Myrra新作リリース記念インタビュー
2008年2月8日 (金)
Myrra インタビュー
Myrra ストックホルムは、ニューヨークやロンドンや東京と比べると、静かで素敵な街よ。私が住んでいるオールド・タウン(ガムラスタン:ストックホルムの旧市街。王宮があり、古い建物が建ち並ぶ、美しく風情のある地域)は、とてもチャーミングで、ほとんどの建物が16〜17世紀のものなの。でも、もっと好きな場所は南の方ね。ゴットランドや、更に南のデンマーク寄りにあるエスターレン。唖然とするほど素晴らしいの!
--- あなたご自身からみて、スウェーデンのジャズの特徴や面白さはどういうところになると思いますか? Myrra スウェーデンのジャズ・シーンには、なぜかわからないけど、常にメランコリックなエレガンスが流れているんじゃないかしら。歴史的には、音楽が点在的というか「まばらな」感じがあって、それが私には楽しいんだけど。あと、スウェーデン人って、たぶんあまり社交的な国民じゃないのね。で、その部分が音楽にも現れているんじゃないかと個人的には思うの。それは、良い意味で言っているんだけど。 --- スウェーデンには昔から、アリス・バブス、メタ・ルース、ウラ・ニューマンのような素晴らしいシンガーが多くいますよね。日本では人気のある彼女たちの昔の作品などは、今のスウェーデンの若いジャズ/ボッサ・ファンには聴かれていたりするのでしょうか? Myrra 過去のシンガーに関して言うと、モニカ・セッテルンドならほとんどの若者も知っているし尊敬されていると思うわ。 --- 生まれ故郷となるシカゴも素晴らしい音楽都市です。年に何回かは、シカゴに足を運ぶこともあるのでしょうか? Myrra そうね、シカゴには機会を見つけて行っているわ。でも、シカゴは生まれただけで、実際はミネアポリスで育ったの。素敵な思い出がいっぱいあるわ。不思議なことに、みんながあまりお薦めしない冬の時期に行きたいなって思うの。とっても寒いけど(笑)!アメリカで生活していた頃は、いつも周囲に・・・家庭というよりは、コミュニティーの中に音楽があったの。よく集まって、一緒に歌ったり楽器を演奏したりしていたわ。50年代の映画みたいな感じ、かしら?
Myrra ブラジル音楽に夢中になるきっかけは、デイヴィッド・バーンがコンパイルしたベレーザのコンピレーションだったの。もともとアコースティックな、メロウな音楽が好きだったので、すぐにボッサとの絆を強く感じたわ。入手できる限りのCDをかたっぱしから買いあさったわ。 具体的な名前を挙げるとしたら・・・やはり巨匠に敬意を払って、ジョアン・ジルベルトとアストラッド・ジルベルト。何のりきみもなく歌っているところや、ボサノヴァのリズミックなタイム感覚にすごく影響を受けたわ。とても難しいサウンドを、いとも簡単に音にしてしまうのよね。 --- 例えば、「ジャズ・ミュージシャン(シンガー)」のボッサ・アルバムでお気に入りなどがありましたら、何枚か教えて下さい。 Myrra ジャズは、ボサノヴァ同様に沢山聴いていて、私の場合、好きなのはインストゥルメンタルよりも、やはりヴォーカル・アルバムばかりね。常にお気に入りのアルバムはあるけど、しょっちゅう変わるの。CDも2000枚以上持っているし。絞り込むとなると、難しいわ。 最近好きでよく聴いている曲だったら、マデリン・ペルーの「ハーフ・ザ・パーフェクト・ワールド」、ルカ・ムンダーカの「デイ・バイ・デイ」、ギリアン・ウェルチの「アナベル」、アイアン&ワインの「ネイキッド・アズ・ウイ・ケイム」。ジャズだけではないけれど、こんなところね。
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ミラ プロフィール
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本名ミラ・マルムベリ。アメリカ、シカゴ生まれ、スウェーデン育ちのナチュラル・ビューティ。欧州各国のミュージカルで主演を務め、歌や演技を鍛えてきた実力派シンガー。2002年のデビュー作『Myrra』に続く最新作『Myrra Bossa』では、春のそよ風のようにピュアで自然体な歌声を聴かせてくれます。誰もが1度は耳にしたことがあるポップスの名曲が、優しく瑞々しいアコースティック・ボッサ・アレンジで甦ります。
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