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橋本徹の続『音楽のある風景』対談 ジャパニーズ・ポップス・インタビューへ戻る

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2009年9月11日 (金)

interview

橋本徹

橋本徹氏によるアプレミディ・レコーズの『音楽のある風景』シリーズも待望の第3弾を迎えました。このシリーズは移りゆく季節を感じながら音楽を聴く喜びと、まだ知らぬ音楽との出会いに深く感動できる作品であり、幅広い音楽リスナーへ自信を持っておすすめできる作品です。前作『音楽のある風景〜夏から秋へ〜』の対談がたいへん好評でしたので、今回も『音楽のある風景〜秋から冬へ〜』の発売を記念して、心地よい風に秋の訪れを感じる某日、渋谷・公園通りのカフェ・アプレミディにて選曲・監修をされた橋本徹氏と、『音楽のある風景』のシリーズおよびサバービア〜アプレミディのライナーの執筆を手掛ける音楽文筆家の吉本宏氏、そしてアプレミディ・レコーズの制作担当ディレクターの稲葉昌太氏を交えて興味深いお話を聞くことができました。

また今回『音楽のある風景〜秋から冬へ〜』をお買い上げいただきますと先着で、橋本徹氏選曲による22曲入り特典CDサンプラー『公園通りの秋〜Café Après-midi meets Rip Curl Recordings』もご用意させていただきましたので、ぜひこちらもお楽しみください!

吉本:オープニングの「Blackbird / Bye Bye Blackbird」からピアノとチェロの音色が穏やかな秋の風情を感じさせるね。

橋本:『音楽のある風景』も3作目を迎え、起承転結で言えば、“転”にあたるのが今回の“秋から冬へ”なんだけど、深まりゆく秋というのがイメージとしてあって。

吉本:『音楽のある風景』のシリーズは、移りゆく季節をテーマにしているから、選曲のモチーフが、わりとイメージしやすいのかな。

橋本:そうだね。紅葉の季節に、午後からだんだんと夕陽に照らされて、景色がきれいなオレンジ色に染まっていくようなイメージから、徐々に夜の帳に包まれていって、最後には星空の美しさの中で灯りを落して一日が終るというグラデイションを描いた流れになっているんだ。エンディングは、サティの「ジムノペディ」からヘンリー・マンシーニの「ムーン・リヴァー」で締めくくるという。

吉本:一日の流れを季節になぞらえることもできるよね。朝から昼が春で、昼間の太陽が夏を象徴して、午後から夕方までが秋の黄昏で、静かな夜に冬のイメージを重ね合わせる。

橋本:色で言えば、セピアや吉本くんのライナーの原稿にもある写真家のロベール・ドアノーの作品のモノトーンの中に潜むグラデイションの感じとか。

稲葉(制作担当ディレクター):そうですね。今回はいい感じで秋のイメージに落ち着いたと思います。聴き込むほどにこのシリーズの特徴である風景が浮かぶようで、いいまとまりになったと感じています。

吉本:オープニングの雰囲気は、見事にこれまでの2作品を継承した感じに仕上がったね。静かなチェロからピアノのハイトーンのフレーズが響く瞬間は、“夏から秋へ”の「Ventura Highway」のフリューゲルホーンにギターが重なる瞬間や、“春から夏へ”の「Pippo Non Lo Sa」のワルツのリズムが動き出す瞬間のようだよ。

橋本:幻想的なチェロやコーラスから美しいピアノが聞こえてくると、静かに風景が浮かんでくる感じだね。

山本(HMV商品本部ジャズ担当バイヤー):このオープニングの感じは、僕もとても好きな雰囲気で、メランコリーの極みではないでしょうか。

橋本:メランコリックという感覚は秋ということもあって確かに意識したな。

吉本:一作目の“春から夏へ”のオープニングの「Pippo Non Lo Sa」には季節の息吹を感じたし、二作目の“夏から秋へ”の「Ventura Highway」は初夏の湖畔をイメージしたし、今回はまさに秋の訪れを感じさせるし、そういう意味では、このシリーズは一曲目がテーマである季節を象徴しているね。

稲葉:確かにそうですね。次作の“冬から春へ”のオープニング曲を想像するのも楽しいかもしれませんね。

山本:エンディングのロン・デイヴィスの「Moon River」の終ったときの余韻が、すでに冬を予感させますよね。

橋本:ロン・デイヴィスのピアノは、季節の移り変わりの余韻というか、部屋の灯りを消した後に静かに響く音楽というようなイメージなんだよね。

吉本:今回のオープニングとエンディングで面白いのは、「Blackbird / Bye Bye Blackbird」もエリック・サティの「ジムノペディ」からメドレーになる「Moon River」もふたつの曲をひとつに結びつけている曲構成なんだよね。

橋本:うん。4曲とも好きな曲なんだけど、それぞれの2曲ずつがとても親和性があるんだよね。旋律もそうだし、歌詞もそうだし。

稲葉:それでは、それぞれの曲の簡単な紹介をお願いします。

山本:先日、あるお客様から嬉しいメッセージをいただいたのですが、前回の対談を読みながら曲を追ってCDを聴いていただいているそうです。今回もぜひ楽しんでいただきたいですね。



profile

橋本徹 (SUBURBIA)

編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。サバービア・ファクトリー主宰。渋谷・公園通りの「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・グラン・クリュ」「アプレミディ・セレソン」店主。『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは190枚を越える。NTTドコモ/au/ソフトバンクで携帯サイト「Apres-midi Mobile」、USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」を監修・制作。著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。

http://www.apres-midi.biz