自分のアルバムも完成させたいね。
○最後に、日本のリスナーにメッセージをお願いします。
RO:日本は行く度に興奮を与えてくれる場所だよ。そしていつもインスピレーションと喜びを与えてくれる。近いうちに皆に会えると思う。『From There To Here & Now』を楽しんで。
○ありがとうございました。
協力:JVC-Entertainment
Dj Rolando/From There To Here & Now
2003年の『Nite Life 016』に続く<Nrk>からの発売。タイトル通りエレクトロニックミュージックの過去現在未来を示す内容となっており、ヒット中のTheo Parrish "Calling Up"のCarl Craigリミックス、Kerri Chandler "Bar A Thym"、Nick HolderやTrackheadzなど<Nrk>の楽曲などを使用しミックスを展開している。Disc-2では少し異なりダンスフロアというよりはアフターパーティ、もしくは家でのラウンジのようなサウンドになっており、Tread、Vince Watson、そしてDerrick MayによるSueno Latinoなどを収録。Rolandoのサウンドジャーニーとも言うべき巧みなミックスとその奥深さが表れた1作。Rolandoの新しいはじまりに相応しい内容。
<NRK>の『Nite:life』シリーズ。左から:Ian Pooleyによる『Nite Life 06』/Danny Krivitによる『Nite Life 011: Expansions』/Miguel Migsによる『Nite Life 03』/Nick Holderによる『Nite Life 05』
⇒『Nite Life』シリーズすべて見る
大特集:デトロイトサウンド
テクノの発祥地であり次々と新しい才能を輩出し続ける「エレクトロニック・ミュージックのメッカ」、デトロイト。Juan Atkinsに始まりDerrick May、UR、Jeff Mills、Moodymann、Theo Parrishら偉大な才能を輩出。全エレクトロニックミュージックファンがマストなデトロイトサウンドを大特集。
▼hmv.co.jp ダンス&ソウル アーティスト インタビュー集
注目リリース
Dj 3000 初のアルバム完成
Dj 3000 Aka Franki Junkaj/Migration
UR急襲DJとして活動、これまで発表してきたMix CD『Perseverance』、『True Colors』、『Electric Soul』、『Somewhere In Detroit』はいずれも高いセールスを記録。DJとして世界中を飛び回るかたわら、自身のレーベル<Motech>も運営し、高い人気を獲得しているDj 3000が初アルバムを完成。『Interstellar Fugitives Pt.2』でも聞けたその芸術性をさらに高めた1枚。シングル曲を収録しながらも単なる寄せ集めのトラックス集ではなく、芸術的センスを存分に発揮した、アルバムとして聞くに相応しいアーティスティックな仕上がり。
Jeff Mills、感動のライヴ・パフォーマンスを収めたDVD
Jeff Mills/Jeff Mills Live: Blues Potential
2005年7月に南フランスのモンペリエ市近郊にある『Pond Du Gard』遺跡のユネスコ指定20周年記念行事の一環として行われた、Jeff Millsと総勢80名にも及ぶフランス・モンペリエ交響楽団による感動のライヴ。"Gamma Player"、"The March"、"Time Machine"、"4Art"、さらにUR名義の"Sonic Destroyer" や"Amazon"なども収録。
⇒『Bells: 10 Year Anniversary Dvd』発売記念インタビュー
Reggie Dokes 2ndアルバム
Reggie Dokes/My Electronic Mind
Reggie Dokesの2ndアルバム。Derrick May <Transmat>のコンピレーション『Time:Space 2』や同じくコンピレーション『Movement』への参加、自身主宰のレーベル<Psychostasia>から発表した12"がTheo ParrishのMix CDに収録されたりと注目を集める才能。今作ではテクノやハウスにとどまらずブレイクビーツからダブ寄りのサウンドまで展開するなど、前作以上にそのオリジナリティをさらに広げている。
関連
・クラブ注目のニューリリース
・テクノ注目のニューリリース
ハウス/クラブミュージック最新商品・チケット情報
ブロンズ・ゴールド・プラチナステージの場合です。
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Rolando、<NRK>
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Dj Rolando Aka The Aztec Mystic
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Translate
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Pirahnahead
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Sci Fi Hi Fi
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Ekspozicija Tri: Changements
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Great Lakes Sound: Techno Fromthe I94*104 Corridor
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Jeff Mills Live: Blue Potential
Jeff Mills
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Random Noise Generation
ユーザー評価 : 4点 (1件のレビュー)
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