関西ゼロ世代。

2005年8月9日 (火)

関西ゼロ世代とは？

『Studio Voice』や『Bounce』など、いたるところで紹介されているので、ちょっと紹介しずらいところもあるのですが...やっぱり、気になる音楽シーンは紹介せずにはいられません。”関西ゼロ世代”です。

そもそもこの"関西ゼロ世代"という呼び名、どこからやってきたかと言えば、どうやら2000年以降に結成された関西のバンド達をさす言葉らしい。（らしいって..）また関西ゼロ世代という呼び名以外にも、”ボアダムスの子孫”という呼称もあることから、なんとなく音楽性はわかってもらえるのではないでしょうか。

元々、アヴァンギャルドな音楽が生まれやすい土地・関西。その中でも、特に前衛的であり、センスがずば抜けていて、さらに強烈に惹きつける個性を持ったバンド達がボアダムスの末裔として"関西ゼロ世代"と呼ばれている。

関西シーンの懐の深さをみせつけるバンド達。

さて、ボアダムスといえば、80年代当時から現在まで、アンダーグラウンドなシーンを支える超大御所ですが、すでにその呼称が一人歩きしている感は否めないのではないでしょうか。

”ボアダムスっぽい”と呼ばれればなんとなくかっこいいサウンドじゃないか、と想像してしまうし、彼らは図らずも先駆者ゆえのオリジナリティを全て持っていってしまった感もある。

つまり、過去、数々のバンドがボアダムスの子孫として登場しながら、やっぱり超えられなかった。そこに登場したのが”関西ゼロ世代”。なにが同じで、なにが彼らは違うのか？そこはやはり自分自身の耳で確かめてみないことには始まらない。

そこで今回紹介するのは、8月8日に待望の新作をリリースしたZuinosin、すでにソニーからアルバムをリリースし、フジロックで注目を集めるなど台風の目的存在のあふりらんぽ、怒涛のアルバムをリリースする期待のオシリペンペンズをご紹介！

ちなみにそのほか、関西ゼロ世代の先駆けといえるWatusi Zombie、新世代代表のミドリなども注目です！

Zuinosin

関西アンダーグラウンド・シーンで最も注目を集めるトリオZuinosinの衝撃の1stアルバム『蘂（ずい）』。

砂十島NANI（Dr）、カコイヨシハル（Gt）、ヨシカワショウゴ（B）の3匹。先にあふりらんぽが話題をさらったことで、より彼らへの注目も集まっている。そのサウンドはハードコアかつガレージかつメタルかつアヴァンギャルド！ボアダムス直系という言葉が相応しいサウンドは、まさに超絶！さらに変則的なドラミングはまるでルインズ！

狂った演奏と卓越した言語センスで、目が覚めるような破壊力を持ち合わせています。アナーキー過剰なパフォーマンスからなる奔放かつ無軌道なライヴは大注目！

あふりらんぽ

あふりらんぽ抜群のオリジナリティと20歳の純情と超絶テクニックで包み込み、恐ろしいほどのテンションで繰り広げられるライヴはロックの新しい可能性を示すものとして国境を軽々と越え、世界的にも大きな話題に。オニ（Vo/G）＆ピカチュウ（Vo/Dr）の女2人からなる超絶デュオ、あふりらんぽ。

2004年で単独で乗り込んだアメリカツアーが大好評となり、サーストン・ムーアやジム・オルークが感激、そしてSonic Youthの前座を務めると、その勢いはとどまることを知らず。ロックカルチャーの重要地・グラスゴーではCD100枚をあっという間に完売させるなど国内外でも注目度最高潮の2人。

絶叫したり、罵り合ったり、ブッ倒れたり、取っ組み合ったり、暴れたりと、その全身全霊をかけた壮絶なライブ・パフォーマンス。唯一無二と言い切れるはっちゃけまくったブチ切れサウンド。彼女達の高純度のズル剥けぶりは、観るもの聴く者全てを笑顔にしてしまうこと必至！脳ミソすっぽんぽん最強ロック！

おすすめは、先頃リリースされたアルバム『Urusa In Japan』の「ドドドド」「オニピカハート」、それに逆輸入盤『これが麻薬だ』の「I did Are」！これが凄い...「やってもうた」とささやき、つぶやきながら展開する、怒涛のインプロ、変拍子で駆け抜ける超絶の11分強！強烈！失神！

オシリペンペンズ

関西ゼロ世代の最終兵器、"うどんサイケの帝王"という肩書きを持つオシリペンペンズも10月15日にライブテイク11曲と新録3曲を含む14曲入りのアルバム『猫が見たライブ』をリリースする。

このボーカル石井モタコが変わっている。

ライブでは数々の伝説があるのですが、観客に髪を切らせたり、呻き声を上げながらフロアを這いずりまわったり....マイクを破壊。メンバーに唾を吐く。カッターで身を刻んで流血。地面を殴り続けて拳を粉砕骨折など...またライブ会場で、ソロCD-R『尻にはさんだCD』なるものを販売し、”尻に挟んだ部分”と”挟んでない部分”を明記し、さらに文字のせいで聴くことができないといったエピソードも...

とにかく気になる方は聞いて、ライブ行ってみてください！殺人的な音にぶっとばされます！