モータウン・ヒストリー5
2009年4月23日 (木)
第1回 | 第2回 | 第3回 | 第4回 | 第5回ラストとなる第5回は80年代から現在までモータウンで活躍したアーティストを中心に紹介したい。
Rick James
80年代のモータウンを語る上で外せないのが、 昨年8月6日に 亡くなったファンク・マスター、Rick Jamesだろう。 60年代後期、ヴェトナム戦争に行くことを避けるためにカナダに放浪の旅に出て、現地で当時はまだ無名だったNeil YoungらとともにMynah Birdsというグループでバンド活動をしていたこともあったRickは、70年代、ソングライターとしてモータウン傘下の音楽出版社ジョベッタ・ミュージック入りを果たす。
78年、自らがレコーディングしたファンキーな作品で当時の妻のことを歌った"You & I"でアーティストとしてデビュー。これがいきなり大ヒットとなり、以降モータウン唯一のファンク・アーティストとして人気を博するようになるが、マリワナ讃歌"Mary Jane"ではプロモーション時、自らラジオ局のDJ達にマリワナを配布していたという逸話もあるほどモータウンの問題児であった。
レーベルにとっては頭の痛い存在であったRickだが、アーティストとしてだけでなく、当時恋人だったTeena Marie、Mary Jane Girlsなどのプロデュースも手がけヒット曲を量産。外部でもEddie Murphyの"Party All The time"、Smokey Robinsonとのデュエット"Ebony Eyes"、Temptationsとの"Standing On The Top"などのヒットも飛ばす。 ところが、唯一のグレイテイスト・ヒッツ・アルバムをリリースした後の「Glow」あたりから方向性を見失い、徐々にその輝きを失っていった。
一方、Smokey Robinsonは"Crusin"で、Jermaine Jacksonは"Let's Get Sirious"、Diana Rossは「Diana」でと、モータウン生え抜きのアーティスト達もヒットを飛ばし、さらにJackson 5に代わるアイドル・グループとしてDebargeが80’sモータウンを支えるようになる。
Debarge
メンバーは、妹のBunny、Mark、James、Randyそしてサウンドメイキングの中心となるEl DeBargeの5人からなる兄弟グループのDeBarge。80年代のジャクソンズとしてデビューしたものの、時代を反映してスムース&メロー路線で人気者に。1stからは18週連続1位を獲得した"I Like It"、2ndからは"All This Love"や"Time Will Reveal"といったヒット曲を飛ばす。
DeBargeは80年代モータウンを代表するグループ、というだけでなく、ヒップホップ・ネタとしてもよく知られており、Warren Gの"I Want It All"やAshantiの"Foolish"などにも彼らの曲が使われている。またDJ QuikはEl DeBargeの大ファンであることも有名だ。 その後、レーベルのイメージにピッタリな存在としてモータウンが最も力を入れたのが、クロスオーヴァーなヒット・メイカーLionel Richieであった。
Lionel Richie
ファンク・バンドとして人気を博していたCommodoresのリード・ヴォーカルであったLionel Richieは、やがてソングライターとして頭角をあらわし、77年にはバラード"Easy"が全米R&Bシングル・チャートで首位を獲得、翌78年には"Three Times A Lady(永遠の人〜捧げる歌)"がついに全米ポップ・チャートで初のNo.1を記録する。Kenny Rogers に提供した"Lady"や、Diana Rossとのデュエット"Endless Love"がジャンルを超えた大ヒットを記録、81年の「In The Pocket」を最後にLionelはグループを脱退する。
同年、初のソロ・アルバム「Lionel Richie」を発表し"Truely"がチャート制覇。1stはダンス・ナンバーにも良質の曲が多く、かなりの傑作。続く 83年の2ndアルバム「Can't Slow Down」(翌年度のグラミー受賞作)では遂にポップ・シーンの頂点を極める。世界中で1,000万枚以上を売り上げた同作からはロス五輪の閉会式でも歌われた"All Night Long"をはじめとする5曲のトップ10シングルを出す。さらにUSA For AfricaのプロジェクトでMichael Jackson と共作した"We Are The World"や"Say You, Say Me"などのヒットで日本でもライオネルの名前は広く知れ渡っている。
レーベル設立25周年を迎えた83年、モータウンはMCAに配給を委任。事実上インディペンデント・レーベルではなくなる。 この時代はSmith Connectionで知られるデトロイトの兄弟グループLovesmith「Lovesmith」、敏腕プロデューサーReggie Andrewsとのケミストリーが見事な"Let It Whip"を収録したDazz Bandの「Keep It Live」、Anita Bakerのソングライターとしても評価の高いGarry Glennのセカンド 「Feels Good To Feel Good」、Ali Ollie Woodsonが加わった新生Temptationsの「Truly For You」といった隠れた名盤も多い。
80年代半ば、ポップス・シーンではPhil Collins (Supremesの"恋はあせらず")のカヴァーや、Wham、Hall & Oates(昨年リリースしたソウル・カヴァー集「Our Kind Of Soul」にもモータウンの楽曲収録)など明らかにモータウン・ビートを使った楽曲のヒットなどによりモータウン・リヴァイヴァル・ブームが起こる。しかし、音楽業界の商業化が進行し、Michael JacksonやPrinceクラスのMTVスターのいなかったモータウンは徐々に弱体化していく。
90年代以降
88年、ゴーディーはモータウンのカタログを全て売却し、経営体制が一新。90年代以降はレーベル復興に向け益々戦略的になる。 Bobby Brownの替わりにNew Editionに加入した実力派Johnny Gill、 90年代ヴォーカル・グループの筆頭Boyz II Men、アイドル的な人気もあったShanice、Tony Toni Tone のDwayne Wigginsが手がけたBlu、Prince一派Rosie Gaines、ヒップホップフィールドをも巻き込み一世を風靡したZhane、今やBad Boysの看板ライターとなったMario Winansの1st、ロスの4人組Profyleなどが多くのアーティストを抱えていた。 しかし社長は次々と変わり、経営方針はその都度変更されモータウンは不安定な状況が続いた。
99年、新社長にD'AngeloやErykah Baduなどを発掘したギダー・マッセンバーグが就任、息の長いアーティスト育成を目指すようになる。現在はBrian McKnightやWill Downing、India Arie、Erykah Baduといった実力派R&Bシンガーを中心に展開。2004年にはKem、Trina Broussard など良質な新人アーティストの作品もリリースしている。
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Lionel Richie
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Shanice
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